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World of Tanks Blitzの画面(iPad版)

 世界的に人気のパソコンゲーム、「World of Tanks」のiOS版「World of Tanks Blitz」がリリースされた。第二次世界大戦前後の戦車に乗り、戦場で敵味方のチームにわかれてドンパチ撃ち合うという内容のネットワークゲームだ。

 パソコン版に比べると、iOS版は戦場の広さや戦闘時間、参加人数などの規模が小さいなど、モバイル向けの最適化が行なわれている。しかし基本的ゲーム内容はパソコン版とほぼ同じだ。

 ドンパチ系のゲーム(FPSやTPS)は反射神経がモノを言うゲームが多いが、World of Tanksはわりと鈍重な戦車戦がテーマとなっているため、反射神経よりも位置取りや連携が重要となり、操作性に限界があるスマホ・タブレットとも相性の良いゲームとなっている。

 といっても、ドンパチ系ではあるので、ゲームはそれなりにスピーディーだ。1回の戦闘時間は最大7分だが、7分間フルにゲームが続くことはまれで、たいていは5分以内にカタがつく。ちょっとした空き時間にもプレイしやすく、ここもモバイルとの相性が良い感じだ。

こちらはiPhone版の画面

 ゲーム内の操作はタッチパネルによく最適化されていて、画面の小さなiPhoneでもストレスなくプレイできる。もちろんiPadだとより細かい操作がしやすくなるので、iPadを持っている人はそちらでのプレイをおすすめしたい。ゲームデータはすべてサーバー上に保存されるので、複数の端末を使い分けることもできる。

 ネットワークゲームなので、戦う敵も仲間もほかのプレイヤーだ。プレイにはインターネット接続が必須となるが、Wi-FiだけでなくLTEでもプレイ可能となっている。筆者の環境だと、プレイ中の遅延(PING)は固定BB回線のWi-Fiで100ms弱、LTE(au)で120ms前後で、プレイフィーリングに体感的な差はなかった。

2戦プレイしてモバイルデータ通信量は1.7MBだった

 通信量は1戦で1MB弱のようで、2戦ほどして1.7MBだった。動画ストリーミングどころかインターネットラジオよりも少ない量だ。ただしiPhoneだと1戦でバッテリー残量が数%減るので、外出先での連戦は危険だ。

 iOS版のWorld of Tanks Blitzもパソコン版のWorld of Tanks同様に、アイテム課金の基本無料ゲーム(Free to Play)となっている。ゲーム内マネー、課金専用戦車、ちょっと強い弾薬、戦闘報酬を増やすサブスクリプションなどが課金アイテムとして販売されている。しかし課金アイテムは時間の節約とかそういった要素が強く、じっくりプレイするならば課金をする必要はあまりない。

 ちなみにアイテム課金にガチャ要素(ランダム性)はない。日本のアイテム課金ゲームではガチャが当たり前になっているが、世界的に広まっているゲームは逆にガチャがないのが当たり前のようだ。

 筆者はネットゲームが大好きで、ゲーム専用のパソコン環境を作って夜な夜なプレイしているが、現在進行形でパソコン版をプレイしているネットゲームがほぼそのまま、スマホやタブレットで楽しめるようになるのは、正直に言って意外だった。こうしたガチャに頼らない本格的なゲームがスマホやタブレットに登場するのは、個人的には大歓迎だ。

 正直に言うと、World of Tanksは内容的に万人向けのゲームではない。しかしApp Storeでの評価も上々で、海外を中心に盛り上がっているゲームでもある。こういったゲームが好きな人はちょっとダウンロードしてみてはいかがだろうか。