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arrows NX F-02H

 毎年2回訪れるスマートフォン新モデルの時期、今回の冬モデルからは、前回の「ARROWS NX F-04G」に引き続き、arrowsシリーズの最新作「arrows NX F-02H」に機種変更しました。

 数ある冬モデルの中からF-02Hを選んだのは、arrowsシリーズのみが搭載する超高速ワイヤレス転送技術「TransferJet」を搭載しているから。前モデル「ARROWS NX F-04G」で初めて搭載したTransferJetですが、仕事や趣味のブログのためにスマートフォンで撮影した写真をパソコンへ取り込む機会の多い筆者にとってTransferJetは非常に魅力的な機能であり、次の機種もTransferJetがないのは考えられない! とarrows NX F-02Hに決定しました。

 実際に使ってみて感じるのは虹彩認証の向上。TransferJet同様、前モデルのF-04Gで虹彩認証が初めて搭載されましたが、以前に比べて認証するときのスピードが格段に高まっており、画面を見た瞬間にロック解除されるようになりました。精度も高まっており、眼鏡の状態でも認識されやすくなったため、使い勝手が圧倒的に高まっています。

超高速転送が便利なTransferJet
精度が高まり使いやすくなった虹彩認証

 前モデルも含め、2015年夏モデルのハイスペックスマートフォンで課題だった熱問題も大幅に改善。CPUをF-04GのSnapdragon 810からSnapdragon 808へ変更したことで、スペック上の数値は落ちているものの、体感的な不満はほとんどありません。一方、熱まわりについてはGoogleマップを長時間起動したり、動画を長いこと見続けたりと意図的に負荷を与えてみても、端末がほんのり温かくなる程度で、高熱のため機能が制限されるということは今のところ起きていません。F-04Gを使い続ける中で一番の課題が解決されたことで、F-02Hの満足度が大きく高まりました。

 CPU変更や熱対策が効いているのかバッテリーも以前より持つようになりました。もちろん、高画素密度のディスプレイを搭載しているだけに消費電力自体は大きいものの、今までは1日の中で必ず充電が必要だったのが、F-02Hは普段使いであれば充電をさほど気にしなくても1日は使い続けられます。

 カメラも改善されており、F-04Gでは正しく撮影しているつもりでもブレた写真になることが多かったのが、F-02Hではほとんど起きておらず、カメラの起動速度も高速になりました。また、ホワイトバランスと露出補正が手動で調整できるようになり、以前からきれいな写真が撮れると満足していたarrowsのカメラにより磨きがかかっています。

撮影サンプル(無加工)

 F-02Hの新たな特徴であるMIL規格は、幸いにもまだ落下したり、厳しい環境下で使用することもないので体験できてはいませんが、不慮の事故でスマートフォンが壊れてしまうというのは起こり得るものなので、そうした時に高い安全性が保たれているのは嬉しい限り。MIL規格ながら見た目にはそうした頑強さをイメージさせないデザインに仕上がっているのも嬉しいポイントです。

 MIL規格を除けば大幅なスペックアップはないものの、搭載する機能をブラッシュアップして着実に使いやすくなったarrows NX F-02H。ここ数年はモニターなどの機会を通じてarrowsシリーズを使い続けているのですが、これまでの端末の中でも満足度は非常に高く、バッテリーの持ちが非常によかった「ARROWS NX F-01F」並みのバランスの良さを感じています。

 F-02Hはバッテリー持ちではF-01Fほどではないものの、文字入力の使いやすさやカメラ性能の高さ、そして何よりTransferJet搭載という点ではF-01FよりもF-02Hが上。「arrows」が小文字表記になるという小さなリニューアルを遂げた本気でしたが、実際の使い勝手は文字表記以上の向上を感じるいい仕上がりです。