みんなのケータイ

 今年も一番暑い時期が終わり、一雨ごとに北から涼しさが運ばれてくる季節となった。夏の終わり、すなわち風あざみもしくは新iPhoneの季節である。例によって筆者は複数のiPhoneを購入する。仕事で必要なので、価格比較とかは必要ないのだが、やはり値段がわからずに買い物をするのも気持ちが悪いので、今回もiPhone 5c/iPhone 5sにかかるコストを簡単にまとめてみた。いや、決して簡単ではないが、簡易的な計算をしてまとめてみた。

 まず使用的な料金だ。2年間の期間拘束契約を付けると、基本使用料とパケット定額(フラット型)、ネット接続の合計額は、ドコモが6555円、auとソフトバンクが6755円となる。通話料や各種オプションの料金が別にかかるが、月々の基本的な料金はこの金額と言えるだろう。ドコモは基本使用料に同キャリア間通話無料がないので若干安い。一方のauとソフトバンクは、2年間限定でパケット定額が割引され、この価格になっている。

 各社ともに、さまざまな条件の下、割引などのキャンペーンを行なっている。9月17日時点で実施が確認できる主なキャンペーンは下記の通りだ。ただしキャンペーン実施期間や適用条件などの詳細は省いていることをご了承いただきたい。

各社のキャンペーン

 ドコモは、「出戻りMNP」と「学生のMNP」について、通常より割引を増額しているのがユニークだ。また、ドコモのMNP関連の割引は、機種変更時にも消失しないようだ。

 auの機種変更割引クーポンは、ユーザーごとにSMSを送っているようだ。iPhone 5ユーザーの筆者には10500円のクーポンが送られてきたが、別の金額になっているユーザーもいるようである。

 それから、ドコモの割引は当月より適用されるが、auとソフトバンクの割引は購入の翌月からの適用となる。ただし、購入当月は以前の割引が引き続き適用されることがあるので、必ずしもauとソフトバンクが高く付くわけではない。

 これらの割引を適用した上での「本体一括代金」+「月々の基本的な料金×月数」-「各種割引×適用回数」は、以下のようになる。上段が1年目までの総コストで、下段が2年目までの総コストだ。

1年/2年の総コスト

 酷く見にくい表になっているが、ご勘弁願いたい。あとはキャンペーンの追加・変更や計算方法で誤差が生じていると思うが、そのあたりもご勘弁いただきたい。金額が大きいのは、本体代金と月々のコストを合計しているからである。あまり意識していないかもしれないが、1年や2年となると、これだけのコストを出費していることになるのだ。

 たとえば筆者の場合、メイン回線は現在auのiPhone 5を使っていて、iPhone 5sに買い換えようと思っている。次も1年で機種変更する予定だ。となると、引き続きauで使った場合のコストは1年で13万4230円で、ドコモにMNPすると1年で12万7260円、ソフトバンクにMNPすると1年で12万7515円となる。MNPには手数料や解約金がかかるので、意外なことに、auを使い続けた方が安く済みそうである。

 2年間使うなら、端末価格が高めな代わりに毎月の割引(月々サポート)が大きいドコモが、総額で見るとに割安になりやすい。とくに学生のMNPは、かなりお得感が強い。しかしそれ以外を見ると、各社のコストはそこまで大きな差があるわけでもないように思える。いや、決して小さくはないが、しかし決定的な差ではなさそうだ。

 ここまで書いておいてなんだが、コストよりも、「自分が使いたいサービスを使いたい場所で使えること」で選んだ方が良いかも知れない。とくにドコモは、当初はspモードメールが使えないなど、一部の機能に制限が設けられていることに注意が必要になりそうだ。