記事検索
連載バックナンバー

猫とデュアルディスプレイの問題

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコ ンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称 衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


猫とデュアルディスプレイの問題

 スタパブログで書いたFlexScan(SX2462W-HX)をデュアルモニター環境で使っている。その後もヒッジョーに快適にSX2462W×2で仕事したり遊んだり♪ PCもモニターもどちらもそうだが、数年ぶりの買い換えってのはイイですな。一昔前から一皮剥けた感じのパフォーマンスはユーザーの気分をズギャッとリフレッシュしてくれる。

ナナオの「FlexScan SX2462W-HX」。2010年8月に発売された24.1型/WUXGA(1920×1200ドット)表示のPC向けモニターで、EIZOダイレクト価格は9万4800円(2011年9月現在) 仕事場にてSX2462W×2台でデュアルモニター環境として使っている。静止画表示によく向くモニターで、同型新品なので、表示色が異なるなどの違和感が非常に少ない スタンドは可動範囲が広いFlexStand(フレックススタンド)。チルト、スウィーベル、画面回転、上下昇降に対応。頻繁にモニター位置を変えたい場合に超便利な機構だ

 ……とか笑顔でSX2462Wを使っていたのだが、悩ましい問題が発生していた。猫問題である。猫がデュアルモニターに対して起こす拙宅特有の問題である。犯人は拙宅猫うか様であらせられやがる。

仕事場にあった旧デュアルモニター。その真横の棚の上に拙宅猫うか様が乗ったりする ブラザー「MyMio MFC-695CDN」の上に鎮座。余談だがこの複合機は後日故障することに 高所から下界の人間どもを見おろしたりするのが好きな猫である。やや高貴な雰囲気

 高所に上がるのが好きな猫であり、たびたびプリンター複合機の上に乗って下界を眺めているが、それは、まあ、いい、のである。が、猫がその高所に上がるとき、右側のモニターのベゼル(額縁)上部に蹴りを入れていくっていうか、踏み台にして上がるのが問題。質量約4kgの猫に踏まれ、モニターがガニョッと傾いてしまうのである。

拙宅仕事場デュアルモニター周辺の様子。デュアルモニターの右に棚。棚の上に2台のプリンター複合機を置いている やや上から見た様子。複合機上面の地上高は約140cm。床→机上→右モニターのベゼル上→複合機へと、猫が移動する 移動完了後の猫。現在休止中の日本HP「HP ENVY100」の上で毛繕いしたり寝たりするのがここしばらくの猫的ブームだ
猫に踏み台にされた後のSX2462W。容易に回転可能なモニターなので、猫キックでもこのように回転してしまうのであった SX2462Wをこのように設置すれば猫キック回転問題も解消する。が、この高さだと使用時にイロイロ問題が出てしまうのだ ちなみにSX2462W、高さ調整が非常にラク。両手で支えて軽く上げ下げすればスムーズに昇降。よくできたスタンドである

 最近では毎日のように猫キックを食らって傾いているSX2462W。完全に猫の通路となってしまったようだ。前述のようにSX2462Wには画面回転や昇降をラクに行えるFlexStandが装着されている。場合によっては驚くほど便利なスタンドだが、猫が乗ったりすると簡単に傾いてしまったりもする。

 猫キックによる傾きを正しく直すのもラクなスタンドだが、しかし、もとの位置に戻すのは思いのほか苦労する。たとえば垂直/水平を保ちつつ左モニターと高さを合わせつつベゼル端をピッタリ密着させるのはタイヘン。以前のデュアルモニターの場合、画面は回転しなかったし、昇降幅もSX2462Wほど広くなかったので、猫が乗って画面位置がズレても、まあすぐにもとの位置へと戻せた。しかしSX2462Wの場合、それが意外なほど困難だ。

 ちなみにSX2462W(のFlexStand)の場合、説明書には書かれていないが、スタンドとモニターをつなぐ部分(のスタンド側)のネジ穴にネジをセットすれば、画面の回転機能をなくすことができる。ただ、それでも猫が乗れば画面がすこ〜し傾いたり高さや向きが変わるので、ネジで回転機能強制剥奪も猫問題の解決にはつながりにくい。

 では、どうするか? アレコレいろいろ考えた結果、モニターアームを導入することにした。猫を仕事場から排除……てな案もあるが、猫は自由にさせてゆきたい!! ので、環境側を工夫、みたいな。

 

水平多関節アームCR-LA503を2本買う

 SX2462WにはVESA規格準拠のモニタースタンドやモニターアームを取り付けられる。取付部のネジ穴間隔は100×100mm。市販の多くのアーム類を利用できる。なお、SX2462Wのモニター部質量は約7.1kg。耐荷重がこれを上回るアーム類を使う必要がある。

 で、結局、サンワサプライの「水平多関節アーム CR-LA503」を使うことにした。メーカー提示の標準価格は1万8060円だが、Amazonで8862円で購入。2台買った。

 なお、こういったモニターアーム、買うショップによって全然価格が違いますな。またOEMも多いようなので、けっこージックリ調べて買わないとアッと言う間に1万円損したりするのでご注意を。

サンワサプライの「水平多関節アーム CR-LA503」。Amazonにて8862円で売られていた。これを2台購入 アームは組み立て式。組み立て〜モニターへの取り付けに用意する必要がある工具はプラスドライバーのみ 関節部(撮影の都合により天地が逆)。スウィーベル、チルト、画面回転に対応する。動きの硬さは調整可能
モニターのVESAマウントにセットする金具。ネジ穴間隔は75×75mmにも100×100mmにも対応 関節部とマウント部を合体させた状態。シンプルな関節部だが、可動範囲は非常に広い アームの支柱。これを机上にネジ止めしたりクランプ止めしたりできる。アーム耐荷重は8kg

 猫キックでモニターを動かされたくないのに、可動範囲広めのモニターアーム? と思われるかもしれないが、細々した理由が多々あってこの水平多関節アームCR-LA503を選んだ。

 大きな理由は、非常に多くのアーム/スタンド類が「可動の自由度が高いほうが良い」てな雰囲気であり、「スウィーベルしかしません」的な汎用品がほとんどナイから。仕方なく、なるべく意図通りに「固定したまま」にできて「必要方向にのみ動かせそう」なアームを探したら、これに辿り着いたという感じ。

 とくにこの水平多関節アームCR-LA503、モニター高さを安定的に固定できそうなのが良かった。俺の用途ではモニター高さは一度定まったら変えたくない。このアームの場合、高さは独立して調節/固定できるのであった。

 あとこのテの製品、なかなか実機を見てから買うってのが難しく、クランプ止めするのがいいのかネジ止めするのがいいのかなども含めて「出たとこ勝負」な買い物になりがち。このアームの場合、実勢価格がわりと安価であること、それからこのパッケージだけで机上へのクランプ止めにもネジ止めにも対応しているあたり、手を出しやすかった。たとえば「もしクランプ止めして不安だったらネジ止めにしたい」といった要望も満たせる。

 さておきこのアームで2台のモニターを机上にセットしたんだが、結局、机上にネジ止めした。てのは、使用中の仕事机、エッジ下部にテーパーがついている。要は端だけ斜め。これによりクランプで十分安定的にアームを支えられないのだ。一応支えられはするが、時間とともに緩みそうな予感。地震が来てクランプ外れてモニター破損って不安もあるので、思い切ってネジ止めに。結果、非常にスッキリとモニターを設置できた。

アーム支柱にネジ止め用プレートを取り付けたところ。これを外してクランプ金具を取り付けることもできる 小さな下穴を3つ空ける。この程度の穴なら、あとでモニターを外してもパテなどで埋めてキレイに直せそう 水平多関節アームCR-LA503を机上にネジ止めした様子。かな〜りシッカリと固定できた。地震でも大丈夫そうだ
前述のように、関節部は昇降部のみ個別に固定できる。画面回転部以外は、動きの硬さをネジ締めで調節可能 モニター側のVESAマウント部に、水平多関節アームCR-LA503付属のプレートをネジ止め。この後、アームにセット モニターをアームにセットした状態。やや貧弱なアームに見えるが、机上へネジ止めしているのでシッカリと安定した
【before】SX2462WのFlexStandを使っている様子。当然だが、台座部はある程度のフットプリントがある 【after】水平多関節アームCR-LA503を使っている様子。フットプリントが激減。机上のスペースが増えた 水平多関節アームCR-LA503には、ケーブルをまとめておくための樹脂製部品も付属している。案外、便利
【before】SX2462WのFlexStandを使っている様子。台座がわりと目立ったり場所を取ったりしている 【after】水平多関節アームCR-LA503を使っている様子。モニターの下が超スッキリ!! 美しい〜!! モニター下部に広めの空間ができたので、ケーブルや機材のためのスペースもより広くなった

 アーム導入の目的は猫問題解消。猫の蹴りによるモニター傾き問題を解決するためだが、とりあえずアーム付けたら机上マジすっきりしたっス!! モノを置きやすい!! 掃除しやすい!! 見た目もキレイ!! モニターの台座がなくなるだけでこんなに爽快とは!!

 ……しかしまだ本題となる猫問題は解決されていない。この状態で猫がモニターに乗ると、以前のようにモニターがズニョンと傾く。高さを固定したので、以前よりは元の状態に戻すのがラクになったが、それでも猫がモニターに乗ると面倒が起きることには変わりないので、次にこれを解消していくことに。

 

100円のミニブックエンド作戦

 猫がモニターに乗っても、モニターの角度などが変わらなければOK。同時に、来客時などにはモニターの向きを変えたいので、スウィーベル機構は自由に使えるようにしておきたい。チルトも垂直に固定したい。前述のとおりモニター高さは既に固定済みだ。

 簡単なのは、モニター下部に台座か脚を付ければいい。これなら猫が乗っても傾いたりしないだろうし、チルト角度も変わりにくいだろう。モニターを支える程度の台座か脚なら、必要に応じてスウィーベルさせられる。

 そこで使ってみたのが、100円ショップで見つけたミニブックエンド。向きを変えてモニター下部左右に2個付ければ、鉄板の脚がモニターをシッカリ支えるのでは? と思って試してみた。

あっコレ使えるかも!! と買った100円ショップのミニブックエンド。高さ10cm弱の金属製ブックエンドだ 両面テープを使い、ミニブックエンドを逆さま状態でモニター下部に接着。左右端に付け、脚としてみた このように脚が接地する。ブックエンド上端(写真では下端)が水平なので、モニターの垂直が保たれる
4個のミニブックエンドを使って2台のモニターに脚を付けた やや目障りではあるものの、モニター下部はスッキリ感アリ 薄いので邪魔にならない。スペースを占有しないのが良い

 結果、いきなりイイんじゃないですかコレ!! 外見的にちょっと無粋だけど場所も取らないしシンプルだし、モニターの垂直が自然と保たれている♪ 俺アッタマいい〜!! と、約32ms程度思ったが、結果的にはイマイチなのであった。

 ミニブックエンドによる脚だと、薄い金属の板であるブックエンドにかかる荷重が大きいため、ブックエンド自体がやや歪む。この状態でスウィーベルさせると机上をビッビッビッてな感じで擦って、スムーズにスウィーベルできない。また、猫が乗ったとき一瞬歪んでまたもとに戻るため、モニターが少々ガタついてチルト角が変わることもある。さらに左右モニターが密着する部分がズレたりもする。

 ん〜。モニターを安定的に置いて、ときどきだけ向きを変えたりして、またもとの位置に戻すのって、案外ムツカシイですな。ストーリーを「猫が乗ってモニターが傾いたりする問題を解消」とはしているものの、じつは、人が集まっての仕事中、その来客がモニターに触れて角度や向きが変わったりもする。

 たとえばスタパビジョン撮影時、モニターは情報表示のためスウィーベルさせていて、モニター上部にサブカメラを置いたりもして、さらにディレクターがモニターに手を置いたりもする。拙宅仕事場モニターは、猫以外にもいくつか「元の位置から角度や向きや高さが変わっちゃう原因」があったりする。これを含めてナントカしたいわけですな。

 さて、どうしよう?

 

アームとスタンドでカンッペキ♪

 ん〜どうしようどうしよう……モニターに安定的な脚、スウィーベル、既に机上へネジ止めしちゃったアームと組み合わせて……ん〜どうしようどうしよう、とか毎日のように考えていたら、良さゲなものを発見した。サンワサプライの「USBハブ付き机上液晶モニタスタンド MR-LC201HW」である。

 このMR-LC201HWを、現在のデュアルモニターの下に、台座として置けばよくね? 面で支えるだけの(接着しない)脚になるからスウィーベルできそうだし、安定感は十分ありそうだし。ってコトで早速2台購入。Amazonでは1個が3881円で売られていた。

 結果、バッチリであった。最高。俺的モニター設置史上、最も安定性がありかつ自由度も保たれかつ快適な環境となった。サンワサプライに大感謝!! みたいな。ともあれ、その様子を写真で追ってみよう。

サンワサプライの「USBハブ付き机上液晶モニタスタンド MR-LC201HW」。Amazonで3881円だった 本来はモニターを乗せて使う。その下の空間を利用できるようにするモニタースタンドなんですな 脚部に3ポートのUSBハブ(バスパワー)を持つ。左右/内向き外向きどの位置/向きにでもセット可能
一台は前述のアーム支柱を通すため、天板に穴を開けた 穴空けには電動ドリルと座ぐりタイプのビットを使った 穴に支柱を通すことで、机上端とスタンド端を揃えられた
サンワサプライの「水平多関節アーム CR-LA503」と「USBハブ付き机上液晶モニタスタンド MR-LC201HW」により2台のモニターを机上にセットしたところ。かかか完璧!! 台座下の高さは約7cmある。USBオーディオインターフェース、USBハブ、小型スピーカー(http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/stapa/36920.html)などを入れられる。腕も入るのでケーブルの引き回しなども余裕で行える キーボードをモニター下に収納できるのは何かと便利。iPadなどタブレット置き場としてもイイ。薄型USBハブなどを天板下側に貼ればさらに空間を有効活用可能
後ろから見たところ。スタンド部後方は新たなスペースとなり、たとえばNASやルータを置いてもよさそうだ 小型機材の設置や配線の取り回しも非常にスムーズ。モニタースタンドってスゲく便利なグッズかもしれない 傾斜計(スラントルール)で測ると、モニターは完全に水平、画面はビシッと垂直だった。気持ちよく使える!!
いつもの高所寝床に猫。これから下りて来そうな予感 踏み台にズシリと乗る。が、モニターは全然動かない!! モニター上をノシノシ歩いても、傾きも揺れもしない!!

 てな感じで猫問題は完全に解消できた。ちなみに、写真の状態で左右モニターは自由にスウィーベルできる。モニターベゼル下部をモニタースタンドが面で支えているので、わりとスムーズにスウィーベルする。

 また、机上に2台もスタンドを置いたわりには、スタンド無設置状態と比べてさほど圧迫感などの違和感がない。むしろ、モニターの安定感が安心感につながった。加えてスタンドを取っ掛かりにケーブルや小物などを設置でき、モニター周辺の利便と快適さがグググッと高まった。

 つーかもー最高。同じ機種でデュアルモニター環境とか構築している方ならおわかりいただけると思うが、左右モニターのベゼル高さがピッタリ合って一直線になる!! さらに左右ベゼル接合部も一直線!! そこにズレはない!! そしてもちろんモニターベゼル上部は完全に水平!! 猫が乗っても大丈夫!! あ〜気持ちイイ!!

 ……非常にニッチな需要かもしれないが、前述の俺のよーな鬱憤を抱えているデュアルモニター派は、一度サンワサプライの「水平多関節アーム CR-LA503」と「USBハブ付き机上液晶モニタスタンド MR-LC201HW」をチェックしてみるといいかも。Amazonでの実勢価格は、前者が8862円、後者が3881円。計1万2743円で凄い快適さを得られる、かも、しれない。

 

2011/8/29 06:00