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Skyroam Hotspot

 世界60カ国に対応するモバイルWi-Fiルーター「Skyroam Hotspot」を香港で購入、香港の他、中国大陸と台湾で使ってみました。

 Skyroam Hotspotのサービスを簡単に紹介すると、「世界60カ国の現地回線に繋がるモバイルWi-Fiルーター」で、通信料は1日(24時間)あたり10米ドル、サービスを利用しない場合は月額料金などの料金は特に発生しません。

 利用料金の24時間あたり10ドルは、国内の通信事業者が提供する海外向けのデータローミングサービスの上限料金である1日あたり2980円と比べると安く、1日あたり1000円以下が多い価格帯のモバイルルーターのレンタルと比べればやや割高と言えますが、対応しているエリアが世界60カ国と広い点、渡航の都度レンタルする手間が不要となっている点は、頻繁に海外の様々なエリアへと渡航する機会がある方にはメリットと言えるでしょう。

 Skyroam Hotspotは、ルーターとしての機能も非常にシンプルである上、サービスの料金体系もシンプル。反面、機能的にはやや物足りない面もあるのですが「細かいことは良いから、海外で割安にデータ通信が使えれば良い」という方には非常に適したサービスです。なお、24時間あたりのデータ通信量が350MBを超えた場合は通信速度が低下します。

初回利用時はアカウントを作成する

 Skyroamのサービスを利用するためには、初回利用時のみSkyroamアカウントの作成が必要です。初回セットアップの際には、EメールまたはSMSによる認証コードの登録が必要となるので、Skyroam以外にインターネット接続環境がある状態でアカウント作成を行うことをオススメします。アカウント作成は無料で行えます。

 アカウントの作成が終わるとデータ通信の準備は完了。画面上に表示される「Start」を選択するだけで、海外でデータ通信サービスが利用可能になります。筆者が香港で購入したパッケージは3日間分のデータ通信料がコミとなっているため、クレジットカードなどの情報を入力しなくてもすぐにサービスが利用可能となりました。

「Start」を選択するとデータ通信が利用可能に
中国大陸でスピードテストを実施

 Skyroamの料金は「Start」を選択してからの24時間、複数の国をまたいで利用する場合でも「24時間以内」のデータ通信であれば10ドルで利用可能となります。試しに中国大陸から香港を経由して台湾へと移動してみましたが、各エリアで自動的に現地の通信事業者に接続されてデータ通信が利用可能となるため、国境をまたいで移動したことを意識する必要がありませんでした。

中国大陸→香港へ移動すると自動的に香港の事業者に接続された

 なお、冒頭にて紹介しているように、Skyroam Hotspotでは渡航先ごとに現地回線に接続されるため、例えば中国大陸で利用する場合は、中国国内の回線向けに適用されるいわゆるグレートファイアーウォールによってGoogleの各種サービス、Twitter、Facebookなどの各種SNSが利用できないなどの制限を受ける点は注意が必要です。

 Skyroam Hotspotは、ルーターのSSIDやパスワードの変更ができない、通信方式は4G LTEに非対応、通信事業者を任意に選択することができないなど、スペック面ではやや物足りなさを感じる部分もありますが、世界60カ国に対応しており「電源をONにするだけでデータ通信が使える」という安心感は、世界各地でデータ通信ニーズがある方には非常に心強い存在となるでしょう。