法林岳之の「週刊モバイルCATCH UP」

デュアルスタンバイを可能にしたモトローラ「Moto G4 Plus」

モトローラ・モビリティ・ジャパン「Moto G4 Plus」、約152.9mm(高さ)×76.5mm(幅)×7.87mm(厚さ)、約157g(重量)、ブラック(写真)、ホワイト

 MVNO市場の盛り上がりに伴い、国内市場でもさまざまなメーカーからSIMフリー端末が発売され、ラインアップに拡がりが見えてきた。そんな携帯電話業界において、もっとも古くから親しまれているブランドのひとつであるモトローラから国内市場向けのSIMフリー端末「Moto G4 Plus」が発売された。筆者も実機を試用することができたので、レポートをお送りしよう。

Lenovoグループ傘下のモトローラ

 現在、国内外ではさまざまなメーカーからスマートフォンが発売され、市場をにぎわせているが、そんな数ある端末メーカーの中で、もっとも古くから親しまれてきた老舗ブランドと言えるのが「モトローラ(Motorola)」だ。携帯電話業界は元より、電子機器や半導体なども手がけてきた企業として知られている。つい最近もKDDIの「auケータイ図鑑/おもいでタイムライン」が公開され、懐かしい端末を数多く見ることができたが、あのコンテンツを見てもわかるように、国内の携帯電話業界にも強い影響を与えてきた企業のひとつと言えるだろう。

 そんなモトローラも2008年に携帯電話端末事業の分社化が発表され、2011年からは「モトローラ・モビリティ」として独立したものの、2011年には米Googleが買収し、特許や知財をGoogleに残したまま、端末製造事業はパソコンでおなじみのLenovoグループに売却され、現在はLenovoブランドと共に、スマートフォンの事業を展開している。

 国内向けについては、各社向けに携帯電話を供給した後、スマートフォンやタブレットではau向けに「Motorola XOOM Wi-Fi」「MOTOROLA PHOTON ISW11M」などを供給したものの、2012年3月発売の「MOTOROLA RAZR IS12M」を最後に、しばらく音沙汰がなかった。ところが、2014年にGoogleと共同で開発した「Nexus 6」の発売で再び国内向け製品が流通するようになり、昨年12月からはNTTレゾナントのオンラインショップ「NTTコムストア by goo Simseller」を通じて、「Moto G」(第3世代)、今年3月からは「Moto X Play」の販売を開始し、国内のSIMフリー端末の市場へ参入している。この他にもAndroid Wear搭載の「Moto 360」も第1世代モデルと第2世代モデルを国内向けに供給するなど、スマートフォン以外の分野にも展開し始めている。

 今回発売された「Moto G4 Plus」は、その名の通り、「Moto G」シリーズの第4世代モデルという位置付けになる。従来モデルはNTTコムストア by goo Simsellerでの販売だったが、今回はパソコンを中心とした本体や周辺機器、ソフトウェアなどを広く取り扱っているシネックスインフォテックが国内正規代理店として取り扱い、Amazon.co.jpなどの総合通販サイト、ビックカメラやヤマダ電機などの家電量販店でも販売され、広く国内に流通することが期待されている。ちなみに、現時点での実売価格は32GBモデルが4万円前後、16GBモデルが2万9000円程度となっており、SIMフリー端末としてはミッドレンジクラスの価格帯に位置付けられている。

5.5インチフルHDディスプレイを搭載

 モトローラとしては本格的に国内のSIMフリー端末市場に参入する第一弾となるMoto G4 Plusだが、まずは外観からチェックしてみよう。

背面カバーにはおなじみの「M」のロゴマークがプリントされている
背面カバーを開けると、右側面(左側)にデュアルSIMのスロット、microSDメモリカードのスロットが並ぶ。バッテリーは固定式だが、おそらく専用治具で交換は可能

 ボディは背面をラウンドさせ、周囲も角を丸めた全体的に柔らかいイメージのデザインを採用する。モトローラ製端末というと、ケータイ時代のRAZRやスマートフォンのMOTOROLA RAZR IS12Mのように、ソリッドなデザインのイメージが強いが、従来モデルのMoto Gも含め、今どきのスタンダードなデザインに落ち着いた印象だ。背面のカバーは着脱が可能で、カバーを取りはずすと、microSDメモリーカードとデュアルSIMスロットが見える。電池パックは着脱ができないので、背面カバーは基本的にmicroSDメモリーカードとSIMカードのために脱着できる仕様というわけだ。バッテリーは固定式になるが、3000mAhの大容量バッテリーを搭載し、TurboPowerと呼ばれる急速充電に対応する。付属の専用充電器を利用すれば、15分の充電で6時間駆動できる容量を充電することが可能だ。

ディスプレイ下側にタッチ式の指紋認証センサーを備える。レスポンスは良好
側面には電源キーと音量キー。電源キーは刻み目が付けられているため、触るだけで判別が可能

 本体の右側面には電源キーと音量キー、底面にはmicroUSB外部接続端子、上面中央には3.5φステレオイヤホンマイク端子、背面にはカメラとモバイルライトを備える。右側面は電源キーが上で、下側に音量キーという並びなので、他機種からの乗り換えるユーザーは少し迷うかもしれない。背面カバーにはマイクロテクスチャーによる仕上げで指紋が付きにくく、中央上にはモトローラ製端末でおなじみの「M」マークがプリントされている。ボディそのものは比較的、持ちやすい形状と言えるだろう。ちなみに、本体はナノコーティングによる撥水処理が施されているが、防水性能を持つというわけではなく、雨や水しぶきがかかる程度であれば、問題ないというレベルの性能とのことだ。

底面の外部接続端子は一般的なmicroUSBを採用する
上部中央にはイヤホンマイク端子を備える。イヤホンマイク端子は同梱
イヤホンマイクはFMラジオの受信に必要。同梱品以外でもアンテナの機能は果たすようだ
FMラジオはバックグラウンドでの再生も可能。クイック設定からチューニングや切り替えができる

 前面には1920×1080ドット表示が可能な5.5インチのフルHD対応ディスプレイを搭載し、表面ガラスにはコーニングのGorilla Glass 3を採用する。ディスプレイの下側中央にはタッチ式の指紋認証センサーを搭載し、本体のロック解除などに利用できる。一見、ホームボタンのように見えてしまうが、Androidのナビゲーションキー(ホーム、戻る、履歴)は画面内に表示される仕様で、指紋認証センサーは独立したものとなっている。使いはじめの内は間違えてタップしてしまうが、徐々に慣れてくるはずだ。ちなみに、画面がスリープ状態でも指紋認証センサーをタッチすれば、画面がオンになり、指紋が認識されれば、ロックも解除される。

指紋認証センサーはホームボタンではないため、当初はナビゲーションキーと間違える
背面には1600万画素カメラ、LEDフラッシュを備える。赤外線によるレーザーフォーカスにも対応

 チップセットはクアルコム製「Snapdragon 617(MSM8952)」で、1.5GHzのオクタコアとなっている。最近、このクラスのチップセットを搭載するモデルが増えてきているが、十分なパフォーマンスを発揮しながら、発熱なども少なく、非常にバランスのいいチップセットと言えそうだ。メモリーとストレージについては、3GBメモリーと32GBストレージ、2GBメモリーと16GBストレージの2モデルがラインアップされる。microSDメモリーカードについては最大128GBに対応する。

ファインダーの画面で左端から右にフリックすると、設定画面が表示される。シャッター音にボタンが表示されているが、操作はできない
カメラの設定画面内で「クイックチュートリアル」を選ぶと、カメラ撮影時の操作方法のガイドが表示される

 カメラは背面のメインがF2.0のレンズに1600万画素オムニビジョンPureCel Plusセンサー、インカメラはF2.2の広角レンズに500万画素のCMOSイメージセンサーを採用する。メインカメラについてはレーザーオートフォーカスと位相差オートフォーカスに両対応しており、明るいところだけでなく、暗いところでも早くピントを合わせることができる。ちなみに、筆者が最近、注目している暗い室内での撮影については、Galaxy S7 edgeやAQUOS ZETA SH-04Hなどのトップクラスのモデルには及ばないが、通常の室内や風景の撮影であれば、十分なレベルの写真を撮影できるという印象だ。

屋外を撮影したサンプル写真。かなり強い陽射しだったが、HDRの効果で明暗のバランスが取れている
暗いバーでの撮影。さすがに、この暗さになると、あまり明るく撮影できず、手ブレも起きやすい

シンプルなユーザーインターフェイス

 スマートフォンとしてのスペックはミッドレンジに位置付けられるMoto G4 Plusだが、ユーザーインターフェイスはAndroid標準のシンプルな構成をベースにしており、追加でプリセットされている独自アプリもあまり多くない。モトローラによれば、こうしたシンプルな構成を採用しているのは、今後、Androidプラットフォームがバージョンアップしたときにいち早く対応できることを重視しているからだという。

APNはIIJmioやOCNモバイルONE、楽天モバイル(楽天ブロードバンド通話SIM)など、主要MVNOをはじめ、NTTドコモのspモードのAPNも設定済み
ホーム画面はシンプルなデザイン。中央の時計表示左の温度を表わす「27」をタップすれば天気、右の日付を表わす「16」をタップすれば、Googleカレンダーが表示される
アプリ一覧は縦方向にアプリが並ぶレイアウト。最上段には最近使ったアプリが表示される。カスタマイズはできないようだ
クイック設定の画面ではデュアルSIMのON/OFFなども設定できる

 出荷時のホーム画面はメインの一画面のみで、ショートカットを貼り付ければ、左右のページに切り替えることもできる。画面最上段のステータスバー、下方向にスワイプして表示されるクイック設定などもAndroid標準に準拠しており、シンプルでわかりやすい。少し異なるのは後述するデュアルSIMに関連する部分くらだい。アプリ一覧は4列×5行で表示され、縦方向にスクロールするデザインとなっている。最上段には最近使ったアプリが表示される。

独自アプリの「Motoアプリ」には「Actions」と「Display」が用意されている

 オリジナルのアプリとして、プリセットされている「Motoアプリ」は、「Actions」と「Display」の2つの機能から構成されており、ユーザーとしてはぜひ活用したいアプリだ。Actionsは端末のアクションによって、いくつかの機能を起動できるもので、2回振り下ろしてのフラッシュライト点灯、着信時に下向きに置いての通知や通話の無音化、持ち上げて着信音停止、手首をひねってのQuickCapture(カメラ起動)という4つのアクションが用意されている。無音化や着信停止は他機種にも似た機能があるが、フラッシュライトの点灯は画面オフの状態からも起動できるので、暗いところでのカギの確認など、便利に使うことができそうだ。カメラ起動も同様で、カメラ起動後にもう一度、同じアクションをすると、前面カメラに切り替えることもできる。ちなみに、これらのアクションは画面上にもガイドが表示され、実際に試すことができるので、初心者にも非常にわかりやすい。

Actionsは本体の動きに合わせて、機能を起動することができる
チュートリアルを使いながら、実際に試しで操作してみることが可能
Displayは画面OFF時に通知を表示する機能を設定できる
こちらも実際にチュートリアルで動きを見せながら、設定することが可能

 Displayは端末がスリープ状態のときでもメッセージや着信、通知などを確認できるもので、ロック画面から通知をドラッグして内容を表示したり、通知を消去することもできる。通知については表示しないアプリを選んだり、表示する場合もどの程度の内容を表示するのかを設定でき、あらかじめ設定した時間帯に、画面表示を暗いままにする設定も可能だ。ちなみに、これらの表示はポケットやバッグに入っているとき、下に向けたとき、通話中には表示されないため、煩わしい印象はほとんどない。

デュアルSIMとデュアルスタンバイ

 SIMフリー端末として発売されたMoto G4 Plusだが、これまでに国内で発売されてきたSIMフリー端末とは機能面において、ひとつ大きな違いがある。それが「デュアルSIM」と「デュアルスタンバイ」という機能だ。

デュアルSIMカードスロットとmicroSDmemory cardスロット。SIMカードはmicroSIMカードに対応するが、純正のnanoSIMアダプタも付属する
付属の純正nanoSIMアダプタは本体にセットされた状態で出荷される。使わないのであれば、パッケージなどに保管しておくのがおすすめ

 デュアルSIMは簡単に言ってしまえば、2枚のSIMカードを装着し、それぞれを切り替えながら利用したり、同時に複数の電話番号で待受したりできるものだ。海外では割安なプリペイドSIMカードが普及していることもあり、デュアルSIM対応端末のニーズが高く、中国などではほぼ標準的な機能として、位置付けられている。これまで国内で販売されてきた一部のSIMフリー端末もデュアルSIMに対応していたが、基本的には3G/4G(LTE)とGSMのデュアルSIM対応だったため、国内においてはまったく利用価値がなかった。具体的な使い道があるとすれば、海外渡航時に国内携帯電話会社のSIMカードをGSM対応側のSIMカードスロットに装着し、GSM方式によるローミングで音声通話の着信などに使い、もう片方の3G/4G対応のSIMカードスロットに渡航先のプリペイドSIMカードを装着して、安価な料金のモバイルデータ通信を利用していた。

デュアルSIMにSIMカードを装着し、それぞれのSIMカードに名前を付け、動作を設定することが可能
デュアルSIMのチュートリアルを見ながら設定ができる
あらかじめ用意されているプロファイルを選ぶだけで設定することも可能
動作ごとに利用するSIMカードを選ぶことができる

 これに対し、今回のMoto G4 PlusのデュアルSIMは、2つのSIMカードスロットが3G/4Gに対応しているため、国内でも利用価値がある仕様となっている。3G/4G両対応の2つのSIMカードスロットは片方が4Gで接続した場合、もう片方は3Gになるという制約があるが、それでも2回線を利用しているユーザーには有効な仕様だ。具体的には、ひとつめのSIMカードスロットには国内携帯電話会社のSIMカードを装着し、3Gによる音声通話を利用するように設定し、もう片方のSIMカードスロットにはMVNOなどのSIMカードを装着して、4G(LTE)によるデータ通信を割安な料金で使えるように設定するわけだ。国内携帯電話事業者の音声通話がVoLTEではなく、3Gになってしまうため、音質が悪くなってしまうのが難点だが、複数の回線を利用しているユーザー、通信速度はあまり求めないが、データ通信の単価を抑えたいユーザーには有効な仕様と言えるだろう。たとえば、会社から連絡用回線のSIMカードを持たされていたり、長らく契約を残していて、主に音声通話にしか使わないような回線を持っているといったユーザーは一定数、居ると言われており、そういったニーズに応えられる仕様というわけだ。

 また、このデュアルSIMはいわゆる切り替え式ではなく、デュアルスタンバイ(デュアル待受)であることも機能的に有効である理由のひとつだ。たとえば、待ち受け状態ではSIMカードスロット1とSIMカードスロット2のどちらにかけても着信し、応答することができ、発信もどちらの番号からでも発信できる。ただし、音声通話とデータ通信は同時に利用できず、いずれかを優先する設定になるため、片方の回線で音声通話中に、もう片方の回線でWebページを閲覧するといった使い方はできない。この制限はモバイル回線のみに関係するものなので、Wi-Fi接続時は音声通話中にデータ通信を利用できる。音声通話についても同様で、片方の回線で音声通話中、もう片方の回線に電話をかけると、圏外のアナウンスが流れるか、留守番電話サービスなどに転送される仕様となっている。

 このデュアルSIMとデュアルスタンバイの設定については、国内で利用されてきた実績がないため、モトローラとしての説明も不十分な部分があり、なかなかユーザーには理解されにくい印象も残る。端末にはデュアルSIMをどのように動作させるのかを設定するプロファイルの機能も提供されているが、ユーザーによっては有用な機能のひとつなので、モトローラとして、Webページなどでもう少し具体的な事例を踏まえた説明をして欲しいところだ。

 ちなみに、Moto G4 PlusのデュアルSIMカードスロットは、いずれもmicroSIMカードのサイズになっており、出荷時にはnanoSIMカードを利用するための「nanoSIMアダプタ」が付属している。一般的に、SIMカードのサイズを変更するためのアダプタは、SIMカードスロットの端子などに引っかかってしまうトラブルなどが起きやすいため、利用はあまり推奨されないものだが、端末メーカー自ら付けているものということで、ある程度は安心して、利用できそうだ。筆者も数回、nanoSIMアダプタを装着した状態で、SIMカードを着脱したが、今のところ、問題は起きていない。とは言え、トラブルを避けるには、microSIMカードを利用するか、nanoSIMアダプタを利用するSIMカードはあまり頻繁に着脱しない方が堅実だろう。

デュアルSIM&デュアルスタンバイを求めるユーザーに

 携帯電話業界の老舗ブランドのひとつであるモトローラ。筆者のような古い世代のユーザーには「久しぶりに『M』のマークが……」といった想いもあるだろうが、最近の若い世代に「Motorola」ブランドはどのように映るのだろうか。今回発売されたMoto G4 Plusはスタンダードなデザイン、シンプルなユーザーインターフェイスで構成されているが、デュアルSIM&デュアルスタンバイ、MotoアプリのActionなどのオリジナル機能、指紋認証センサーやTurboPower急速充電などの実用的な仕様など、このクラスとしては十分な内容の端末に仕上げられている。

パッケージにはTurbo充電対応のACアダプタ、USBケーブル、イヤホンマイク、取扱説明書などが同梱される

 なかでもデュアルSIM&デュアルスタンバイはこれまで国内で提供されてこなかった機能であり、MVNO各社にとっても上手にアピールすれば、MNO各社のユーザーを取り込んでいくための武器になる機能のひとつと言えそうだ。ただ、そのためにはモトローラ自身はもとより、MVNO各社もMoto G4 Plusの具体的かつ上手な活用事例をしっかりとユーザーにアピールしていく必要があるだろう。同時に、こうした3G/4Gで利用できるデュアルSIMとデュアルスタンバイの機能は、海外でも徐々に製品が登場し始めており、今後、他のメーカーからも同様の機能、もしくはさらに改良された機能を搭載したモデルが登場する可能性もあり、各社の今後の展開にも注目していきたいところだ。

法林岳之

1963年神奈川県出身。携帯電話をはじめ、パソコン関連の解説記事や製品試用レポートなどを執筆。「できるWindows 8.1」「できるポケット docomo AQUOS PHONE ZETA SH-06E スマートに使いこなす基本&活用ワザ 150」「できるポケット+ GALAXY Note 3 SC-01F」「できるポケット docomo iPhone 5s/5c 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるポケット au iPhone 5s/5c 基本&活用ワザ 完全ガイド」「できるポケット+ G2 L-01F」(インプレスジャパン)など、著書も多数。ホームページはこちらImpress Watch Videoで「法林岳之のケータイしようぜ!!」も配信中。