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DNG形式のRAWファイル撮影が可能になった

 Nokiaの最新ファームウェア「Lumia Black」となった筆者のLumia 1020。最大のポイントはカメラでDNG形式のRAWファイル撮影が可能になったことだ。本体のファームアップデートの後で、カメラアプリ「Nokia Caアップデート完了後は設定の撮影モードに「JPEG(5MP)+DNG(38MP)」の項目が増えている。名前の通りRAWファイルでの撮影と同時にJPEG 5メガピクセルの撮影も同時に行ってくれるため、SNSサービスなどへはそちらのJPEGファイルを使ってすぐにアップロードできる。

 DNG形式のファイルはLumia 1020では直接扱えず、PCへ転送してから利用できる。これは38メガピクセルのJPEGファイルも同等で、大容量の画像ファイルはスマートフォンではなくPCで操作するのが現実的だからだろう。ちなみに5メガピクセルのJPEG画像は通常1~3MB程度、38メガピクセルのJPEG画像は8~12MBくらいとなる。これに対して38メガピクセルのRAWファイルは48.5MBとサイズはかなり巨大だ。

 ではRAWファイルではどれくらい高精細に撮影できるのだろうか? ちょど韓国旅行中だったので観光地でいくつか写真を撮影してみたところ、同じ38メガピクセルのRAWファイルとJPEGファイルではRAWファイルのほうが色表現が自然で、細かい部分でもJPEGファイルのほうがエッジが強調されるなど若干不自然な仕上がりであることもあった。とはいえスナップ写真を撮影する程度であれば38メガピクセルのJPEGでも結構いい写真が撮れると思う。

観光地でRAWファイル撮影をテスト
左がRAW、右がJPEGのそれぞれ38メガピクセル写真。RAWのほうが色合いは自然ではあるが差は小さい
夜景の加工もRAWファイルなら簡単だ

 一方、RAWファイルは、やはり撮影後の写真を加工する際に威力を発揮する。例えば、夜景やホワイトバランスの調整が難しい被写体を撮影する際は、RAWファイルであれば後からの色合いの変更も行いやすい。筆者もソウルの街中の夜景をRAWとJPEGで撮影して比較してみたが、RAWファイルであれば明るさの調整も難なく行えた。

 スマートフォンで写真撮影そのものを楽しみたい場合、JPEG+DNGモードであれば「すぐに使えるJEPG」と「後からじっくり加工できるRAW」の2種類のファイルが同時に生成される。Lumia 1020のカメラ性能を最大限に利用したいのであればこのモードをデフォルトとして使うのがよさそうだ。普段デジカメではRAWファイルはあまり使うことのない筆者だが、Lumia 1020では積極的に使ってみたいと思う。