みんなのケータイ

 シンガポールにある人気のサファリパーク『ナイトサファリ』にて、SIMフリーのスマートフォンなどのガジェットを活用して、チケット購入やタクシー待ちの行列を回避することができました。

ナイトサファリのエントランス付近にあった「Why Queue?」のポスター

 1つめは入場チケットの購入。ナイトサファリでは入場時に入場チケットの購入が必要です。チケットは現地のチケットカウンターで販売されていますが、事前にインターネットにて購入することも可能です。

 ナイトサファリの入場チケットがインターネットにて購入可能になっていることは、ナイトサファリのエントランス付近にあった「Why Queue?」(なぜ待つのですか?)という、オンラインでのチケット購入を促すメッセージを見て気付き、チケット購入を待つ行列に並んでいる最中に、スマートフォンを使って5分ほどでチケットを購入することができました。

 ナイトサファリのオンラインチケット販売サイトは、スマートフォン向けに最適化されていない上に、日本語版は用意されていないため、多少不便ではありましたが、チケット購入のために長い行列に並ぶ必要が無くなり、シンガポール滞在中の限られた時間を有効に活用することができました。

 オンライン上で購入したチケットはメールにて添付ファイルとして送信されます。スマートフォンでチケットを提示することで入場することができましたが、スマートフォンのディスプレイ上に表示されたバーコードはうまく読み取ることができないようで、スタッフがチケット番号を手動で入力していました。

ナイトサファリに入場するための行列
入場チケットはメールでPDFにて送信されるので、スマートフォンだけで入場可能

 今回はナイトサファリへの到着後に、シンガポールで購入したプリペイドSIMカードとSIMフリーのスマートフォンを使ってチケットをオンライン購入しましたが、スマートフォン向けのサイト最適化や、多言語対応、または通信回線(フリーWi-Fiなど)が提供されれば、「現地でチケットをオンライン購入する」ハードルが下げられるのでは、と感じました。このあたりは今後の改善に期待したいところです。

 2つめはSMSを利用したタクシーの配車です。ナイトサファリからシンガポール市内へ戻るためにタクシーを待つ列に並ぶと、既にかなり長い行列ができている上に、タクシーの台数が少ないためか、なかなか列が減らない状態でした。

 行列で待っている間にスマートフォンを使ってタクシーの配車ができないか、検索エンジンを使って調べてみると、シンガポールではSMSを使ったタクシーの配車が便利。という情報を見つけたので、さっそく試してみました。

 今回、実際にタクシーを配車を依頼したのは「Comfort & CityCab」というタクシー会社です。配車方法は「71222」宛に、以下のフォーマットでSMSを送信することで完了します。なお、同社のタクシーをSMSで配車する場合、メーター料金の他に配車料金として3.3シンガポールドル(約260円)の料金が発生します。

SMSでのタクシー配車フォーマット
宛先71222
フォーマットBOOK<半角スペース>郵便番号<半角スペース>#配車希望場所
実際に送信したSMS内容と予約内容

 これだけの情報でタクシーの配車が可能になるのは、シンガポールは郵便番号だけで住所&建物の特定が可能となっているためです。郵便番号が解らない場合は、Google Mapsなどの地図アプリで調べるか、あるいは現地にいるスタッフに聞けばわかるでしょう。なお、SMSで本文に記載する #以降の配車希望場所については、タクシーのドライバーにピックアップしてもらうためにわかりやすい場所を指定すると、スムーズにタクシーを見つけることができるでしょう。

 指定のフォーマットに沿ってSMSを送信すると、予約結果がSMSにて返信されます。今回はSMSの送信後すぐに予約結果が通知され、メールに記載のある内容の通りに3~5分程度の待ち時間でタクシーが配車されました。

タクシーを待つ行列は約300人程度の列になっていたので、タクシーに乗車するまでに1時間程度かかることを覚悟していましたが、結果的にはSMSによる配車を利用することでタクシーの待ち時間を数分に短縮することができたため、非常に利用する価値の高いサービスであると感じました。

予約内容に記載のあるナンバーと一致するタクシーがすぐに到着
タクシーの中でもSMSによる配車サービスの告知がされている

 日本国内でもタクシーの配車を行うことができるアプリやサービスが普及していますが、これらのサービスは現地の在住者だけでなく、外国人旅行者にとっても便利に使うことができるサービスであることは間違い無く、今後より多くの国や地域で、より簡単に利用できる日が来ることを楽しみにしています。