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チョーつながるモバイルモニター「On-Lap 1302」

スタパ齋藤
1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコ ンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称 衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。


チョーつながるモバイルモニター「On-Lap 1302」

 今回のネタはGeChic(ゲシック)社のモバイル液晶「On-Lap 1302 for Mac」。厚さ8mm/質量654gの容易に持ち運べるカラー液晶モニターで、ノートパソコンなどと接続してサブモニターとして使えるほか、さまざまな映像機器とHDMIケーブルで接続できる。かな〜り汎用性が高いモバイルモニターなのだ。

ゲシックのモバイル液晶「On-Lap 1302 for Mac」。1366×768ドット表示のカラー液晶で、USB給電で駆動する。ドライバソフトウェア不要でPCなどと接続可能。ノートPCの液晶裏面に装着して使うこともできる。実勢価格は1万9000円前後

 ノートパソコンなどにつなぐサブモニターと言うと、USB接続のモニターを思い浮かべる方が多いと思う。パソコンとUSBケーブル1本でつなぐと、映像も電源もそのUSBケーブルを経由してモニターに送られるというタイプですな。いわばUSBモニター。

 しかしOn-Lap 1302 for Macは、そういったUSBモニターではない。電源はUSBポートから得るものの、PCや映像機器とはVGA(D-Sub)やHDMIで接続する。モノとしてはわりと純粋なモニターで、やや乱暴な言い方をすれば、映像機器とつなぎさえすれば表示されるというわけだ。

 つまり、いわゆるUSBモニターとは違って、PCなど映像機器側に特殊なドライバソフトウェアなどをインストールする必要がない。VGAやHDMIで映像を出力できる機器なら(全てではないが)なんにでもつなげられて、映像を表示できる。

 詳しくは後述するが、試した範囲で具体的につながる機器を挙げると、ソニーのNEXシリーズカメラやドコモのGALAXY Note、アップルのiPhoneやiPadやMacBook Airなどで使えた。ケーブルでつなぐだけで、である。

 なお、製品名に「Mac」が付いているが、Mac専用ってわけではない。Mac用の接続ケーブル(Mini DisplayPortケーブル)が付属しているというだけで、PCやHDMI対応映像機器ともつながる。
 てなわけで以降、On-Lap 1302 for Macの機能や使用感をレポートしてみたい。


1366×768ドット表示の超薄&軽量モニター

 まずOn-Lap 1302 for Macの仕様などを少々。13.3インチ(アスペクト比16:9)のTNパネルを採用したカラー液晶モニターで、解像度はWXGA(1366×768ドット)。サイズは幅334×高さ227×厚さ8mmで、質量は654g。映像機器の接続および給電は専用ケーブルで行い、HDMI+USBケーブル×1本、VGA+USBケーブル×1本、Mini DisplayPort ケーブル×1本が付属する。

On-Lap 1302 for Macは非常に薄くて軽いモバイルモニターだ。背面にはノートPCの液晶背面取り付け用の金具と、専用ケーブルを接続するためのコネクタ(右下)がある


専用ケーブルの機器接続側。3種類の専用ケーブル(VGA、HDMI、Mini DisplayPort接続用)が付属する。USBコネクタは給電用で、PCなどのUSBポートやUSBモバイルバッテリー、USB ACアダプタなどにつなぐ

 ちなみに、ゲシック社のモバイルモニターは現在3種類がラインナップされている。それぞれ、このOn-Lap 1302 for Macと、Mini DisplayPortケーブルが付属しないOn-Lap 1302と、ノートPC液晶背面への取り付けギミックやサイズ/質量が異なるOn-Lap 1301となる。

 On-Lap 1302 for MacとOn-Lap 1302は、Mac用接続ケーブル(Mini DisplayPortケーブル)が付属するかしないかの違いのみで、本体は同じものだと思われる。On-Lap 1301は、On-Lap 1302などとは本体の構造や接続ケーブルなどが異なる別製品だが、液晶パネルのスペックは3機種とも同じになっているようだ。

 持ったり携帯した感じは3機種とも「大画面なのに薄くて軽い♪」てな印象。だが、どの機種もハダカで持ち歩くと「画面が傷つかないかな?」という不安があり、また、超薄のOn-Lap 1302は「ヘタするとメリッと割ったりしちゃわない?」という薄さからくる怖さが少々。携帯するにあたってサイズや質量には問題ないが、実用上では「どう保護して持ち歩くか」が小さな課題になるかもしれない。


つなぐだけでデュアルモニター環境に

 On-Lap 1302 for Mac(以下、On-Lap)は、いわゆるUSBモニターと同様、まずはPC用のサブモニターとしての利用価値がある。前述のようにOn-Lapは単なるモニターなので、USBモニターのようにドライバのインストールなどが不要だ。非常に容易に使い始めることができる。

 実際にOn-LapとMacBook Airを(On-Lap 1302 for Macに付属するMini DisplayPortケーブルを使って)接続すると、即座にデュアルモニター環境ができた。当然なんですけど、あっけないというか何というか、拍子抜けするほど手軽である。

 当たり前ではあるのだが、この簡単さ、MacBook Airを一般のモニターにつなぐのと同様の感覚だ。これはOn-LapとWindows PCの接続でもほとんど同じ。On-Lapは「手軽に持ち歩けること」と「電源がUSB給電であること」以外は、だ〜いたい一般のモニターと同じ感覚で使えるというわけだ。

On-LapとMacBook Airをつなぐと、即、デュアルモニター環境が完成する。ちなみに、On-Lap(の1302系)だけでは自立しない。付属の脚(緑色のもの)を使って自立させる。右の写真はOn-Lap 1302 for Macの付属品一式

 率直なところ、On-Lapを使ってしまうと、よほどの理由がない限り、いわゆるUSBモニターは使わないようになってしまいそうだ。USBモニターはドライバソフトウェアなどが必須の「PC専用周辺機器」だが、On-Lapは汎用モニター。フツーは使い回しが利くOn-Lap選ぶのではないだろうか。

 ここでひとつの結論を言えば、On-Lapの最大の強みは、HDMI入力に対応していることだと思う。1302系On-Lapは、HDCP(デジタル著作権保護技術)対応なので、規格上はスマートフォン(HDMI出力対応機種)やゲーム機などと接続したり、Blu-rayなどの著作権保護コンテンツや地デジなどを視聴できる。

 ただし、On-Lapはデジタル音声入力に対応していない(それ以前にスピーカーさえ内蔵していない)ので、厳密に言えばHDMI入力対応ってわでけはないですな。DVI-D+HDCP、みたいな。

 ともあれ、HDMI出力がある機器って案外たくさんあるじゃないスか。デジカメ、ビデオカメラ、MHL(http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/keyword/20110308_431826.html)対応スマートフォン、そして各種AV機器。こういった多彩な機器の映像を再生できるOn-Lap。しかもモバイルで使えるOn-Lap。大きな可能性を感じるのは俺だけではないハズ。


いろいろつないでみた!!

 On-Lapは何とつなぐと楽しいかナ♪ てな興味のもと、手持ちのガジェット各種とつないでみた。

 まずはiPhone 4Sと第3世代iPadを接続。On-LapとはApple Digital AVアダプタ経由で接続してみた。Apple Digital AVアダプタは、iPad 2や第3世代iPadやiPhone 4Sの画面表示を、そのままHDMI端子に出力するアダプタですな。

第3世代iPadの表示をそのままOn-Lapにミラーリング表示できた。表示のタイムラグは感じられない。右の写真にある短いコネクタがApple Digital AVアダプタ


iPhone 4Sの表示もそのままOn-Lapにミラーリング表示できた。ただし横画面非対応のアプリの場合、On-Lapのワイド画面を有効には使えない

 On-LapとiPadの組合せは、少人数に対するプレゼンテーションなんかに使えますな。手元のiPadと同じ表示を、On-Lapを使って対面にいる人にも見せる、みたいな用途なら何でも実用的だと思う。

 ただ、Apple Digital AVアダプタを使った表示は、基本的にはミラーリングとなる。また、iPadはもともと画面が大きい。ひとりで使う場合、On-LapとiPadの組合せが役立つシーンはあまりなさそうだ。

 iPhoneとの組合せは一部の人にけっこーショックをもたらすかも。Huluアプリを使ってみたら、まずまず見られる画質でOn-Lap上に映画などが再生されるのだ。iPhone側には映画などの映像は表示されず、コントローラーなどが表示される。On-LapとiPhoneを組み合わせてHuluをモバイルで楽しむってのは、かな〜りアリな使い方だと感じる。

 組み合わせて使う端末などによるとは思うが、On-Lapはモバイルでの映像系エンタテインメントの幅を広げるように思う。たとえばスマートフォンに映画を何本か入れて、出張先のホテルなどで余暇を楽しむとか。YouTube閲覧用モニターとしてもイイですな。

 ともあれ、さらにイロイロつないでみた。

デジカメ(ソニー/NEX-7)、ビデオカメラ(ソニー/NEX-VG20)、GALAXY Noteをつないでみた。それぞれ問題なくミラーリング表示された

 デジカメやビデオカメラとつなぐのもイイ感じ。撮った後、すぐにある程度大きな画面で画像チェック〜鑑賞ができるので、旅行時などの楽しみがひとつ増えるかもしれない。なお、NEX-7やNEX-VG20の撮影モードではライブビュー映像がHDMIに出力されるので、On-Lapを大型液晶ファインダーとして利用することもできる。

 GALAXY Noteは「Micro USB to HDMI MHL Adapter」という商品名のMHLアダプタを使い、On-LapとHDMI接続した。MHL対応のスマートフォンなら、こういったアダプタを経由してOn-Lapに接続できるだろう。

 ただ、このテのアダプタは別途USB電源を必要としたりする。モバイルでOn-Lapを使う場合、一般的なUSBモバイルバッテリーの類をOn-Lapの電源として使うと思われる。そこにMHLアダプタでスマホを接続すると、MHLアダプタ用USB電源が必要になり、これをつなぐためのUSBケーブルも加わる。結果、けっこー煩雑でゴチャついた接続になり、なーんかスマート感に欠けますな。

 On-Lapを使ってみて感じる難点は、前述のようにかな〜り薄いもののソレナリのサイズがあるので、携帯時に「壊しちゃわないかな」という不安感があること。うまく保護しつつ携帯する工夫が必要だと思う。

 それから、ノートPCの液晶背面に装着しない場合、単体使用だと自立しないので、何かしらのスタンドが必要なこと。On-Lapの自立が可能な脚も付属するが、ハッキリ言って使いにくい。少し重いしネ。別途何らかのポータブルスタンド類を用意する必要がある。

 それからタッチ式の機能設定ボタンがあるが、この反応が良くないこと。コツを掴めばまあまあ大きな不満を感じずに操作できるが、慣れないとイラつき必至。まあ一度設定すれば、設定し直す必要も多くないので、いつも感じる不満ってわけではないんですけどね。

 あと、液晶パネルがTN方式なので仕方がないが、視野角が狭めなのが残念と言えば残念。とは言っても真正面から見れば満足できる発色/輝度/コントラストがあるし、色温度なども変えられるので、表示品位自体は悪くないと思う。

 それにしてもまあ、パソコン用のサブディスプレイ用途以外にも、イロイロ役立ってくれるOn-Lap。こういう汎用性と携帯性があるモニターが、USB給電で使えちゃうってのもスゴい気がする。表示環境におけるさまざまな不満を解消してくれる可能性があるモニターなので、「アレに使えないかな?」的な心当たりがある方はぜひチェックしてみて欲しい。





2012/6/25 06:00