みんなのケータイ

 筆者はこれまで「OCN モバイル ONE」を、日次で110MBが利用できる「110MB/日コース」で利用してきた。「OCN モバイル ONE」の中でも最も安いコースで、音声通話対応なので月額1600円(税抜、以下同)だった。これを、12月から月間3GBの「3GB/月コース」に変更してみた。音声通話対応で利用料は月額1800円である。

12月から月間3GBの「3GB/月コース」に変更

 プラン変更に思い至ったのが11月初旬で、アプリからプラン変更を申し込んだが、適用は翌月からなので、12月に入って月間3GBになった。通話は最近のご多分に漏れず、定期的にかけるのは散髪と歯医者の予約ぐらいで、ほかにはたまに家族と通話する程度。もともと全体として十分安いと感じていることもあり、たまの通話料にインパクトは感じていない。もっとも、今回の変更により月額では200円上がっており、さらなる節約を狙ったものではない。

 プラン変更に至った大きな要因は、筆者の使い方では、1日に110MBを大きく超える、あるいは超えて使いたい日が、月に数回はあることが分かってきたからだ。

 1日110MBという容量だが、前日分は繰り越されるので、使いたい時には、だいたい200MB程度までは通常の速度で利用できた。深夜0時にリセットされるため、帰宅途中の電車の中で(0時を迎え)いきなり速度が復活したという場面もあった。この1日単位という分かりやすさは、「明日には復活している」という気楽な部分があるのは確か。無線LANを自宅、オフィス、公共施設と駆使すれば、パケット量はかなり抑えられるということも、自分の使い方の中で確認できた。

 一方、無線LANの無い環境であらかじめ大容量の通信をすると分かっていたり、急に大きなデータを送受信したりする場面になったとき、110MBや200MBという容量は心もとなく、たまのことではあるが、この足かせ感をちょっとしたストレスに感じはじめていた。追加で容量を購入できるが、割高なのでできれば利用したくないのが本音だ。

 加えて、例えば新しいアプリをインストールしても、「これは写真が多くて見た目もリッチだし、外で使うと容量食いそうだな……」と、利用にブレーキをかけてしまうことが増えてきたのだ。ニュースアプリなどはリンク先や掲載元の構成もさまざまなので、多くの記事を閲覧していると、予想以上に通信量が増えてしまう。仕事柄ということもあるが、このあたりはやはり気兼ねなく使いたいところだ。

 パケ死~パケ定の時代を経て再びパケット節約の時代を迎えているのはなんとも言えないところではあるが、幸いにして費用は格段に安くなっている。

 「OCN モバイル ONE」のモバイルアプリで、筆者のこれまでのデータ使用量の推移を見ると、直近では1.1GB程度に収まっていることが分かる。もちろんこれは、無線LANを可能な限り使うという節約スタイルも影響している。1日に110MBでも、30日で換算すると3300MB。足かせ感が強い日次プランとはいえ、結果的には、付与される1/3しか使っていなかったことになる。

 つまり「3GB/月コース」に変更しても、月換算なら使用できる容量はこれまでと大差なく、これまでの実績からするとかなり余裕のある付与量であり、1日に使用できる量もひとまず心配する必要がない、ということになる。

無線LANを多用する効果もあってか、徐々に増加しているものの、直近では月間で1.1GB程度

 ここまでくると「最初から月間3GBにしておけば良かったのでは」と思いたくなるところだが、実際に、自分の生活の中に取り込んで使ってみないと分からない、自分が予想していない、自分の行動というものがある。

 日次コースでは、リッチなアプリの外出先での利用や突発的な利用にブレーキをかけるようになり、ダウンロードしておいた電子書籍を読むなど、外出先・移動中にあまりパケットを使わないようにする“体質改善”が起こった。一方、月末になってじわじわと残容量が不安になる“パケット ブルー”とでも言うべき憂鬱とは無縁だった。無線LANを可能な限り使おうと心がけたのも日次コースゆえ。パケット消費を、無理のない範囲でどこまで節約できるのか、という試験的な意味でも、110MB/日コースはとても勉強になったといえる。

 今後警戒されるべきは、月間3GBになったことで、「今までの使用実績の3倍もの容量が一気に付与されている! しかも翌月繰り越し対応!」と水を得た魚のようにパケットを使いまくってしまうことだろうか。金銭面では筆者、このパターンに心当たりがある。しかしこれも、脳天気に使いまくってみて「あぁ、こういう使い方をするとここまでいくのか」という天井を知る勉強でもある。パケット消費道はまだまだ序の口のようである。