みんなのケータイ

 毎年1月〜3月は、モバイル業界のメディア関係者にとって、International CESやMobile World Congressと、海外の展示会取材が続くシーズン。ただ、この時期は航空業界のローシーズンでもあるため、航空運賃が安く、展示会取材のついでにどこかに立ち寄ったり、合間をぬって、海外に出かける人も少なくない。ボク自身もMobile World Congress取材のため、2月下旬からスペイン・バルセロナに出かけたけど、ドイツで乗り継いだため、帰り道は3日間ほど、ドイツに滞在した。

 今や、海外渡航時のお供に欠かせない存在となったAT&T版iPad mini Retinaディスプレイ。当然のことながら、今回も持っていったわけだけど、出発直前、本誌の記事にも掲載されたSIMが最大9枚まで挿せるモバイルWi-Fiルーター「GOODSPEED」をビジョンから借りることができたため、渡航先のスペインと経由地のドイツで快適に使うことができた。同社のモバイルWi-Fiルーターはプライベートも含め、過去に何度も利用しているが、複数の国と地域に渡航するときは複数のモバイルWi-Fiルーターが貸与されるため、充電や運用などで、ちょっと手間がかかる印象だった。今回の「GOODSPEED」は一台で複数の国と地域が利用できるため、欧州各国を周遊するようなときに便利というわけだ。新たに到着した国や地域で使いはじめるときは、利用開始まで数分かかるけど、ユーザー側で切り替え操作は必要ないし、容量も画面上で確認できるため、とにかく手間がかからない。次回、複数の国と地域を回るときは、もう一度、レンタルしたいところだ。

渡航直前にビジョンから借りることができた「GOODSPEED」のモバイルWi-Fiルーター。最大9枚まで、SIMカードが挿せる。今回はドイツとスペインで利用したが、スペインではMovistarに接続された
ドイツに移動すると、モバイルWi-Fiルーターの接続は自動的にT-Mobileに切り替わる。切り替え操作などは不要。iPad mini RetinaディスプレイにはT-MobileのプリペイドSIMカードが入っていたので、主に日本で利用するNTTドコモやauのスマートフォン、パソコンなどをWi-Fi経由で接続した

 とは言うものの、iPad mini Retinaディスプレイで各国のプリペイドSIMカードが利用できるとなれば、渡航先でもプリペイドSIMカードを購入したくなるもの。結局、スペインでもVodafoneショップに足を運び、プリペイドSIMカードを購入した。店頭ではデータ通信のみで最大1GBまで使えるもの、音声通話とデータ通信が利用できて、最大1.5GBまで使えるプランが提示され、どちらも料金は約20ユーロ。今回はSIMロックフリー版iPhone 5sを持ってきていたので、いざとなれば、転用できると考え、音声通話とデータ通信が利用できるプランを選んだ。

 さすがに一週間の滞在なので、1.5GBもあれば、容量的には足りるはずだけど、どれくらい使っているのかは気になるところ。そこで、「Mi Vodaofne」というサイトに登録しようとしたところ、登録にはSMSの受信が必要。ところが、iPad mini RetinaディスプレイはSMSを受信できない。そこで、カバンからSIMロックフリー版iPhone 5sを取り出し、SMSを受信して、必要な情報を入力して、登録を完了することができた。

独T-MobileのiPad向けプリペイドSIMカードは、Safariを起動して、指定Webページにアクセスすると、データ利用量を確認できる

 また、帰国時に立ち寄ったドイツでは、以前、初代iPad mini用に購入したT-MobileのプリペイドSIMカードをiPad mini Retinaディスプレイで利用するため、プリペイドの料金をチャージ(「Top-Up」と呼ぶ)しようとしたところ、これもSMSでコードを入力する必要があった。そこで、同じようにプリペイドSIMカードをSIMロックフリー版iPhone 5sに挿し、乗り切ることができた。ちなみに、T-MobileのプリペイドSIMカードはiPad mini RetinaディスプレイにSIMカードを挿し、Safariを起動すると、プランが選べるようになっており、利用中も同じWebページを表示すると、その時点までのデータ利用量が確認できる。

 海外でのプリペイドSIMカードは以前に比べ、購入しやすくなり、利用する環境も整ってきている。前回、取り上げたタイのAISのように、iPad向けに専用アプリを提供しているところもあるが、多くのプリペイドSIMカードは、残高の確認やチャージ、プランの変更などに、SMSや電話アプリを使うことが多い。スマートフォンでの利用であれば、何も問題はないけど、iPadシリーズはSMSや音声通話が利用できないため、これらの操作ができなくて困ることがある。しかもiPad mini RetinaディスプレイやiPad Airは、ひと回り小さいNano-SIMカードを採用しているため、そのまま差し替えて利用できるスマートフォンも限られている。SIMアダプターなどで対応できないこともないけど、渡航先でSIMカードが抜けなくなって、SIMカードもスマートフォンも使えなくなるというのは避けたいところ。そこで、便利なのが同じnano-SIMカードを採用するiPhone 5/5s/5cのSIMロックフリー版というわけ。海外でiPad mini RetinaディスプレイやiPad AirにプリペイドSIMカードを挿して利用する人は、いずれかを1台、持っておくと便利かもしれません。