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解像度高めの10.1型USBサブディスプレイ
アイ・オー・データ機器「LCD-USB10XB-T」

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコ ンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称 衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


解像度高めの10.1型USBサブディスプレイ

 USBサブディスプレイの類が好きな俺なんですけど、アイ・オー・データ機器からサイズ/解像度的にも価格的にも手を出しやすそうな製品が登場したので早速試用してみた。タッチパネル採用のUSB接続10.1型ワイド液晶ディスプレイ「LCD-USB10XB-T」である。

アイ・オー・データのLCD-USB10XB-T。USB接続の10.1型サブディスプレイで、解像度はWSVGA(1024×600ドット)となる。スタイラスペンや指でもカーソル操作などを行える。直販価格は1万6800円。

 USBサブディスプレイは、パソコンにUSB接続するだけで簡単にディスプレイを増設できるというもの。ビデオカード類の増設などは一切不要で、USBケーブルでスコッとつなげば画面が増える。手軽に表示エリアを増やせるということで人気を集め中である。

 てか、去年あたりと比べると、USBサブディスプレイは機種も増えたしサイズも大きくなったし解像度も高くなったしで、選択肢が増えた。価格的なコナレ感もありますな。

 たとえばセンチュリーのplus one LCD-10000Uは、10.1インチで1366×768ドットの解像度を持つ。このくらい大きく高解像度になるとサブっつーか……モバイルノートパソコンのメイン画面なんですけど!! みたいなゴージャス感がある。ちなみにコレ、直販価格は1万9800円。

 今回イジってみたアイ・オー・データのLCD-USB10XB-Tは、解像度が1024×600ドット。解像度的には上記のplus one LCD-10000Uには及ばないが、10.1型でこの解像度だとテキストの表示時の文字サイズ的なバランスが良さそうだし、また、タッチ対応ということで便利そう。それでいて直販価格が1万6800円てのも、なんか手を出しやすい印象だ。

 LCD-USB10XB-T、買いやすい雰囲気で後押し理由も複数アリ、てなイメージのUSBサブディスプレイなんですな。ともかく、以降、このLCD-USB10XB-Tの使用感などについて書いてみたい。

ドライバは本体に格納

 まず仕様〜外観あたりから。前述のとおり10.1型(ワイド)のWSVGA(1024×600ドット)表示で、抵抗膜方式のタッチパネルを搭載している。サイズは247×27×161mmで質量は約830g。

 電源は付属のACアダプタとなっているが、電力供給能力が高いUSBポートであればUSBバスパワーで動作する可能性がある───LCD-USB10XB-Tの消費電力は最大時が7W、通常使用時の液晶輝度Hiが6WでLowが4.5Wなので、場合によってはACアダプタ無しでもイケるかもしれない、と。

本体サイズは247×27×161mmで質量は約830g 画面サイズは10.1型(ワイド)で解像度はWSVGA(1024×600ドット) 背面に見えるフタのような部分は、机上に立たせるときの脚
脚部はこのように開く ディスプレイを自立させたところ 背面右側にはACアダプタジャック、USBポート、輝度切り替え(Hi/Low)スイッチがある
吸盤タイプの脚が2個付属する 吸盤タイプの脚を本体裏面に取り付ける 吸盤タイプの脚を使って、このように上向きに置ける
本体右下端にスタイラスペンが収納されている 押すとスタイラスペンが飛び出てくる スタイラスペンは伸縮する

 タッチパネル搭載がLCD-USB10XB-Tのひとつの特徴になっているが、脚部のゴム脚により机上に自立させたときの安定感が十分高く、また寝かせて使ったときも滑りにくく、快適にタッチ操作できる。また、液晶表面は非光沢。写り込みが少ない点も使いやすい。

 使い始めにドライバやソフトウェアのインストールが必要だが、これもシンプル。ドライバはLCD-USB10XB-T本体内に格納されているので、使用開始時、イキナリLCD-USB10XB-TをパソコンとUSB接続すればインストールを始められる。

LCD-USB10XB-TをパソコンにUSB接続すると、LCD-USB10XB-T内に格納されたソフトウェアが起動する USB接続するだけで、サブディスプレイとして使うためのドライバソフトウェアがインストールされるわけですな 間もなくインストール完了。USBサブディスプレイとして機能するようになる
次にタッチパネルを使うためのドライバソフトウェアを付属CD-ROMからインストールする インストール後、タッチパネルのキャリブレーションを行う キャリブレーション時のイメージ。画面に現れる表示に従って、特定の部分をスタイラスペンでタップしたりする

 てな感じで2つのソフトウェアをインストールすれば、LCD-USB10XB-Tの全ての機能を使えるようになる。普通一般のUSBサブディスプレイと同様、手間なく使い始められる感じですな。

表示はどーよ?

 さて、肝心の「見やすさ」的な部分。

 まずは画面サイズとその解像度のバランスだが、拙者的結論から言えば、表示される文字やアイコンなどが小さ過ぎず大き過ぎずで適切という印象だ。デスクトップパソコンで使用中のディスプレイの表示と、このLCD-USB10XB-Tの表示をたびたび見比べても、両ディスプレイの情報表示サイズ〜ドット密度に違和感がない。

 具体的には、デスクトップパソコンで使用中のディスプレイは24.1型でWUXGA(1920×1200ドット)。これを顔から70〜80cmくらいの距離で使っている。LCD-USB10XB-T(10.1型/1024×600ドット)は、タッチパネルってコトで手の届く距離に置き、顔からは50〜60cmのところに置いている。

 で、この状態だと、たとえばテキストエディタ上の文字のサイズが、24.1型のディスプレイでもLCD-USB10XB-Tでも、ほぼ同じに見えるんですな。アイコンのサイズとかも同様。両ディスプレイをパッパッと切り替えるように見ても、表示サイズの違いからくるフラストレーションがなくて快適だ。

 それから発色やコントラストだが、LCD-USB10XB-Tとカラーキャリブレーションを行ったディスプレイとを見比べると、ぶっちゃけ、発色もコントラストもプチ残念な感じのLCD-USB10XB-T。恐らくディスプレイ表面にタッチ操作のためのフィルムがあるからだと思われる。

 LCD-USB10XB-Tの具体的な表示品位は、発色は彩度が少し低いように見えて、色が淡い感じ。また、少し青に寄っているようにも見える。それから、コントラストも低く、黒の締まりも白の透明感も足りない。ネムい感じですな。そんな見え方からか、視野角の狭さが強調されているようにも感じる。

 ので、メインに使うディスプレイとしては満足感が高くないという印象だ。が、サブディスプレイとしては十分という気分。

 シッカリと調整されたディスプレイと比べちゃうと見劣りするのは確かだが、メディアプレイヤーとかメモとかTwitterクライアントとかツールバーとかを置いておき、メインのディスプレイを十分広く使おうという目的なら問題ない。し、神経質に画質を吟味なんつーコトをせず大雑把に使っているぶんには、静止画や動画もまずまずキレイに見える実用レベルのクオリティは持っていると思う。

解像度とタッチパネルをどう利用する?

 去年あたりに主流だったUSBサブディスプレイ製品は、その解像度がWVGA(800×480ドット)あたり。粗いのであった。そんなところへSVGA(800×600ドット)の製品が出てきて「お〜高精細!!」なんて思ったモンである。

 一方、LCD-USB10XB-TはWSVGA(1024x600ドット)。正直なところ縦方向の解像度はもう少し欲しくて、センチュリーのplus one LCD-10000Uの1366×768ドットが気になったりもする。んだが、前述の、去年あたりのUSBサブディスプレイと比べると画面が非常に広く感じられるLCD-USB10XB-T。てか、実質、この広さがあるとイロイロな用途をこなせる。

 たとえばLCD-USB10XB-T上で原稿を書けますな。モバイルノートパソコンで原稿を書くのと同じ感覚でイケる。拙者のいつもの設定だと、だいたい50〜60文字×21行を表示できる。表示サイズをクイックに変えられるMicrosoft WordやExcelなら、さらに高い実用性でドキュメントを扱えると思う。

秀丸エディタで原稿を書いてみた。キーボード近くに置いて書くと、モバイルノートパソコンで原稿を書いている気分だ Microsoft Wordもフツーに使える。閲覧はとくに実用的ですな。ただ、縦方向の解像度(ドット数)がさらに欲しくなる Excelは用途にもよるが、十分実用的に利用できる。1024x600ドットいっぱいにワークシート広げると意外なほど広いんであった
PDFの表示も実用的。回路図表示させっぱなしで電子工作とか楽しそうですな ウェブブラウザも問題無く使える。が、やはりもっと縦長に表示したいニャという欲求は出てくる サムネイルサイズを調節すれば、画像ブラウザも十分に実用的だ

 上の写真のように、原稿書きもOfficeアプリケーション利用もフツーにできるし、PDFの必要部分を表示させっぱなしにしてこれを参照しつつメイン画面でドキュメント作成なんてのも現実的。ウェブブラウザなんかも快適に使える。LCD-USB10XB-T上に画像ブラウザを立ち上げておいて、メイン画面のレタッチソフトに画像をドラッグ&ドロップして作業するってのも快適だ。ウェブブラウザベースのツイッタークライアントを使用してみたが、あーコレならLCD-USB10XB-Tをツイッター専用ディスプレイにしてもいいニャとも思った。

 画面表示としてはネットブック〜モバイルノートパソコンって感じの広さがある。まあデスクトップパソコンや高性能ノートの表示よりも手狭に感じるものの、十分な実用性があるというわけだ。

 十分な情報量を表示できるUSBサブディスプレイだが、逆に、なんかこう、従来のUSBサブディスプレイの用途だとマッチしない気がしたりもする。多用するショートカットをズラリと並べるだけとか、ツールバー類表示専用の画面にするとか、ガジェットを多々置くとかだと、なんつーかモッタイナイというか、それでも空白が余っているというか、「この使い方は違うかも!?」てな気分になる。

 ま、どう使おうがユーザーの勝手なのだが、こういったチョイ使いには余りある表示エリアの広さがLCD-USB10XB-Tにはあるのだ。てか、このくらいのドット数があると、フツーにマルチディスプレイの一部として活用できる感覚。ちょっとわかりにくいかもしれないが“顔からある程度離して置く必要がない小型ディスプレイ”として汎用になる気がする。もはや「USBサブディスプレイは用途が限定される臨時的表示装置」と考えなくていい、みたいな。

 それから、タッチ対応という点だが、表示するアプリなどによっては実用的であるし、操作や利用が気楽&快適になったりする。たとえばWindows Media Playerを指先やスタイラスでペペペッと使うのは楽しいし、OneNoteにスタイラスで走り書きをするのも実用的。ソリティアを指先でプレイするなんてのもオツですな。

Windows Media Playerをタッチ操作しているところ。再生ボタンを指先で押せるのはナゼかキモチイイ MicrosoftのOneNote上にスタイラスで書き込み。OneNoteのための実用的な液晶タブレットとして購入するのもアリかも 指先でプレイするソリティアは意外なほど快適だったりする。上海なんかもイイかもしんない

 単純に、タブレット的に使えるのが良い。感圧式とかじゃないのでイラスト描画系ソフトで手描きのタッチが出せるとか、フォトショップでの高度なレタッチができるとか、そーゆーレベルまでは体験できないが、「ふぅん、タブレットって案外便利じゃん♪」的な体験はさせてくれる。表示部に直接描けるタブレット、とか考えると、その実用性からLCD-USB10XB-Tが破格の製品に見えてきたりもする。

 てな感じのLCD-USB10XB-T、拙者的観点で総合的に評価するにおいて、やっぱり買いやすい一台だと思う。サイズと解像度、それからタッチパネルという部分まで含めて、今までの小型&低解像度のUSBサブディスプレイには求められなかった利用幅と実用性がありますな。買い度高めの製品なので、興味のある方はぜひ一度実機に触れてみてほしい。

2010/8/2 06:00