みんなのケータイ

 今年小学校に入学した6歳の息子が「カメラが欲しい」と言い出した。色んな物に興味を示すこと自体は非常に良いことだが、懐具合も気になる。で、改めて息子に「スマホのカメラではどうか?」と打診したところ、それでもOKとのこと。というわけで、古くなったスマホ「SIRIUS α IS06」を活用することにした。

 ただ、IS06をそのまま渡したのでは、子供の思う壺。プリセットのゲームをはじめ、小1男子には魅力的なアプリの数々が満載で、親としてはとても喜ばしい状態とは言い難い。

 そこで導入したのが「キッズ・プレイス」というアプリ。あらかじめ起動を許可したアプリ以外にはアクセスできなくなるというもので、設定を変更しようとするとパスワード入力を求められ、その先には進めなくなる。筆者の場合、「カメラ」と「ギャラリー」のみ起動を許可する形にしてある。

「キッズ・プレイス」を利用し、カメラとギャラリーのみに利用制限(アラームはおまけ)。ちなみにIS06は秋葉原の中古ケータイショップでは3500円程度で販売されているようだ

 個人的に思うのは、最近、日本でも知育系コンテンツの提供が始まっているが、そうしたアプリ以上に、保護者がコントロール可能で、安心して子供に使わせられるコミュニケーションツールの登場に期待したいところ。保護者が許可した相手とだけメッセージのやり取りができるとか、まずは家庭内で色々と試しながら少しずつコミュニケーションできる範囲を広げ、子供を育てていけるようなツールが欲しいのだ。

 古くはダイヤルQ2、そしてインターネットの普及に伴い、出会い系だの何だのと様々なコミュニケーションサービスが糾弾され、子供たちをサービスから排除することばかりを進めてきたが、現代のスマートフォンというプラットフォームは、もっとポジティブな方法で子供たちを育てていける可能性を秘めているように感じるのだ。携帯電話は何のための道具かというと、ゲーム用でも知育用でもなく、コミュニケーションのための道具である。