みんなのケータイ

 ワイモバイルから登場したハート型のPHS。前回は、その可愛らしさとギミックの面白さから、つい購入してしまった経緯をご紹介した。今回は通話に関する操作についてもう少し詳しくご紹介したい。

着信するとハートがぶるぶる震える。ちなみに内蔵の着信メロディは、ことさらロマンチックなものでもなかった

 まずは電話を受ける時、切る時の操作だ。この端末はハートの形が基本形態。普段はハートの形のまま持ち歩く。着信時、電話に応答するには、このハートを変形させて、棒状にする。特にボタン操作などはなく、棒状にするだけで応答状態になる。もし着信した時に、すでに棒状の状態なら、画面下のタッチセンサーを軽くたたけば応答状態になる。通話を終了するときは、棒状からハート型に戻すと、通話が終了する。

 発着信の操作は、棒状にした状態で行う。棒状にすると待受画面が表示される。待受画面が表示されている時に、下のタッチセンサーを左側に向かってスワイプする(指でなぞる)と着信履歴、右側にスワイプすると、着信履歴が表示される。ページ送りは、上下にスワイプだ。

 電話の操作は、タッチセンサー中央部を二回たたく。番号入力画面で「0」が入力された状態で表示されるので、上下スワイプで数字を順送りで切り替え、左スワイプで確定する。

タッチセンサーは棒状にした時の表面下部。ハートの形では裏面になる
数字を順送りにしていく。黒電話の回転ダイヤルを連想した

 ご想像いただけるだろうと思うが、一般的なフィーチャーフォンやスマートフォンのダイヤル操作と比べると、かなり時間がかかる。タッチセンサー部には特に表示なども一切ないので、場所を覚えるところからコツが必要だ。

 いちいち番号入力をやっていられない! という人のために、電話帳もきちんと用意されている。左上に唯一見えるボタンを押すと、メニュー画面が開くのだ。

 メニュー画面の一番上の電話帳をタッチセンサーで開くと、50音順の電話帳が表示される。1画面に表示される連絡先は1件だけなので、大量の連絡先をいれると探す操作が煩わしいかもしれない。連絡先は漢字で表示される。

 ところでこの端末、数字は入力できるが、文字は入力することができない。ではどうやって連絡先を登録するのかというと、スマートフォンから送信するのだ。

 Android/iOS向けにソフトバンクモバイルが公開しているアプリ「YM Heart」を用いて、Heartに連絡先を送信できる。このアプリは、スマートフォンの電話帳内の連絡先を選んで送信して、Heart本体の連絡先に登録することができる。Heart本体の連絡先には、最大で100件まで登録できる。連絡先情報はSMSを利用して1件ずつ送信されるため、大手キャリアのスマホなどで送る場合、連絡先1件につき3円のSMS送信料がかかるのは注意。また、MVNOなどの、SMSに対応していない契約では、アプリを利用することができない。

アプリでHeartの電話番号を入力後、送りたい連絡先を選択し、Heartに割り当てられている受信コードを入力することで送信できる。転送は1件あたり約7秒かかる

 以上のように、通話についての操作性では物足りない部分も多い。着信はともかく、発信が多い人にとっては実用的とは言えないだろう。個人的には、恋人と1台ずつ用意して、Heart同士で長電話するのがロマンチックでいいんじゃないかな、と思う。眺めているだけでいろいろと想像を掻き立てられる、雰囲気については唯一無二の端末だ。

ちなみに、認証情報はソフトウェア上で表示できる
ストラップホールにカラビナなどをつけて、鞄の飾りにするのもいいかも。この鞄だとまた趣が異なるが……