みんなのケータイ

ガイドブックは紙のほうが使いやすかった

 電子書籍は大好きで、すでに買う本のほとんどが電子化しています。タブレットなどの端末1台で本棚をまるごと持ち歩けるわけで、これまで旅行のたびに何冊か持ち歩いていた方は、端末の重さ1つで済んでしまうので非常に便利ですよね。特に荷物の重量が大きな意味を持ってくる海外では。

 というわけで、海外取材の際、現地のガイドブックを電子書籍にしてみたところ……ベルリンで「おや?」と思い、次のバルセロナで紙のガイドブックを持参してみて確信。ガイドブックは紙がいいなと思ってしまいました。

 事前に詳しい情報を得るために持ち歩くなら、電子書籍も便利なのです。お風呂の中で予習したりと、好きな時間に情報を集めるのには向いてると感じます。しかし、飛行機の中や、ホテルのベッドに寝転がりながら見るなら紙のガイドブックが快適でした。ここ行こうかな、これ重要だな、と赤丸をつけたり、付箋を入れたりする。外でちょっと困って、パッと目的のページにアクセスしたいとき、リアルな付箋紙や書き込みのほうが、実際の記憶も手伝って探しやすくて安心でした。これは自分としては新鮮な発見です。

 頭から順に読んでいく本と、見たい情報が状況次第で変わるガイドブックでは、使い方が違うからでしょう。また、ガイドブックは地図や図の中に細かい文字が詰め込まれてることが多い。これは7インチ前後のタブレットでは、なんだか見た気がしないんですね(苦笑)。以前買った電子書籍では、端末が純正ではなかったことも手伝って、細かいキャプション部分が検索できなくて困りました。なかなか目的の情報に辿り着けずにイライラし、最後は見るのを止めてしまいました。

 電子化されたガイドブックなら、行きたい場所、気になるショップ、緊急時の連絡先、現地の言葉などに、オフラインでもスピーディにアクセスしたい。デジタルならではの操作性が欲しい。それはもはやアプリじゃないかという気もするけれど、紙をそのまま電子化しただけではまったく足りないと感じたのは事実です。

 一番嬉しいのは、紙と検索やしおり機能が充実したデジタル版の2つがあること。万が一紙版を紛失してもデジタルで対応できるし、デジタルならではの機能で情報が整理できたらうれしい。どちらか買ったらどちらか割引、みたいな仕組みがあると喜んでそろえそうなんですが。よく行く都市のガイドアプリで、通貨、切符の買い方、電車の乗り方といった情報が常に最新に保たれるなら、有料でも買ってしまいそうだと思いました。