スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

Googleの連絡先を使えるイエデン♪

Googleの連絡先を使えるイエデン♪

 今回のブツはパナソニックの「ホームスマートフォン VS-HSP200S」。2013年2月中旬に発売された家庭用電話機で、子機がAndroidタブレットだというユニークな製品である。

パナソニックの「ホームスマートフォン VS-HSP200S」。Androidタブレットタイプの子機およびフツーの子機が使える家庭用電話機で、Google連絡先データを使って発信などを行える。実勢価格は2万6000円前後。

 俺の場合、この電話器について知ったのはつい最近。で、知った途端に物凄い興味が発生した。この電話器の機能を知った途端に、うっそぉ!! マジすか!! 気になり過ぎる!! 買って試すしか!! てなテンションとなり、光に近い速さで購入した。いや光は言い過ぎだが、少なくとも音速は超えていたように記憶している件はさておき、ネット通販で2万3000円くらいだった。

 な〜んでそんな凄い勢いで買ったのかと言うと、この電話器、なななななな何とッ、Googleの連絡先を使えちゃうというのダ!! 凄くないスか? 多くの人の電話帳データのハブ的に機能している、あのGoogleの電話帳を、そのままこのイエデン(家の電話=固定回線用の電話機)の内蔵電話帳として使えちゃうんですよ!! ヤバくないスか?

 それがホントだとしたら、超絶マジ激ヤバと言えよう。それがデキたとしたら、俺の積年のイエデン問題は爆発的な勢いで解消するとも言えよう。てなわけで以降、「ホームスマートフォン VS-HSP200S」の機能や使用感についてレポートしてみたい。

 が、Google連絡先の件だけ先に言うと、そのまま使えちゃいました♪ Android端末とほぼ同様に、Google連絡先の電話番号を使ってこのイエデンから発信できまくりであり、ここで「えっホント」と思った人は今すぐこのイエデン買ったほーがいいと思われる。

いろいろデキちゃうデジタルコードレスホン

 まずは「ホームスマートフォン VS-HSP200S」(以下、HSP200S)の概要から。非常に多機能なので、詳しくはメーカーの製品紹介ページを見て欲しいが、基本的にはファクス対応のデジタルコードレスホンである。コードレスホンとしては、充電機能付き親機に一般的な形状のコードレス子機とタブレットスタイルの子機が付属するパッケージとなっている。

 なお、HSP200Sの無線方式はDECT方式(1.9GHz帯)。デジタルコードレスホンなので通話内容を傍受されにくく、無線LAN機器(2.4GHz帯)との干渉もないので、Wi-Fi絡みでの問題も起きにくい。

写真左が親機で、電話機スタイルの子機の充電台にもなる。中央が電話機スタイルのコードレス子機。右がタブレットスタイルのコードレス子機

 えっあの充電台が親機? みたいな気分になりますな。一瞬親機だと思っちゃうタブレットも、子機なのである。2台の子機を区別するため、以下、電話機スタイルのコードレス子機を「子機」、タブレットスタイルのコードレス子機を「カラー子機」と呼ぶ。

 3つの機器で構成されるHSP200Sなんですけど、ポイントはカラー子機。このカラー子機によりイロイロなコトができちゃうのである。

 カラー子機はAndroid2.3端末で、まず前述の親機の設定〜操作を行えるワイヤレスリモコンとしての機能(アプリ)を備える。マルチタッチ対応のタッチパネル(薄膜抵抗式)で、電話機の各種機能を設定したり使ったりしていけるわけですな。もちろんカラー子機は「コードレス子機」なので、スピーカーホンのみとなるが通話もできる。

 なお、コードレスホンとしての機能も充実していて、子機間の通話転送機能や留守番電話機能はもちろん搭載。留守番電話機能に関しては、録音が行われたらそれを特定の電話番号に転送して再生することに加え、新着留守番電話録音が発生すると都度それをメールで知らせることもできる。

 それからHSP200Sはファクス対応。ファクスの送受信ができるんですな。たとえば画面上に指やスタイラスで描き、その画像をそのままファクス送信できる。あるいは、受信したファクスを画面上で閲覧することができる。いちいち紙に出力せず済むのは経済的ですな。

 受信したファクスの出力も便利。エプソンのEpson iPrint対応機種やキヤノンのEasy-PhotoPrint対応機種などのネットワークプリンタがあれば、HSP200Sで受信したファクス画像などをプリントできるのだ。こういったプリンタとHSP200Sを組合せることで「ファクス機能付き複合機」として利用できるようになる、とも言える。

HSP200Sのカラー子機でファクス機能を使っている様子。ファクスを紙に出したい場合、いくつか方法があるが、エプソンのEpson iPrintやキヤノンのEasy-PhotoPrintに対応したネットワークプリンタから出力することもできる

 さらに、受信したファクスをSDカードに保存したり、メールで送ることもできる。受信したファクスを自動的にメールに添付して転送なんてコトも可能。ファクスに対応する家庭向け電話機という観点で考えると、HSP200Sは最強かもしれない。

 他にも、コードレス電話機としてまだまだイロイロなコトができ、たとえばドアホンや窓センサーと接続して利用することもできる。詳細を知りたい方は説明書をダウンロードして読んでほしい。

 そしてHSP200Sのカラー子機は、前述のとおりAndroid2.3端末。HSP200Sの電話機能を持つということで、Android端末としてはやや特殊ではあるが、フツーにGoogle Playストアからアプリをダウンロードすることができる。ので、アプリ次第で何でもデキちゃう感じなんですな。

 ちなみにインターネットへの接続はWi-Fi経由。なので、前述のメール系機能や後述のGoogle連絡先/電話帳機能などHSP200Sの各機能を使うには、Wi-Fi(無線LAN)でのインターネット接続環境が必須となる。

 てな感じで、Android端末として使えて、パーソナルなファクスとしては最強レベルで、コードレスホンとしてもナイスなHSP200S。この時点で「これから良さゲなイエデン買うならコレしかない」と言いたくなる充実ぶりと言えよう。

Google連絡先との華麗なる連携♪

 さてさて、俺の興味の中心、Google連絡先との連係動作である。コレがちゃんとデキれば、もうイエデンの電話帳問題で悩むことなくなるわ〜できて欲しいわ〜お願い〜デキれ〜と祈る気分で試した。

 そしたらアッサリとデキた。カラー子機にはGoogleアカウントを入力して使うわけだが、その時点で内蔵電話帳=Google連絡先として使えるようになった。

カラー子機にはGoogleアカウントを入力すると、カラー子機上に見える電話帳データ=Google連絡先データとなる。カラー子機で新規登録すると、そのデータはGoogle連絡先にも反映される

 カラー子機の電話帳はGoogle連絡先を参照したモノになるわけですな。Google連絡先データさえしっかり作っておけば、もはやスマートフォンもPCもさらにイエデンまでも、データを共有できるように♪ もちろん、HSP200Sのメール機能などもこの連絡先データを利用して使える。いわばクラウドイエデン。イカス!!

 ちなみに、当然っちゃぁ当然なんですけど、Google連絡先に登録してある電話番号から着信があると、Google連絡先の人名や顔写真がカラー子機画面に表示される。また、カラー子機上で登録したデータは、Google連絡先にも反映される。

 コレ、単純なコトだが、とても便利&好都合。たとえば、かかってきた電話の番号をサクッとGoogle連絡先に登録でき、以降PCやスマートフォンなどで利用できるようになる。こういう利便性があるイエデンはちょっとナイ。

 カラー子機で見える電話帳データは、カラー子機ではないほーの子機に転送(コピー)することができる。個別に転送することも一斉に転送することもできる。が、ここで子機における電話帳データ絡みの残念感が見えてしまった。

 子機へデータを転送した場合、「同一の名前、ふりがたの登録内容に電話番号が複数件ある場合、電話番号の件数が転送件数となる」という仕様のもとコピーが行われる。つまり「スタパ齋藤」という電話帳データに3つの電話番号が登録されていると、子機には異なる電話番号を持つ「スタパ齋藤」というデータが3つ発生してしまう。

 ので、子機にもカラー子機と同様の使い勝手の電話帳データを持たせようとすると、実質「たいへん苦労する」ことになると思う。なんでこんな仕様なんでしょうね、子機。タブレットタイプじゃないほーの子機は、スマートフォンタイプにすれば良かったのにナ、とか思う。

 ただ、実際に使っていると、カラー子機の方が何かと操作しやすいので、「カラー子機を使って発信してから、通話時はカラーじゃないほうの子機に持ち替える」という流れなってきたりする。こうなってくると電話帳を扱う上で重要なのはカラー子機。上記の子機の違和感は、大して大きな問題とならなかったりもする。

カラー子機を操作し、子機へ電話帳データを転送することができる。ただし、1件について電話番号は1つだけ。電話帳データに複数の電話番号が登録されている場合、その数だけ同じ名前/異なる電話番号のデータが登録されてしまう

仕事場に大きな変化をもたらしたHSP200S

 HSP200Sは拙宅仕事場に導入した。導入後まだ日が浅いんですけど、HSP200Sにより既に大きな変化が拙宅仕事場に起き始めている。

 当初の目論見は「イエデンの電話番号問題の解決」だった。が、HSP200Sはそれをサクッと解決してくれたのに加え、イエデン関連〜ファクス送受信環境の利便を高めつつ機材的にもヒッジョ〜にスッキリまとめてくれた。マジでスゲくジョリーグッドなHSP200Sであり、真っ向から感謝している。

 たとえばファクス。仕事上、現在でもたま〜にファクスを使うんだが、これまで微妙に複雑だった。まず、送受信を別に行っていた。送信はイエデンの回線につないだファクス機能付きプリンタ複合機からで、受信はインターネットファクスサービスを使っていた。

 ちなみに、フプリンタ複合機は、ブラザーの「MFC-J855DN」、ファクスサービスはD-FAXを使っていた。ファクス送信はほぼ「D-FAXの長期未利用解約を防止するため」だけに使っていた感じ。

 若干余談だが、ブラザーの「MFC-J855DN」は、写真などを印刷するには少々画質がよろしくない感じ。なので、キヤノンの「PIXUS iP7230」を「高画質でプリントするときのプリンタ」として併用していた。2台もプリンタがあって邪魔であった。

 HSP200Sは、まずファクス機能付きプリンタ複合機であるブラザーの「MFC-J855DN」を不要にした。HSP200Sだけでファクス送受信ができ、紙への出力する場合はキヤノンの「PIXUS iP7230」からプリントできるからだ。

 それから、インターネットファクスサービスのD-FAXも不要にした。D-FAXは「ファクスをメールで受信できるネットサービス」で、貸与された電話番号へ届いたファクスがメール添付で転送されてくるんですな。これを使っていた大きな理由は「どうでもいいファクス受信に紙をビシバシ消費されるのがイヤだったから」だ。画面上でファクスを確認できるHSP200Sならそういう問題もない。

 少々前述したが、HSP200Sのファクス機能はけっこーイケてて、受信したファクスをメールに添付して自動転送することができる。HSP200SはD-FAXと同様の使い方ができるんですな。

 ここまでで、プリンタを1台にすることができ、D-FAXを解約して名刺からFAX番号を除くことができた。一見小さな変化だが、本人としては大変化。モヤモヤ&中途半端だった環境をビシッと最適化でき、機材を減らせて、整理整頓できたのだ。「衝動買いしたHSP200Sだけ」でここまで気持ちの良い副次効果があるとは思わなかった。

 ただ、細々イロイロ考えると、HSP200Sは誰にでもオススメって感じではナイ。前述のGoogle連絡先データを使おうとすると、Googleアカウントを入力する必要がある。HSP200Sにメールなんかも届いちゃうようになるわけだ。なので、家族みんなで端末を使い回すイエデンとしてはちょっと使いたくないって人もあるだろう。なので、HSP200Sってパーソナルユース向けのイエデンかもしれない。

 それからAndroidとしてのHSP200S。ぶっちゃけた話、今時のAndroidタブレットとしてはカラー子機のパフォーマンスがイマイチっす。動作や反応が遅めなので、カラー子機をAndroid端末としてバリバリ使いたいという人には向かないと思う。

 あと「ファクス機能付き複合機が不要になった」とか前述しましたけど、HSP200Sはファクスをよく送る人にはあまり向かないかも。たとえばPCからダイレクトに送る方法が用意されていないし、紙の原稿を直接読み込むこともできないからだ。ファクスを受ける端末としてはイロイロ便利なHSP200Sなんですけどネ。

 とは言っても、前述のような機能があり、コードレス留守番電話機として考えると従来のソレとは比較にならないほど高機能。カラー子機のユーザーインターフェースも扱いやすいので、容易に扱える高機能電話機だとも感じる。てなわけで、まだまだイエデンは重要であり、そしてその機能も重要視しているという方にはオススメ。驚ける機能と使用感があるので、ぜひ一度実機をチェックしてみてほしい。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。