みんなのケータイ

 筆者は、ほぼ毎日バスで通勤している。あえて「バス族」と呼ばせてもらうが、バス族に役立つアプリって少ないよなぁと長く感じていた。経路検索アプリの中には、バスのルートや時刻表を検索できるものもある。しかし、個人的には使い勝手は今ひとつと感じている。例えば、電車での経路とバスでの経路を比較したい場合、鉄道駅とバス停の名称は異なることが多いので、結局はそれぞれの経路を検索して比較する必要が生じる。目的地に向かうのにちょうどいいバスがあるのかどうかを調べたり、そのバス系統がどのような頻度で運行しているかを調べたりするのに時間を要してしまうこともある。

 バスは電車とは異なり、渋滞状況などによって、運行スケジュールに乱れが生じやすい。経路や時刻表を検索して、乗車時間にバス停に行っても、バスが到着するまで延々と待たされることもある。混雑がデフォルトの都心部では、路線バスが時刻表どおりに運行されることのほうが少ないと考えておいたほうがいいと思う。

 バス族である筆者が、通勤時に最も役立つと感じているのは、バス会社が提供する運行状況がわかるサービスだ。筆者が通勤に利用している東急バスでは「バスナビ」という名称で提供されている。乗りたいバス系統を選択すると、バスが今どこを走っているかがわかる仕組みだ。残念ながら専用アプリはないのだが、スマホ版のWebページが用意されていて、「更新」をタップするだけで最新の情報に切り替わるので不便は感じていない。よく利用する系統のWebページをブックマークに保存し、ホーム画面にそのショートカットアイコンを貼り付けている。毎朝、家を出るときにこれをチェックすることで、ちょうどいいタイミングでバス停に向かうことができている。

東急バスの運行情報がわかる「バスナビ」。「更新」をタップして、バスの進み具合を確認できる
バス停のアイコンをタップすると、時刻表をダウンロードできたり、バス停の所在地を確認したりできる
近くにあるバス停をすぐに調べられる「バスNAVITIME」

 通勤に使うバスルート以外で、「電車で行くよりもバスを利用したほうがいいかも……」と思った場合に活用しているのが「バスNAVITIME」という無料アプリだ。現在地付近のバス停がすぐにわかるし、バスに特化した経路検索もできる。よく利用するバス停の時刻表を「My時刻表」に登録しておくこともできる。この「バスNAVITIME」と先に述べた「バスナビ」と組み合わせて利用するのが、バス族にとって最善策ではないかと感じている。もちろん、他のバス会社がどんなサービスやアプリを提供しているのかは知らないので、異論は認めます。

 ちなみに、「バスNAVITIME」には有料の「プレミアムコース」(月額210円)があり、これに加入すると、走行中のバスの位置も確認できるそうだ。筆者は、なるべく節約したいので、「プレミアムコース」には加入していないが、多少の出費を厭わないのであれば、1つのアプリで事足りる「プレミアムコース」が最強かもしれない。これについても、もっとお得な競合サービスがあるかもしれないので、異論は認めます。

徒歩移動での乗り換えを含むバスルートを検索できる
よく利用できるバス停を登録しておける「My時刻表」が便利

 Nexus 5を使い始めてからは「Google Now」も重宝している。「Google Now」は、あらかじめ登録した情報や位置情報、利用履歴などに基づいて、ユーザーに役立つ情報が配信されるサービスだ。仕事を終えて、さぁ帰ろうというときに起動すると、自宅までの経路と所要時間などが表示される。筆者は、ほぼ毎朝バスで通勤しているが、夜は退社時刻によってはバスの便が少なくなるので、電車を利用することもある。賢い「Google Now」は、そんな筆者のために、バスと電車の両方の出発時間を教えてくれるのだ。しかも、そこから「バスNAVITIME」の「My時刻表」のページにダイレクトアクセスできるので、以降のバスの出発時間もすぐに調べられる。

自宅に帰る際は「Google Now」をチェックして、電車かバスかを選んでいる。
「Google Now」と「My時刻表」を紐づけておけば、これから乗れるバスを素早く確認可能。

 というわけで、今回はバス族である筆者のスマホ活用法について書かせていただきました。あくまでも筆者の個人的な事例ですが、一部分だけでもお役に立てていただければ幸いです。