みんなのケータイ

 ケイ・オプティコムが提供する「mineo」(マイネオ)は、auの回線を使っているMVNOサービスだ。昨年開始されたサービスだが、技術的な理由でiOS 8では利用できなくなっていた。筆者もiPadで使おうとmineoを契約したクチだが、iOS 8へのアップデートともに使えなくなってしまい、しょんぼりしつつ別端末で使ったり使わなかったりで、あまり契約データ容量を消費していなかった。

公開されたプロファイル。あくまでテスト用でありサポート対象ではない

 この状況は長く続いたのだが、つい先日、意外なところから解決への糸口が見つかった。ほかのMVNOであるIIJが同社の公式ブログ「てくろぐ」の中で、「iOS向けの設定情報ファイル(プロファイル)を調整することでau網のMVNOでの通信できるようになる」と公表したのだ。これを受けてmineoの公式ブログ「マイネ王」ではテストを行い、サポート対象外の「テスト版」としてmineo向けのプロファイルを公開した。

 サポート対象外なので、何が起きても、たとえ使えなくても自己責任な使い方だが、とりあえず筆者の環境(SIMフリー版iPad mini 3/iOS 8.4)では、このプロファイルを導入することでmineoでのLTE通信が可能となった。重ねて言うが、この方法は現時点ではサポート対象外なので、SIMフリーのiOS端末で使うならmineoのようなau系MVNOではなく、ドコモ系MVNO(あるいはauのLTEデータプリペイド)をオススメするが、すでにmineoを持っていた筆者にとっては、選択肢を広げることとなった。

 mineoは昨年開始された比較的新しいサービスで、数少ないau系MVNOでもあるが、サービス内容は結構充実している。価格やサービスは他のドコモ系MVNOとだいたい同等で、余ったデータ容量は次月繰り越しがあり、データ容量を消費しない低速モードには任意に切り替えが可能だ。

公式専用アプリの「mineoスイッチ」。iOS版は今回のテスト版プロファイルとほぼ同時に配信開始された

 低速モード時は通信速度が最大200kbpsとなるので、Webブラウジングにはちょっとツライところだが、メールやTwitterなどテキスト中心のコミュニケーションでは意外と困らない。遅延は速度制限がかかっていないときと変わらず(LTEなのでたいてい100msを切る)、通知が遅かったり届かなかったりということもない。

 mineoでは最低で500MBのプラン(月額700円)も選択できる。メイン端末で使うには少なめだが、たまにしか使わないタブレットなどのサブ端末では、使用頻度によってはそこそこ使える容量となる。こうした使い方をするとき、普段は低速モードにしておけば、自動アップデートなどでデータ容量を消費しないで済む。低容量プランもセコく使えば余裕が出てくるものだ。

 低速モードと通常オードの切り替えは、スマホアプリ「mineoスイッチ」で行える。同様のモード切替アプリは、ドコモ系MVNOでも数社が提供しているので、低容量プランで気軽にサブ端末用の回線を維持したい人は、低速モード切替アプリの有無でMVNOを選ぶのもオススメだ。