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F-05Fは、外出先の無線LANとともに快適に使えるマルチコネクションに対応

 なにかとSuper ATOK ULTIASばかりが注目されがちなARROWS NX F-05Fだけれども、この端末から「マルチコネクション」にも対応したのをご存じだろうか。2013年に発売されたauの「ARROWS Z FJL22」に富士通独自の機能として初めて搭載されたもので、ドコモ端末としてはF-05Fが最初に利用できる端末となる。

 マルチコネクションは、Wi-Fi接続を維持したまま、3G/LTEのモバイルネットワークでも通信できる機能で、常に安定した通信を実現しやすくする。たとえば公衆無線LANを使用中に電波状態が悪くなり通信しにくくなったりすると、自動で3G/LTE回線を併用する形で通信を継続してくれる。通信方式の切り替えを行わないため、Webページの読み込み中などでも中断しにくいというメリットもある。

Wi-Fi設定の中にある「マルチコネクション」でオン・オフできる
通知パネル内のボタンを長押しして「マルチコネクション」を追加しておくと便利

 個人的にもマルチコネクションの便利さを実感するのは、やはり公衆無線LANを利用する時が多い。公衆無線LANはドコモが提供しているものもあったりして、今や都内だとあちこちでフリーWi-Fiの電波を拾うことができる。しかし、バッチリ通信できる時もあれば、全然通信できない時もあって、Wi-Fiをオンにしておくといつの間にか遅い無線LANに接続していて、通信できずストレスがたまる……なんていうケースがわりとありがち。

 ところが、マルチコネクションをオンにしておけば、そんな場面でもすかさず3G/LTEで通信してくれるので、調子の悪い無線LANに接続していることすら気付かないほど。筆者が通勤に利用している私鉄の京王線は、昨年末から地下を潜る駅間でも3G/LTEが通じるようになったこともあり、駅では公衆無線LANをメインに、電車が発車してWi-Fiがつながりにくくなると3G/LTEに、という感じで通信できるので、特に恩恵を感じやすいかも。

マルチコネクションをオンにすると、ステータスバーにモバイルネットワークとWi-Fiのマークが組み合わされたアイコンが表示される

 ちなみに京王線は、6月16日から車両自体でWi-Fiサービスを提供すると発表している。マルチコネクションと組み合わせることで、通勤時の通信がますますはかどること間違いなし、という恵まれた環境で、本当にうれしい。

 ただ、どんなシチュエーションでも必ずマルチコネクションが活きてくるわけではなく、対応アプリが限定されている点に注意。とはいえ、標準のブラウザだけでなく、Chrome、Gmail、マップ、YouTube、LINEなど一般的によく使われる17種類のアプリに対応しているので、ほとんどの人にとって有用なはずだ。

 あと、マルチコネクションを使うにあたって必ず設定しておきたいのが「Wi-Fi優先スポット」。特定のWi-Fiアクセスポイントを利用する場合のみ、優先的にWi-Fi通信するように設定できるものだ。自宅や職場のように、常に安定して無線LANを使える場所のアクセスポイントをあらかじめ設定しておくとよいだろう。

登録したWi-Fi優先スポットの一覧。自宅や職場のアクセスポイントを設定しておくとよい
一覧画面から優先スポットを登録できるが、Wi-Fiアクセスポイントの一覧上で、すでに接続しているSSIDか、接続したことのあるSSIDの上で長押しして追加することも可能
ただいまのフリック学習モード。“い”と“う”と“す”の3文字はカンストに近づいているか!?