突然、隠し金庫に興味

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコ ンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称 衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


突然、隠し金庫に興味

 相変わらずScanSnap S1500を使って本棚の本を電子化している。その効果も出始めて本棚にイロイロとモノを置けるようになった。

 じゃあ本棚に貴重品を置きましょう!! てなコトを考えたが、印鑑とか通帳とか現金とかを本棚にポロッとそのまま置いておくのはいかにも危うげ。なので鍵のかかる箱を物色してみた。結果、INOBUNFLAT BOXを買った。

INOBUNのFLAT BOXのSサイズ。大きさは70×205×160mmのシンプルな金属箱なのだ。イノブンオンラインショップにて2730円で購入細かな貴重品を入れるには十分余裕のある容積一応ダイヤル番号ロック(数字変更可能)を装備。外側は薄い金属で、鍵をしてあっても強引にこじ開けられそう。なので、金庫って感じではない。また、この箱ごと盗まれたら終了でもある

 簡素な作りでわりと軽めの貴重品箱って感じで、一応鍵もかけられる。ので、そーんなには重要ではないけれど、不意に見られたり触れられたりすると困るモンをココに入れればいいかな、と。

 しかし、コレをこのまま本棚に置くと、あからさまに「ココにナニか置いてますヨ」的に主張するようでもある。ちょっとよく見れば「これは鉄の箱だな」とわかるし、なんか逆に注目されそうですな。そこで一工夫してみた……ま、誰もがすぐ考えつくことだが。

貴重品を入れたINOBUN FLAT BOXを本棚に置いてみた。ヒジョーに目立つ!! 「ここに貴重品があるから盗め」と言ってるようにも思えてきた!!INOBUN FLAT BOXとだいたい同じサイズの辞書。このカバー部にFLAT BOXを入れれば……FLAT BOX入り辞書カバーを本棚に。おー!! これで目立たなくなった。貴重品の隠蔽に成功って感じ

 なかなかイイ!! これなら単に本が並んでいるだけに見える!! 日本語大シソーラスを見て「あっ、これちょっと読ませて!!」となる日本語大好きなヒト以外は注目しない貴重品置き場と言えよう!!

 そしてこの日から“貴重品を本に紛れ込ませる”というコトに強い興味を持った拙者。そしてもちろん、次々と“貴重品を隠蔽できるグッズ類”を買い始めたのであり、そろそろ手持ち貴重品よりも隠蔽グッズのほーが多くなってきたので、今回はそれらをご紹介してみたい。

小島通商の辞書型金庫inpei

 INOBUN FLAT BOXの次に試したのは小島通商の辞書型金庫inpeiである。3サイズあり、各サイズごとに紺、茶、赤の3カラーが用意されている。

 辞書型金庫inpeiを買ったのは、検索したら速攻で発見できたのと、最初から「本に見せかけた金庫」という商品だったからだ。前述のINOBUN FLAT BOXのような適当な箱なり金庫なりに辞書の厚紙のカバーとか本のカバーを被せれば“偽装”が可能だが、面倒なので出来合いのモノを。イマイチ感があった場合、この辞書型金庫inpeiを辞書カバーや本カバーで覆うという手もあるし。

小島通商の辞書型金庫inpei。拙者はSサイズとMサイズを購入した。楽天にて、Sサイズが1,680円、Mサイズが2,080円だった。凝ってるわりには安め!?カバーを取ると辞書っぽい。表紙は紙のハードカバーとなっている。辞書名は銀色の箔押し。遠目ではフツーの辞書に見えるページ側面もソレっぽく作られている。が、近くで見ると紙でないことが丸わかりな感じ
表紙を開くと金属の扉が現れる。金属の金庫になっている。鍵付きですなSサイズのほーはこんな容積。小物の貴重品を入れるのにちょうどいい本棚に入れた様子。遠目になら単に辞書があるだけに見える。けど、出版社名とかが入る部分に「book stack inpei」って……

 本のスタイルをした金庫~貴重品入れをイロイロ調べた拙者なんですけど、辞書型金庫inpeiは作りのわりに安価で購入できるコストパフォーマンスが高い商品ではないか、と。なかなか気に入っている。

 が、上の写真にもあるように、背表紙の部分がビミョー。

 というのはまず、背表紙下部に「book stack inpei」なんて印刷されちゃうと洒落にならない感じ。ま、注視しなければそれら文字列が意識されにくいとは思うが、プチ注視されて「あ、なにこれインペイって!?」と気づかれてしまうと……。同時に本のタイトルが「The New ENGLISH Dictionary」という部分も気になる。この背表紙、もう少しリアル辞書化方向でヒネって欲しかったところだ。

 でも、ほかの本と混ぜて目立たないように置いたり、辞書型金庫inpeiをほかの本より奥に置いたりすれば背表紙も目立たなくなる。また、本物の辞書なり本なりの背表紙周辺やカバーを辞書型金庫inpeiに貼るなどすれば背表紙問題は解消できるだろう。

カール事務器のセーフティーボックスSFB-D10

 辞書型金庫inpeiとだいたい同じ時期に買ったのが、カール事務器のセーフティーボックスSFB-D10だ。これも辞書型の隠し金庫だが、辞書型金庫inpeiよりもホンモノっぽく見えるかもしれない。なお、サイズは外寸が156× 243×58mmで、内寸がだいたい130×215×45mmくらい。質量は0.83kgだ。

カール事務器のセーフティーボックスSFB-D10。金庫屋にて2460円で購入した購入時のオビを外した状態。なかなかモノホンっぽい!!カバーから出すとこんな感じ。てか、カバー付きってあたりが凝ってますな
表紙などの見栄えも良好だが、タイトルなどが簡素過ぎ!? 表紙の質感は革っぽいがビニールと思われるページ側面もこんなふうに偽装されている。金箔っぽくも見えるが、紙っぽさが少々足りない!?表紙を開くとこのように金属の扉が現れる。もちろん鍵付き。表紙部分の内部は厚紙のようだ。印鑑などを入れる巾着袋とキー2個が付属する
手近な小物系貴重品~保険証書あたりを収められそうな容積金庫内はサラサラした感触の樹脂トレイになっている。トレイは取り外せないようだ金庫本体部とカバー部を並べて本棚に入れてみた。どちらのスタイルでもわりと自然に見える。でも、背表紙にはもう少し凝って欲しいところだ

 セーフティーボックスSFB-D10は、前述の辞書型金庫inpei(のMサイズ)とだいたい同じ大きさ。拙者が買ったときの実勢価格は、こちらのセーフティーボックスSFB-D10のほうが400円弱高価だ。

 だからというわけではないが、セーフティーボックスSFB-D10のほうが作りがよいように思える。また、上の写真のとおりリアルさもこちらが上のような気がするが、どうだろう。

 ただ、本棚に置いたとき、やはり背表紙がミョーにシンプル過ぎるのがビミョーである。偽の出版社名くらい入れればいいのに、とか思っちゃう。

 でもまあ、これもホンモノの辞書のカバーなどを装着することで、辞書型金庫inpeiと同様に、本棚に置いたときのリアルさを向上させることができるだろう。

ホンモノの本を“隠し場所”に

 お次は本物の書籍の内部をくり抜いて作ったと思われる、いわゆる“booksafe”。ググれば一目瞭然だが、このよーなブツですな。そう、若干陳腐な暗躍系ドラマとかに登場しがちなアレである。

UNCERCOVER BOOKSAFEは本物の書籍から作られた“貴重品隠しグッズ”だ商品表紙を外すと……洋書の表紙が現れるその洋書表紙を外すと、フツーの本が現れる
表紙を開くとカラーページ。リアルですな180ページ程度まではフツーの本になっているこれが貴重品の隠し場所。フタが付いている
このように貴重品を隠せるカバーを付けて本棚に置いたところ。この状況だと目立ち過ぎかもカバーを外した状態。こっちのほーが目立たない!? ほかの洋書とともに置くとさらに目立たないだろう

 上の写真はUNCERCOVER BOOKSAFE(http://www.google.co.jp/images?hl=ja&q=UNCERCOVER+BOOKSAFE&sourceid=navclient-ff&rlz=1B3GGGL_jaJP294JP295&ie=UTF-8)という商品で、楽天にて3,800円で購入した。サイズは外寸がだいたい24×16.5×5cmで、内寸(もの入れ部分)が16.5×9.5×3cm程度。小物貴重品を収められる感じだが、容積は前述の金庫類よりずっと小さい。

 が!! モロにリアル!! てか、本物の書籍から作られているだけあって、ほとんど非の打ち所がない“隠蔽スペース”として使える。難点があるとすれば、洋書であることくらいか。ほかに並んでいる本が全部日本語なのにコレだけナゼ洋書!? みたいな状態だと目立っちゃいますな。

 ともあれ、ちょっいと気に入っちまったので、ほかの“本物の本から作られた貴重品隠しグッズ”も物色。もうちょっと大容量のものがないかな~、と。

 そしたら即発見した。Book Vaultという品で、ThinkGeekでUS $34.99だった。もしかしたら、このメーカー製かも!?

Book Vaultの外観。2冊重ねてあるように見えるが、実際は2冊が合体している。また、カバーはあるものの、書籍から外せないようになっている(めくることはできる)。外寸は16×24×9.5cmくらい中身は200ページくらいまでフツーの本隠し場所。構造などは上記のUNCERCOVER BOOKSAFEとほぼ同じだが、内寸が広く、9.5×17×7cmくらいある。フタ付き
本棚に置いたところ上記のUNCERCOVER BOOKSAFEと並べると佇まいのリアルさUPUNCERCOVER BOOKSAFEといっしょに机上に置いておくのもいいかも

 てな感じ。でも両方とも高いですな。ま、本の内部をキレイにくり抜く手間なんかを考えればそうでもないかも!?

 あと、非常にピンポイントな人々向けアイデアを思いついたんですけど。ScanSnapと断裁機を併用して本を電子化している方は、最初に紹介したINOBUN FLAT BOXと、書籍断裁時に出たゴミから、リアルな書籍型隠し金庫が作れるのではないか、と。

 書籍を断裁するとき、背表紙を切り落としますな。INOBUN FLAT BOXの高さに合う背表紙部分を何個か組合せ、INOBUN FLAT BOXの側面(長辺側)に貼り付けると、それでもう(本棚に入れた状態なら)リアルな書籍に見えるんじゃないだろうか。

 早速拙者もヤろうと思ったが、すぐに断裁しちゃっていい本がなく試せていない。どなたかゼヒ!! 試してみておくんニャさい!!

書籍タイプではない隠蔽グッズも

 本棚&本に貴重品などを隠すグッズを紹介してきたが、上記の品を探したり買ったりしているなか、いろ~んな隠蔽グッズを発見した。そのなかで「コレいいかも」と思ったのが多々あり、「コレなら使える」というのを2品ほど購入したのでご紹介したい。

 それぞれ、SCOTCH GARDのスプレー缶タイプと、Dr Pepperタイプのグッズである。ココにあるような隠蔽グッズですな。

よくある汚れ防止のコーティングスプレーのカタチをしているサイズもリアルキャップは外せて、スプレーノズル部も押せる
底がこのように開くココに貴重品なんかを隠すわけですな。もの入れの内寸は深さ16×直径5cmくらい似たようなケミカルと並べると全然区別がつかない~!!
こちらはドクターペッパーのカタチをしたものサイズもリアルだが、重みはこのサイズの飲料と思い込めるほどリアル!!プルタブなんかも本物とソックリ
上部がこのように開くココが貴重品入れ。ビンのような形状になっていて、直径は3.5~4cm程度、深さは9cm程度だ。狭いですな冷蔵庫に入れてみた。不自然さが全然ナイかも

 こんな感じ。もしかしたら本タイプの隠蔽グッズより発見されにくいかもしれない。が、両方ともかなり高価。拙者は両方とも楽天で購入したのだが、Dr Pepperタイプが2800円で、SCOTCH GARDスプレー缶タイプが3000円。ん~む、的な値段ですな。

 ぶっちゃけ、記事にしちゃった時点で、既に拙宅においてはこれら隠蔽グッズの効果が薄いかもしんない。「あ、スタパさんコレって隠し金庫なんでしょ~、記事読みましたよ~」とか言われそうですな。

 しかし、恐らくこういった隠蔽グッズの実物を見ていない人にとっては“一見したら単なる本(や缶類)に見える”くらいのリアルさがあるのは確かだ。まぁ「ヘソクリとか隠しましょうよ!!」と勧めるつもりはないが、なにか実用的な隠し場所が欲しい方は一度吟味してみるといいかもしれない。

2009/12/14 06:00