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 台湾で開始したばかりの4G LTE対応のサービスを利用してみました。台湾の4G LTEサービスは2014年6月より、台湾の各社が順次提供開始しています。

レンタルのモバイルWi-Fiルーターで4G LTEを使う

 筆者が台湾を訪問したのは8月末で、訪問時点ではプリペイドSIM向けの4G LTEサービスは提供されておらず、モバイルWi-Fiルーターのレンタルや、LTE国際ローミングでのみ、4G LTEを利用することが可能となっていました。

 その後、9月1日より「台灣大哥大」(以下、台湾モバイル)がプリペイドSIMでの4G LTE対応サービスを提供開始するなど、プリペイドSIMカード向けにもサービスが開始されており、現在は4G LTE対応のプリペイドSIMを購入することも可能になっています。

 台湾向けのモバイルWi-Fiルーターのレンタルサービスは複数社が提供していますが、9月7日(日)時点では、台湾向けに4G LTE対応のモバイルWi-Fiルーターをレンタルしているのは「グローバルWiFi」のみとなっていたため、同社のモバイルWi-Fiルーターをレンタルしました。利用料金は1日あたり約900円となり、各キャリアの提供する国際ローミングサービスの料金(最大1日2980円)と比べると安価に利用できます。

 前述の通り、台湾向けの4G LTE対応サービスは6月から開始されたばかりですが、台北を中心とした対応エリアは予想以上に広く、今回滞在した台北では、地下鉄駅などを除いてほとんどのエリアで4G LTEに接続されていました。

台北の電気街「光華商場」近くで4G LTEに接続
MRT西門駅では3Gに接続

 レンタルしたモバイルWi-Fiルーターの通信速度は、電波状況が良好であれば下り最大で45Mbpsを超えることもあり、全体的にストレス無く使うことができました。また、店頭に設置されているデモ機では、下り通信速度が最大で100Mbpsを超えるなど、条件が整っていればかなりの速度で通信を利用することができます。

電波状況が良ければ下り最大で45Mbps超えも
店頭のデモ機では下り100Mbps超えも(中華電信)

 8月末の訪問時点では、4G LTE対応のプリペイドSIMは提供されていませんでしたが、その直後の9月1日より台湾の通信事業者「台湾モバイル」が、4G LTE対応のプリペイドサービスを提供開始しており、外国人旅行客でも購入ができるようになっています。ただし、桃園空港のカウンターでは取扱いがされておりませんので、4G LTE対応のプリペイドSIMカード購入は市内の台湾モバイルのショップなどにて手続する必要があります。

 台湾モバイルのプリペイドSIMカードの料金は以下のようになっています。

[300台湾ドル]
音声通話:100台湾ドル(台湾モバイル宛の通話は2000台湾ドル)
データ通信量:1.2GB
有効期間:30日間

[500台湾ドル]
音声通話:195台湾ドル(台湾モバイル宛の通話は3000台湾ドル)
データ通信量:2.2GB
有効期間:30日間

 台湾のプリペイドSIMカードは、3G対応までのものは容量制限の無いサービスが提供されていましたが、台湾モバイルの4G LTE対応プリペイドSIMは、通信容量が制限されており、今後登場すると思われる他社の4G LTE対応プリペイドサービスについても、同様に容量制限が行われる可能性があります。

3GまでのプリペイドSIMカードは容量制限なし
他社に先駆けて4G LTE対応プリペイドSIMを提供開始した台湾モバイル

 台湾の4G LTEサービスで利用される周波数は1700MHz帯(Band 3)、900MHz帯(Band 8)、700MHz帯(Band 28)の3つで、これらの周波数のうち、Band 3以外に対応している端末は、日本国内ではあまり販売されていません。

 このため、例えばドコモのスマートフォンやモバイルWi-FiルーターをSIMロック解除したり、国内で販売されるSIMフリー端末を台湾に持って行っても、4G LTEで利用可能なエリアが限られてしまいますが、台湾の4G LTE対応スマートフォンやモバイルWi-Fiルーターは現地で簡単に購入することができます。

台湾之星の4G LTE対応モバイルWi-Fiルーター。販売価格は3999台湾ドル

 端末単体での購入となるため、販売価格が極端に安くなることはありませんが、4G LTE対応端末で安い機種では、モバイルWi-Fiルーターは3999台湾ドル(約1万4000円)、スマートフォンや5300台湾ドル(約1万9000円)で購入することも可能なため、台湾で快適な4G LTEを利用したい方はお土産のつもりで購入するのも良いかもしれません。