みんなのケータイ

 43メガピクセルと言うスマートフォンの中でも最強のカメラ画質を誇るLumia 1020。最近はもっぱらカメラとしてばかり使っているのだが、実は困ったことが起きている。最新のWindows Phone 8.1にアップデートしたことで、今でも現役バリバリの端末として使えるのだが、どうもカメラの起動時間が若干遅くなったようなのだ。

 今までもLumia 1020はカメラの起動がワンテンポ遅れてしまいがちだったのだが、どうもそれが体感的にもわかるほど遅く感じるようになってしまった。まぁ、考えてみればLumia 1020もすでに1年以上前の機種だ。展示会などで最新のSnapdragon 800搭載のLumia 930をいじってしまうと、端末全体のパフォーマンスも大きな差が感じられる。そろそろ次の機種に買い替える時期なのだろう。

 さて、順当に考えれば買い替え機種は同じカールツアイスのレンズとPureView技術を搭載したフラッグシップモデルのLumia 930か、スペックは若干落ちるもののその下のモデルのLumia 830となるだろう。前者は20メガ、後者は10メガピクセルカメラを搭載している。Lumia 1020には敵わないもののこれでも十分夜景などは綺麗な写真撮影が楽しめそうだ。Lumiaのカメラが搭載するさまざまな機能もスマートフォンをデジカメのように使いこなすことができる。

実はハングアップも頻繁にするようになってしまった筆者のLumia 1020。さすがに酷使しすぎただろうか
コストパフォーマンスを考えるとLumia 830は魅力的。価格は日本円で5万円前後だ

 だが、Lumia 1020で美しい写真撮影の体験をしてきた筆者はやはりもっといいカメラが欲しいと考えてしまう。もちろん本当にいい写真を撮りたいのならばフルサイズのデジカメを買えばいいのだろうが、筆者が求めているのは「高画質カメラ搭載のスマートフォン」なのである。撮影したその場ですぐにソーシャルサービスにアップロードもでき、なおかつ後からパソコンを使って加工しても大画面表示に十分耐えうる、そんな写真が撮れるスマートフォンが欲しいのだ。

 とはいえ、Lumia 1020を超えるカメラを搭載したスマートフォンを出すメーカーなんてないだろう、そうあきらめていたところに発表されたのがパナソニックの「LUMIX CM1」だ。カメラは20メガピクセルの1インチセンサーを搭載し4Kの動画撮影も可能。しかもスマートフォン部分もスペックは高い。本体サイズは135.4×68.0×15.2mm、レンズ部分は21.1mm厚となる。スマートフォンとしては若干厚みがあるかもしれないが、1インチセンサー搭載のデジカメとして考えれば十分薄い。

 筆者は2014年9月にケルンで行われたPhotokina 2014で実際に実機に触れてみたが、スマートフォンとしても十分使え、いざというときは高画質カメラになるというLUMIX CM1にすっかり惚れてしまった。LUMIX CM1はデザインも高級感があり、製品そのものはあくまでもカメラだ。スマートフォンに高画質カメラを搭載したLumia 1020とはコンセプトの異なる製品である。だが「今までのスマートフォンでは体験できない写真を撮影できる」という点ではどちらも同じ方向を向いている。Lumia 1020の後を継ぐ製品と言ってもいいのかもしれない。

見た目も高級感あるパナソニックのLUMIX CM1。1インチセンサーのレンズはスマートフォンとしてはもちろん世界初
4.7インチの高スペックスマートフォンとしても使える

 CM1の価格は889ユーロ。発売はまずはドイツからということで簡単に入手できるものではなさそうだ。当初10月頃に発売予定と言われていたが、11月にはヨーロッパで発売されることになるのだろう。販売初日に現地に飛んでいって実機をぜひ入手したいものだが、旅費と合わせて20万円オーバーとなってしまうためためらってしまう。LUMIX CM1は技適表示もあることから日本での発売もされるかもしれないが、その日が来るとしてもだいぶ先だろう。しばらくはいつ、どうやって、どこでLUMIX CM1を入手すべきか悩む日が続きそうだ。