みんなのケータイ

この夏の本命ともいえるHP Elite x3

 Windows 10 Mobileの新製品発表も一段落し、ここ最近は各メーカーの動きは静かなものになっている。マウスコンピューターのお手軽大画面端末「MADOSMA Q601」やHPのハイスペック機「Elite x3」の登場はまだこれからだろう。どちらもコスパや性能に優れているので次の買い替えマシンとしても魅力的だ。

 しかし実は今、MicrosoftがLumia 950とLumia 950XLの販売キャンペーンを一部の国で行っており非常に買いやすい値段になっている。どちらの製品もDisplay Dockを経由してContinuum機能が利用可能だ。ワイヤレス接続で同機能を使うことはできるが、動作の遅延などを考えると有線接続に分が上がる。Windows 10 Mobileを疑似PCとして使いたいと思うことも最近増えているだけに、Lumia 950/950XLを買ういい機会かもしれない。

 アメリカでは5月頭にLumia 950XLを買うとLumia 950がもらえるというキャンペーンを行っていた。1台分の値段で2台が買えてしまうというわけだ。1人で2台はいらないだろうが、友人にこの話をしたところ「じゃあもし買ったら1台は引き取るよ」という話になった。その期間にイベント取材でもあれば渡米して即座に買いたかったが、ゴールデンウィーク中ということもあり航空券も高く断念。今後また同じキャンペーンが復活されることを願いたいものだ。

高価でなかなか手の出ないLumia 950XLがアメリカや香港でお買い得になっている

 また、香港ではLumia 950XLが3割引きで販売されている。より小型画面で1つ下のSoCを搭載するLumia 950よりも安いという逆転現象が起きている。実は香港ではLumia 950XLは2モデルが販売されており、SIMカードを2枚利用できるLumia 950XL Dual SIMの方に人気が集まっている。今や中国とのビジネスは日常的であり、香港SIMと中国SIMを2枚同時に入れて使うユーザーが多いのだろう。そのためかシングルSIM版の値段を大幅に下げて売っているようだ。

 香港は2015年12月に競争法が改正され、小売店は独自の価格設定を行うことが可能になった。メーカー側が価格を強要できず、割引販売をした小売店にメーカーがペナルティを科す、と言ったこともできなくなった。そのため大手の家電量販店を中心にスマートフォンのすさまじい値引き合戦が始まっている。Lumia 950も実売価格は定価の3割引きまで落ちており、今回は市場の実売価格にMicrosoft自らがオフィシャルの値引き価格で対抗するという、なかなか面白いケースとなっている。

香港の家電量販店では正規品の割引販売合戦が始まっている。Lumia各機種も安い

 他の国でもDisplay Dockなどのアクセサリーを端末購入で無料進呈するケースが多く、Lumia 950/950XLを買ってすぐにContinuum機能を試すことができる。この手の周辺機器は最初から使おうと思うユーザー以外は、後から追加で買おうとはなかなか思わないものだ。しかもDisplay Dockの価格は1万円程度と安くはない。Continuum対応機種への無償バンドル販売はぜひこのまま続けて欲しい。

 アメリカと香港のキャンペーンはもしかすると噂される「Surface Phone」の発売が近づいたことを意味しているのかもしれない。とはいえSurface Phoneの価格は恐らく高いものになるだろう。そうであれば十分安くなった香港版のLumia 950XLを買ってしまおうかと、このところ悩む日が続いているのである。