みんなのケータイ

 あれは忘れもしない、3月10日のこと。まだ肌寒さが残り、季節外れの雪が時折降る天候の中でのことだった。KDDIに関連した大阪の取材を終え、筆者は帰京のため新大阪駅に向かっていた……と書くと孤独な戦士のようだが、実際は同業他社のメンズ3人で密着しながらタクシーの後部座敷におさまっていた筆者。

 ふとスマートフォンを見ると、弊誌が「isai LGL22」のソフトウェア更新が提供されたと報じている。すぐに内容を確認するが、予告ではなく開始だ。ダウンロードするデータによってはWi-Fi環境で適用するのが理想だが、迷わずタクシーの中からソフトウェア更新を開始した。

 筆者の環境では、前回お伝えしたような表示の不具合があったほか、やはり、ソフトウェアボタンの位置が場面により変わってしまうのが馴染めない。修正の内容にそうした内容は一言も書かれていなかったので、淡い期待にとどめつつ再起動と更新が終わり、さっそく画面スリープを解除してみると、やはりそこにはこれまでと変わらぬ日常が広がっており……伊丹空港にランディングしていく飛行機をタクシーの中から眺めながら、筆者の淡い期待もまた地面にソフトランディングしていったのである。

KDDI 関西総支社のビル。写真で右手前側にもビルを建設中だ
陸上自衛隊 伊丹駐屯地

 ちなみにこの大阪出張では誌面では書けない出来事に遭遇してしまったが、書く場所がない方の出来事として、最寄り駅から自衛隊伊丹駐屯地まで報道陣の乗ったマイクロバスを運転してくれた自衛隊員のアクセルワークがありえないほど紳士的で驚いたことを記しておく。普段なら鍛えあげられた迷彩服の隊員に対してちょっと身構えてしまうところだが、実際には駐屯地の取材中も、常に配慮されたありがたい対応。伊丹駐屯地の広報担当者も当然ながら迷彩服で、そのことを聞かれると「有事に即応するためです」と答えていたのが印象的だった。