みんなのケータイ

愛用中のZenFone 5とZenWatch。日本国内ではZenFone 5には、BIGLOBE LTE・3Gのデータ専用SIMを挿して使っている

 まもなく発売されるApple Watchに注目が集まっているが、今回は「ZenWatch」について書かせていただきたいと思う。筆者がスマートウォッチを使うのは、これが3台目。1月から「ZenFone 5」と組み合わせて使っているのだが、いままでで、最もしっくりくるスマートウォッチだと感じている。

 筆者は、そもそも“腕時計をしない派”なのだが、ZenWatchはベルトが革製のためか、着けっぱなしにしていても違和感がない。使い続けているうちに、着けていることが当たり前のように馴染んでくる。画面サイズと厚さ・重さのバランスも自分に適しているのだと思う。せっかく、常に身に着けるのだから、時刻や通知を確認するだけではもったいない! と、いろいろなアプリを入れてみたりもしている。お気に入りのアプリについても、いずれ紹介させていただきたいと思う。

 先日、MWC2015の取材のためにバルセロナに行ってきた。そこでもZenFone 5とZenWatchが結構活躍してくれた。

バルセロナで購入したSIM。購入直後に開通確認をしなかったため、あとで登録ミスでアクティベーションできないことに気づき、SIMを再発行してもらう手間が生じてしまった。筆者と同じように初めて海外SIMを使う人はご注意ください

 まず、ZenFone 5はSIMフリー端末なので、現地で購入したプリペイドSIMが使えた。60分の通話と1.2GBのデータ通信を利用できるVodafoneのSIM(15ユーロだった)を買ったのだが、ちゃんとLTEで通信でき、現地での国内通話にも役立った。キャリア端末の海外ローミングでも電話はかけられるが、通話料は割高になる。筆者の英語力では、相手の話が聞き取れず、何度も聞き返したりして長電話になりがちなので、コスト面でも現地のSIMを使うメリットはあるなぁと実感した。

 次に、盗難対策。バルセロナはスリが多いと聞いていたので、財布はもちろんスマホも、カバンの内ポケットの奥にしまい込み、必要がない限りは取り出さないようにしていた。スマートウォッチがあれば、それだけで通知を確認したり、スケジュールをチェックしたりできるので、スマホを取り出すことを大幅に減らせた。また、ZenWacthには、スマホから一定の距離を離れると、画面表示と振動で教えてくれる機能がある。安全を期して、これもオンにしておいた。ただし、実際には10mくらい離れないと反応しないので、スられた場合には間に合わないのかもしれないが……。ホテルの部屋を出発する時など、置き忘れ防止の一助にはなると思う。

ZenWatchには、AndroidWearアプリのほかに、ASUSが提供する専用の管理アプリが用意されている。このアプリで、ZenWatchの独自機能のオン・オフや、独自アプリのインストールができる
スマホから離れたときにブルブルっと振動する機能

 そして、最も重宝したのが、ZenFone 5のカメラをリモート操作できる機能だ。ASUSがZenWatch向けに提供している「Remote Camera」という独自アプリを用いるもので、このアプリを起動すると、ZenFone 5のカメラで捉えた画像をZenWatchの画面で確認でき(つまり、ZenWatchをファインダーとして使える)、ZenWatchの画面をタッチしてシャッターが切れるほか、ZenWatchを軽く回転させるように腕を動かすことでも撮影できるのだ。

「ZenWatch Remote Camera」は、ZenWatchの管理アプリからインストールできる
「ZenWatch Remote Camera」を起動すると、ZenWatchがファインダーとして使える仕組み

 筆者は、普段は自分撮りはしないのだが、旅先では、ここに来たぞ!的なスナップは撮っておきたいものだ。一般的に、スマホの前面カメラは、背面カメラよりも画素数が低く、画角も狭い。背景もしっかり写すには背面カメラで撮るのが理想だ。しかし、背面カメラでの自分撮りは構図を確認できず、シャッター操作も難しい。今回の旅では「Remote Camera」のおかげで、自撮り棒を使わず、理想に近い構図で撮影することができた。もう一度書いておくが、バロセロナはスリが多い。通りすがりの人に「すみませ~ん! シャッターを押してもらえますか?」とは頼みにくい。一人旅には、とても役立つ機能だと思う。

 どんなふうに撮れるのかをわかっていただくために、僭越ながら、筆者の自撮り写真を載せていただいた。

MWC2015の会場の前で撮影した写真
サグラダファミリアの前でも撮ってみた

 正直、被写体がイマイチだと思う。意図した背景はちゃんとフレームに収まったが、自分の顔がイケてない。笑ってないし、かっこよくもない。自分撮りに慣れていないから、カメラに向かってニッコリできないのだ。周囲に人がいる状況では、なおさら表情が硬くなってしまう。自分撮りに一番重要なのは、自撮り棒などの道具や、こうしたアプリではなく、被写体である自分自身の“モデル力”なのかもしれない。ナルシストのように「俺ってイケてる」と思い込む気持ちも必要なのかも……。今後、精進したいと思います。