みんなのケータイ

2012年から使い続けているT-Mobile回線。iPhone用にnano SIMサイズにカットされてしまった。このSIMフリーiPhone 5sには、普段はソフトバンクのSIMカードを入れている

 今年も仕事始めは米・ラスベガスで開催された、CESの取材だった。海外出張では毎回恒例だが、SIMフリー端末を現地のSIMカードで利用するようにしている。普段は「Xperia Z1 SO-01F」がメインの端末だが、SIMフリー用に別途「Nexus 5」も活用中だ。以前このコーナーでも書いたように、筆者は米T-Mobileを契約しており、2012年から同じ回線を維持している。普段は利用しなければ料金がかからず、3カ月に1回チャージすれば契約も維持される。

 そんなこんなで結局丸2年以上、同じキャリアを使い続けてきた。キャッシュバックに目がくらみ(回線品質などももちろん考慮している)、MNPをしてしまったこともあって、日本のメイン回線よりも長期契約になっているのは少々複雑な気持ちだが……(笑)。ともあれ、今回のCESでもこのT-Mobileをメインにしようと決めていた。

料金プランや残高のチャージは「My T-Mobile」というサイトで行える。日本からでもアクセスでき、日本発行のクレジットカードも利用可能だ

 その間、T-Mobileの料金プランや、テザリングの仕組みも少しずつ変わっていった。今回渡米するにあたってネックだったのが、1日3ドル、200MBのデータ通信プランでテザリングがふさがれてしまったこと。この回線にはドコモのSIMカードを挿しっぱなしにしたままのXperia Z1やiPad Airをぶら下げる予定もあったため、仕方がないのでプランを月70ドルのものに変更することにした。このプランは、スマートフォン単体の通信量が無制限で、テザリングも2.5GBまで利用できる。原稿や写真を送受信するPCさえ使わなければ十分だ。月70ドルという設定だが、プランはWebから簡単に変更できる。プリペイドとポストペイドのいいとこ取りをした契約形態とも言えるだろう。

 また、昨年3月に、T-MobileはLTEのサービスを開始している。CESの会場は人が密集することもあり、回線品質が安定しない。であれば、電波の利用効率がいいLTEも使えた方が何かとありがたい。そこで今回は、T-MobileのLTEを使うことも、自分の中でのミッションにしていた。ここでもう1つの問題が発生した。手持ちのNexus 5が日本版だったため、LTEの周波数がT-Mobileと合わないのだ。T-Mobileは現在、AWS(バンド4)でLTEのサービスを行っており、日本版のNexus 5が対応するLTEのバンド1/2/3/5/7/8/20から見事に外れてしまっている。同じNexus 5でも、北米版はバンド4対応なのだが……。

ラスベガスでは、昨年衝動買いしてしまったSIMフリーのiPhone 5sを活用することにした

 LTEが使えないのでは意味がない。そこで今回は、急きょSIMフリーのiPhone 5sをCES期間中のメイン端末として利用することにした。日本で発売されているiPhoneが対応するLTEの周波数帯は、バンド1/2/3/4/5/8/13/17/18/19/20/25/26。米国でSprintが導入しているモデルと同じだけあって、対応周波数の幅は非常に広い。この辺りは、さすがiPhoneといったところだろう。

 唯一問題だったのが、SIMカードのサイズの違い。これはT-Mobileのショップでnano SIMに交換してもらえばいい……そう思い、渡米後T-Mobileショップに行ったところ、店員さんが目の前でSIMカッターを使い、自分のSIMカードを切り始めた(笑)。「結局、カットするだけかい!」と心の中で突っ込みつつも、わざわざSIMカードを交換するより手軽で、万が一のことがあったらその場で交換できるという点は確かに合理的だと感心もした。日本ではちょっと考えられないが、海外ならではの経験だと納得した。

LTEで接続できた。料金プランが対応していれば、テザリングのメニューも開く
ラスベガスの中心地から少し離れると、速度が一気に上がる。ユーザー数が少ないためだろう

 CES会期中はずっとこのiPhone 5sを使っていたが、ネットワークはまずまず快適といったところ。ラスベガスの中心地であるストリップを少し外れると、下り20Mbps以上の速度が出る。ホテルやショッピングモールの奥などでは圏外や2Gになったりもしたが、LTEが入ってさえいれば多少電波が弱くても1〜5Mbpsは出ていたため、通信に困ることはあまりなかった。また、CESに合わせて会場のネットワーク環境も強化していたようで、人だらけのホール内でもサクサクと通信できる。昨年は、3Gのネットワークが混雑して微妙につながりにくいこともあったが、その点は大きく改善されていた。

 普段のメイン端末が5インチのXperia Z1ということもあり、iPhone 5sならではの操作性に慣れるまで若干戸惑ったものの、持ってはいるので使い方はもちろん知っているし、iOS端末という意味ではiPad Airもほぼ毎日触っている。この辺は、普段使いの端末が何かで、感じ方が変わってくるだろう。一方で、ChromeやGoogleドライブ、Gmailといったアプリをインストールして、iPhone側にもGoogleのアカウントを設定しておいたため、大切なデータはAndroid端末と共有でき、致命的に困ることはなかった。Androidの特徴であるインテントが使えないため若干イライラしたり、文字入力にどうしても馴染めなかったりはしたが、T-MobileのLTEをフル活用できたという点では、SIMフリーのiPhone 5sを買っておいてよかったと感じた。