みんなのケータイ

 取材の必需品ICレコーダー。最近愛用のICレコーダーでは足りないと感じることが増えてきました。具体的には、遠くて声を拾いきれないのです。複数の方のお話を伺うことが多いので、毎回保険も兼ねてビデオカメラでも記録するのですが、再生してみると、ICレコーダーより遠くにあるはずのビデオカメラのほうが音声が明瞭です。映像を見ているから分かるというのではなく、明らかに聞き取りやすいレベルで音声を拾ってる。むむむ! ICレコーダーを最新モデルにするか、それとも記録はもう映像でと割り切ったほうがいいのか!? そんなことをキャーキャー騒いでいたら、AV Watchでもおなじみの映像に詳しいK氏よりソニーの「アクションカム HDR-AS100V」(以下、アクションカム)をお借りすることができました。

アクションカム HDR-AS100V

 アクションカムは、動画、静止画、インターバル撮影が可能な、手のひらサイズの防滴カメラ。なぜこれなのか。実は広角撮影ができるから。手ブレ補正が有効だと映し込める範囲は120度なんですが、切ると記録範囲が170度に広がるのです。テーブルにポンと置いておくだけでその部屋にいる人達がほぼカバーできるというわけなんですね。しかもサイズが高さ約4.65cm、奥行き約8.15cm、重さ約92gしかなく、とても小さくて場所を取らない。近くにおいておけるので、声も拾いやすいとのこと。

 実物がまたキュート。で、よく見るとカラー液晶めいたものがない。本体にあるのはモード切替などができる操作部と、録画ボタン、各種接続端子。どうやって映像を確認するかというと「ライブビューリモコン」というアクセサリを使うか、スマートフォンをモニター代わりにして操作するのだそうです。

アプリで映像を確認して、録画ボタンを押せます
iPhone 5sと比べてもコンパクトさが分かる!
接続は早くて安定。NFCもサポートしています

 私は「ライブビューリモコン」はないので、iPhone 5sに専用アプリ「PlayMemories Mobile」をインストール。本体との接続はWi-Fiで行います。すると、見える! アクションカムの映像がiPhoneで確認できる! なーんて。Wi-Fi搭載のカメラでも当たり前なんで、特に驚くこともないんですが、ビデオカメラでもスマートフォン使って手元で操作できるのか、ちょっと感動した次第です。

 アプリ側では、現在映し出している風景がそのまま確認できるほか、撮影モードの切り替え、録画のスタート/ストップ、手ブレ補正のオン/オフや画角設定、カメラからのデータコピーが可能です。ズームできるわけではないし、録画ボタンがある以外はすべてオートなので、機能的には非常にシンプルですね。

撮影モードは3種類。動画はMP4
設定メニュー
録画モード
コピー画サイズ

 まだ実戦配備してないんですが、試したところとても手軽な印象です。録画した映像は、そのままスマートフォンにコピーしてすぐ再生できますし、シェアも可能。なにより、接続時のWi-Fi接続が早いところが気に入りました。この手の製品で意外とネックになるのが、パッと接続したいときに、なかなかSSIDが現れないこと。その点、アクションカムは電源を入れて表示部にWi-Fiのアイコンが表示されるや、すぐにスマートフォン側でも認識することができました。これなら準備もスムーズにできそうです。

 音声をどこまで拾ってくれるか気になるところですが、まずは次からテーブルの上に置いてみるつもりです。