みんなのケータイ

 去る2月27日、静岡県浜松市で、スマホゲーム「Ingress」の世界大会が開催された。ひとりのエージェントとして参加しようと決めたのは、浜松での開催がアナウンスされた直後。こうなると、現地で戦うための相棒、すなわちスマートフォンのスペックがかなり重要になってくる。おりしも、この春の相棒として、わたしの手には発売から間もない「ZenFone Zoom」がやってきていた。これにドコモ回線のSIMカードを装着。いざ浜松へと乗り込むことにした。

ZenFone Zoom

 2月の半ばころから普段の生活のなかで「ZenFone Zoom」でIngressをしてみると、なるほど、快適に動いてくれる。今回手にした「ZenFone Zoom」は128GBモデル。メモリは4GBで、CPUはインテルのAtom「Z3590」(2.5GHz)と、ハイスペックな機種だ。

受付会場のアクトシティ浜松を囲むように行列は伸び続けた。前日には1500人〜2000人程度、事前に受け付けたとのことだが、当日朝からも多くの人が詰めかけ、最終的に5000人の参加になったという
チームで参加する場合、コスチュームなどを統一するというのも楽しみ方のひとつ

 浜松には、公式発表で5000人ものエージェントが訪れ、大会に参加したという。街中にあるアートや公園が、ゲーム内では陣地を作り出すための「ポータル」になっており、ふたつの陣営に別れて奪い合う「Ingress」だが、今回の世界大会「オブシディアン浜松(Obsidian Hamamatsu)」では、チームを組んで特定のポータルを取り合うという、これまでの世界大会と同じ“クラスター戦”と、過去、一部の地域で実施され『(高速)玉転がし』などと呼ばれる“フラッシュシャード”という、ふたつのルールで遊ぶ形となった。さらにはIngressに絡みつつも、アプリを立ち上げることはほとんどないという体力自慢の「GORUCK」というゲームまで併催された。複数の異なるルールのゲームを同時に開催するハイブリッドかつ異次元なスタイルは、この浜松が初めて……とあって、参加者たちは数週間前から、わくわくする気持ちと、若干の緊張を持ってこの日のために準備を重ねてきた。

最初の計測地点に到着した筆者。なんですか、このATフィールドみたいなのは……と、とても戸惑った記憶が残っている

 筆者はクラスター戦に参加するチームの一員として「ZenFone Zoom」とともに、27日朝、浜松に到着した。プレス登録もあわせて行って、本コラムのために、参加者たちの様子を「ZenFone Zoom」のカメラで撮っていく。ここもサクサク撮影できて、いい感じ。カメラ機能はまた別の回にでもあらためてご紹介したい。

 さて、いざ実戦に出てみると、普段とはまったく違う攻防がそこかしこで繰り広げられることになった。細かな話は省くが、チームで初めて参加した筆者にとっては、とても興奮する時間となったし、過去、こうした大会に参加した人にとっても楽しめたよう。チームの一員となって動いている間は、周辺で何かが起きているかよくわからないし、全体としてどう推移したか、わかった部分もあれば、理解も追いつかないところもあったが、これまでに体験したことがない高揚感と満足感を得られたことは間違いない。わずか数時間で、こんなにアイテムを使うとは、こうしたイベントだけだ。

ナイアンティックのアジア統括マーケティングマネージャーの須賀健人氏。想像以上のエージェントが訪れたため、須賀氏自身が行列の整理に走る場面もあった
同じく行列整理にあたっていたナイアンティック日本法人代表の村井説人氏。今回、浜松は世界大会のなかでもサブ(ゲーム上ではサテライトと呼ばれる)にあたる舞台で、本来はエージェントの手弁当で開催されるもの。だが、あまりに参加人数が多いため、ナイアンティックが主催に加わったのだという。

 相棒たる「ZenFone Zoom」もおおむね、快適に動いてくれた。だがゲームアプリ上は、イライラする場面も少なからずあった。普段よりも格段に多い人数が参加したイベントだったためか、手元の「ZenFone Zoom」の処理よりも、サーバーからのレスポンスが遅かったようだ。アイテムを使おうとメニューを選んでも、ロードが進まず表示されないし、陣地を作ろうとしてリンクを貼る、という動作をしても受け付けてもらえない。

 そうした症状も、こうした大会に参加した人にとってはなかば常識。その上で操作のレスポンスなどから、普段からiPhoneが人気なのだが、最近では十分なメモリを搭載し、ハイスペックなAndroid端末への評価も上がってきているよう。「ZenFone Zoom」はハードウェアとしては、高評価を得られる条件を満たしており、今回、実戦で使用してみた感覚からしても、おおむね、手応えがあった、と筆者は感じている。

世界大会にあわせて追加された新アイテムは「ローソンパワーキューブ」。エージェントの体力にあたる部分を増強してくれる、とても利便性の高そうなアイテムだ。筆者はまだ自力で入手していない。この記事の掲載前までに何とかしたい
日帰りで訪れたため、浜松らしい食事はとれないか……と思いきや、夜、なんとか名物にありつけた。スマル亭に行けなかったことは悔やまれます

 ひとつ気になったのはディスプレイの明るさ。最大にしても、この季節の晴れた日の屋外では、黒が基調の「Ingress」の画面がちょっと見づらい。白背景のWebサイトを見る分には問題ないのだが……今回は、自分自身の体で日陰を作るといったことをして、その場をしのいでみた。また大会の最終盤には、アプリがフリーズしてちょっと困った場面もあった。他のユーザーの反応も踏まえると、このときの不調の原因は、「ZenFone Zoom」というより、最近バージョンアップしていた「Ingress」のアプリのほうに何かあるのでは……と勘ぐりたくなるのだが、裏付けるものはない。またあらためて負荷の高い場面で遊んでみて試してみたいところだ。

 防水には非対応なので、屋外で長時間遊ぶことになった今回、密閉型のジップ付きビニールバッグも念のため持っていった。筆者はこれまでスマホに防水性能は必須だと思っており、今もそのほうが便利だと確信はしている。結果的にジップ付きバッグを使うことはなかったが、そうした気遣いが必要な点では、キャリアの扱うハイエンドスマホのほうがいい。ただIngressのエージェントには、iPhoneユーザーも数多い。防水非対応でも、なんとかしのげるのだろう、とは思う。

 さて浜松大会の結果は、最終的に緑のエンライテンド陣営の勝利となった。先述したように、会場のごく一部だけで戦った筆者にとって、各地の戦況はわからないし、何が勝利をもたらしたのかも分析できていない。スコアの詳細は公式に発表済だが、なぜそんな結果がもたらされたのか、というところまではわからない。それでも、戦果を分析したりするのも、普段にはない楽しみ方のひとつ。大会を終えた今、さまざまな意見が、ソーシャルサービスのGoogle+で噴出している。そうした沸騰が次のステップに繋がっていくようアクションを起こしていくのもエージェント自身にかかっている。それもまた「Ingress」のユニークなところだろう。