みんなのケータイ

 前回のAntutuベンチマークは、取るのに失敗していたようで、最近計り直してみるとスコアは30000を超えています。読者の方から「値が低くないか?」と指摘いただきました。ありがとうございます。

 さて、HUAWEI GR5のカメラ機能には「ナイスフード」モードという撮影モードがあります。HUAWEIのスマートフォンとしては初めて搭載された機能で、(なぜか)取扱説明書にもほとんど記載がないのですが、どうやら簡単にいうと「料理をよりきれいに撮れる」モードのようです。

 筆者は写真にはあまり詳しくない(というか全くもって素人)なのですが、HUAWEI GR5はF値2.0という明るいリアカメラと、このナイスフードモードの画像加工のおかげで、毎日食事を撮影するのが楽しくて仕方ありません。考えてみたら、筆者がこれまでこれまで使ってきた端末(Nexus 5、ZenFone 5、ZenFone 2)には、いずれもこのような「食品を綺麗に撮る」というモードがなかったので、その楽しさを知らなかったのです。いやぁ、こういうモードがあると本当に楽しいですねぇ。他の機種で、この機種のカメラは「飯マズモードだ」「いや、新機種で改良された」とこのコーナーで熱心に書かれていた方がいらっしゃいましたが、なるほど、その気持ちも今ならわかります。ご飯が美味しそうに撮れると楽しいです。

 ちなみに、HUAWEI GR5には、他のファーウェイ製端末同様、「ビューティモード」という人を美しく撮る機能もありますが、筆者は残念ながら鑑賞に堪えないのでそっちの機能に関する感想は割愛させていただきます。

 筆者も以前から外食したときなどは、スマホで撮影してTwitterやFacebookに載せるということをしていなかったわけではないのですが、このHUAWEI GR5を買ってからは、その頻度が自分でもわかるくらい急上昇しました。

 わざわざ外食をしては「カメラテスト」と称して、通常のカメラモードとナイスフードモードの両方で撮って載せまくるという「メシテロ」乱発の事態になっております。いやぁ、Twitterでフォローいただいている方や、Facebookで友達になっていただいている方には誠にもって申し訳ないことになってしまいました。申し訳ないと言いつつ、それでも撮って載せるんですが。

 で、このナイスフードモードの写真を見ていて思ったんですが、このモード、写真のデジタルデータを加工して「明るさの強調」「赤味の強調」を行うようですね。撮影した画像やExif情報を見た感じでは、このナイスフードモード、絞り、シャッタースピードなどは変わらず(ISO感度は微妙に変わります)、撮った後のデータの明度・彩度・色彩を調整しているんでしょうか。最近はスマホ程度のマシンパワーでそこまでできるんですね。技術の進歩っていうのは、たいした物だと思います。

 写真の赤味と反射光が強調されるので、赤味が強くて油が乗っているような食べ物――たとえばローストビーフや麻婆豆腐などは特に非常に美味しそうに写真が加工されます。ローストビーフ丼、ローストビーフが山になっている部分をアップで撮ると、本当に赤味が強調されて美味しそうに撮れますね。ちなみに、筆者の写真では和牛ローストビーフ丼より、普通のローストビーフ丼の方が美味しそうに撮れてしまったのですが、なぜでしょうね?

 ただ、食べ物で反対に白い方が鮮度がよくて美味しいもの、たとえば、下のサンプルにあるような帆立貝柱の刺身のようなものも赤味が強調された絵になってしまいます。これは、なんだかナイスフードモードの方が刺身の新鮮さが失われてしまったように見えてしまいますね。このナイスフードモードも時と場合によっては善し悪しかもしれません。

すた丼をアップで撮影してみた。肉や卵をよく見てみると、ナイスフードモード(右)では肉に赤味が差し、卵の光方が少し強調されているように見える。ナイスフードモードは、写真にこのようなデジタル加工を施すモードのようだ(以下、左が写真モード、右がナイスフードモード)
赤サバとホタテのにぎり寿司を撮影したときに感じたのだが、全体に対象物の赤味を強調するような画像加工をしているように思える。左の赤サバの刺身は色が綺麗になっているが、反面、ホタテのほうも白いはずの刺身に赤味が出てきてしまってちょっと微妙な感じに
白魚丼。これも白身の透き通ったものが新鮮で美味しいのだが、ナイスフードモードだと少し赤味がかってしまい、よろしくない感じになってしまう
某秋葉原の人気ローストビーフ丼の店内は、さすがに撮影に向くほど明るいわけではないのだが、カメラ素人の筆者でもそれほど破綻無い絵が撮れるのは、GR5のカメラのおかげか。F2.0の明るいレンズなどが貢献しているのかもしれない
これは夜のタコベル店内での撮影で照明もあまりなく薄暗かったのだが、シャッタースピード30分の1秒程度でさほどぶれずに撮影できた
うどんの場合、白いモノがナイスフードモードで赤味を帯びてもそれなりに美味しそうに見える。貝柱の刺身とはちょっと違う感じ
本物の食品でないモノ(食品サンプル)も写してみた。ちなみにシャッタースピード・絞り値は同じだが、「写真モード」がISO感度145に対して「ナイスフードモード」はISO感度136。ナイスフードモードの方がやはり全体につやつやした感じになる

 それから、本当に食べ物でないもの、たとえば太陽光の下での景色の撮影などは、どちらのモードで撮ってもあまり変わらないこともあります。スマホが食べ物かそうでないかを判別しているわけではないと思いますが……。

 ただ、本当に食品とは全く関係のないものを自然光の下で撮ると2つのモードを比べてのあまり違いがわからないこともある。これらの写真は、筆者の撮った中でも本当にどちらのモードで撮ったのかわからなくなったものだったりする
Exif情報にはGPS計測情報も記録されているので、撮影日時や撮影場所の緯度経度も後からバッチリわかる。ちなみに、このツールでは緯度経度は数値で表示されるだけだが、最近のオンラインでのExif情報確認ツールでは地図表示で撮影場所を表示できるものもあるそうだ(筆者はまだ試していないが)

 ちなみに、HUAWEI GR5で撮影した写真データのExif情報には、GPSで計測した撮影時刻や撮影場所の緯度経度なども埋め込まれています、なので、後から写真をみて、これはいつどこで食べたものかなんてことを知ることも可能です。筆者はまだ試してないのですが、オンラインのExif情報表示ツールなどでは撮影場所を地図上で表示してくれるものもあるようなので、後から簡単に、どの店の料理だったか確かめることもできるでしょう。

 ところで、HUAWEI GR5は、残念ながらUSB OTGには対応していないのですね。今まで使っていたZenFone 2やZenFone 5では対応していたので、OTG対応のUSBメモリーに簡単に写真を移せたのですが、HUAWEI GR5の場合はトレイからmicroSDを抜いてくるか、Wi-Fi Directなどで転送することになります。まぁ、microSDもピンを刺せばすぐ抜けるのでそれほど不自由ではないのですが、キーボードなどを接続したい人は気をつけた方がいいかもしれません。