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9.7インチ版のiPad Proを購入した

 3月31日に発売された、9.7インチ版のiPad Proを購入した。iPadを買うのは、初代iPad Air以来。iPad Air 2をスルーしていたので、約2年半ぶりの買い替えだ。

 筆者はiPadを主に、校正のために使ってきた。雑誌やWebなどの記事をチェックし、赤字を入れるという作業には、9.7インチのiPadがちょうどいい。これ以上大きく、重くなると、片手で持って記事全体を俯瞰しづらくなるし、逆にコンパクトになると、拡大・縮小を繰り返さなければならい。

 その際の、最大の弱点が、ペン入力に対応していないということだった。静電容量式タッチパネル用のペンを使っていたが、どうしても文字が太くなってしまう。数ページ程度の校正ならいいが、書籍などでページ数が多くなってくると、少々ストレスがたまる。これが、iPad Proでは、解消された格好だ。そのため、iPad Proと同時に、Apple Pencilも購入。さっそく、いくつかの原稿の校正に使っている。

Apple Pencilは書き味もよく、校正もスムーズだ

 書き味は非常によく、細い文字もしっかり書ける。アップルが、わざわざ「Pencil」と名づけたのも、納得だ。とは言え、さすがに紙とペンを使ったときとまったく同じ感覚というわけではないが、すべてをデジタルデータで管理できるという点はiPadのメリット。書き直しも簡単だし、改めてスキャンする必要なく、データをそのままメールに添付して送ったり、オンラインストレージにアップしたりできる。

 書き心地という点では、Apple Pencilがやけに長いのは、少々気になった。鉛筆とさほど変わらないと言えばそうなのだが、鉛筆は削れば削るほど短くなる。重量があり、持ったときのバランスもそこまでいいとは言えない。Apple Pencilは、アップル純正としては初のペン型デバイスで、こなれていない印象を受ける。これは、第2世代、第3世代へと進化することを期待したいところだ。

少々長すぎるため、今後の進化に期待したいApple Pencil

 今回、iPad Proは、セルラー版を買うことにした。これまでは、必要性をあまり感じていなかったため、Wi-Fi版との差額を考え、セルラー版は見送っていた。このiPad Proも、そこまで頻繁に外に持ち出すことはないため、Wi-Fi版でも大きな問題はない。

 ただ、今回のiPad Proから、Apple SIMを本体に内蔵するようになった。これは、ぜひ試してみたい。特に海外へ行ったとき、飛行機を降りる前に、現地のネットワークに接続できるのは非常に便利だ。海外では、宿泊先のWi-Fiが貧弱で、LTEにつないだ方がいいというケースも多々あるが、そんなときにiPad Proがセルラーに対応していれば、置きっぱなしにしてルーターの代わりにできる。スマートフォンと比べると、iPadはバッテリーも大きく、電池が持つため、ルーター代わりに持ち出した際にも安心感がある。

セルラー版を購入。背面のラインがアンテナとなる
Apple SIMが内蔵されており、SIMカードを挿さなくても対応するキャリアと契約が可能

 日本でも、PCまで必要のない打ち合わせや取材に、iPadを使うことがたまにある。ただ、そのために、毎月料金を払ってSIMカードを入れておくのは、少々もったいない。そこで、iPad Proには、So-netの「0 SIM」を挿しておくことにした。0 SIMなら、毎月500MB未満は料金がかからない。500MBを超えてしまってもベラボウに高いというわけでもないため、持ち出す頻度は低いがゼロではないタブレット向きだ。

 自分が買った32GB版では、Wi-Fi版との価格差は、税抜きで1万6000円。もう少し安くなってもいいような印象を受ける一方で、Apple SIMが内蔵されていたり、対応バンドが多かったりするため、しかたがない気もする。少なくともこの差額分ぐらいは、モバイルデータ通信を使い倒そうと思っているところだ。ちなみに、校正以外にも、Webや動画を見たり、電子書籍を読んだりするためにiPadを使っている。これらについても、気づいた点があれば、このコーナーでレポートしていきたい。