みんなのケータイ

IFAでは、スマートフォンはもちろん、アイディアを凝らしたアクセサリーも話題になった

 先日、IFAを取材するため、11日間ほどドイツ・ベルリンに滞在した。本誌にも、記事が掲載されてきたように、ここではソニーモバイルの「Xperia Z1」や、サムスンの「GALAXY Note 3」をはじめ、多数のスマートフォンが発表された。ソニーがレンズ型カメラ「DSC-QX10/100」を、サムスンのスマートウォッチ「GALAXY Gear」を発表し、スマートフォンの周辺機器も大きな注目を集めたIFAだった。

 IFAのこぼれ話をすると、今回は、日本で言うところのウィークリーマンションに近いアパートを利用した。IFA会期中は、比較的ホテルのレートが上がってしまうためだ。アパートは、スペイン・バルセロナでMobile World Congressを取材する際にも利用しているが、ホテルのようにフロントや各種レストランなど便利な施設がない代わりに、比較的安価でかなり広くてきれいな部屋に泊まれる。自分はほとんど使わないが、キッチンや冷蔵庫もあって食材さえ買っておけば調理もできる。アパートによっては、洗濯機も置かれている。

アパート周辺の風景。繁華街の中心地に近く、昼間ならすぐにタクシーがつかまるが、早朝となるとそうはいかない

 安くて広くてキレイで便利な家電も置かれているとくれば、ベストな選択肢に思えるが、一方でホテルに比べて不便なのはフロントがない点。今回は、日本への直行便が飛んでいるフランクフルトまでの移動にICEと呼ばれる新幹線のような鉄道を使っていた。ベルリンからフランクフルトまでは約5時間。遅延があることを考慮して、日本への飛行機が出ている時間に合わせようとすると、どうしてもアパートをチェックアウトするのは早朝になってしまう。すると困るのが、ICEの出るベルリン中央駅までの交通手段だ。ホテルであればフロントにタクシーの手配をお願いできるが、アパートだとそうはいかない。アパートを出るのは午前3時45分。繁華街にあったアパートだが、さすがにこの時間だとタクシーもなかなかつかまりそうにない。もちろん、配車センターの電話番号は確認してあった。ただ、住所の発音が難しいので、できれば現在地を別の方法で知らせたい。

朝4時台のベルリン中央駅。まだ真っ暗だが、各地に移動する人でそれなりににぎわっていた
無事、ICEに乗車できた。写真のように乗車直後はまだ真っ暗だったが、次第に夜が明け、“世界の車窓から”顔負けの風景を楽しめた

 あれこれ悩んだ挙句、思い出したのがこれもバルセロナで活用したタクシー配車アプリだった。日本でも、日本交通や東京無線がGPSを使って現在地まで簡単にタクシーを呼べるアプリをリリースしているが、海外にも似たようなアプリはたくさんある。ためしに、バルセロナで使った「mytaxi」というアプリを起動してみると、ベルリンにも対応していることが判明。これでタクシーを呼んでみたが、すぐに近くの車が反応し10分も経たないうちにアパートの前に車が到着した。

GPSでアパート近くの場所を指定し、「Confirm pickup address」をタップする
目的地やオプションも指定できる
利用したいカードの種類や、人数などまでオプションで指定可能だ

 mytaxiが便利なのは、さまざまなオプションを選べる点。今回は手持ちのユーロが心もとなかったため、クレジットカード支払いにチェックをつけておいた。あらかじめ目的地も指定でき、これをしておけばドライバーに場所を告げる手間も省ける。目的地の発音が分からない場合などに、役立つ機能と言えるだろう。惜しむらくは、このアプリを思い出したのが最終日だったということ。IFA会期中に活用していれば、タクシーを待つ長蛇の列に並ぶ必要はなかったのだが……。来年は、ドイツ到着後から積極的に利用したいと心に誓った。

 ちなみに、タクシー配車アプリは世界的にトレンドとなっている分野。KDDIが出資した「Hailo」や、北米でおなじみの「Uber」など、様々なアプリが存在する。mytaxiも、ここで挙げたバルセロナやベルリンのほか、ドイツ、オーストリアやスイス、ポーランド、アメリカの一部都市に対応している。海外旅行や海外出張の際には、ぜひインストールしておきたい1本だ。