スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

iBUFFALOの「技あり」Bluetoothキーボード×2機種

iBUFFALOの「技あり」Bluetoothキーボード×2機種

 今回のブツはバッファローはiBUFFALOブランドのBluetoothキーボード×2種類。具体的にはそれぞれ、「Bluetooth3.0対応 コンパクトキーボード 薄型モデル BSKBB24」「iPad Air専用 Bluetooth3.0対応 キーボード ケース一体型 BSKBB25」だ。

バッファローの「Bluetooth3.0対応 コンパクトキーボード 薄型モデル BSKBB24」(左)と「iPad Air専用 Bluetooth3.0対応 キーボード ケース一体型 BSKBB25」(右)。実勢価格は薄型のBSKBB24が5000円前後、iPad Air用のBSKBB25が6000円前後

 どちらも英語配列のキーボードですな。薄型のBSKBB24は、iOS/Android/Windows/Mac OSに対応する汎用Bluetoothキーボード。ケース一体型のBSKBB25は、ケース(カバー)機能やスタンド機能からiPad Air専用となっている。ただ、基本的にはHIDプロファイルに対応するBluetoothキーボードなので、iPad Air以外の端末とペアリングさせて使うこともできるだろう。

 てなわけで以降、それぞれのキーボードの機能や使用感等について書いてみたいが、とりあえずの結論から言えば、どちらもちょっと「技あり」な感じのキーボードだ。「凄い!!」ってほどでもないが、「ほほぉ~」的に興味を持てる感じ。

 その「技あり」が何なのかも書いちゃうと、まず薄型のBSKBB24は「超薄だけど剛性がありかつキーも打ちやすい」ということ。それから、ケース一体型のBSKBB25は「iPad Airを立てるスタンド部にマグネットが入っていて安定感がある」ということ。ともあれ、以降、それぞれ細かく見ていこう。

超薄いっ!! 携帯性もかな~りイイ♪

 まずは「Bluetooth3.0対応 コンパクトキーボード 薄型モデル BSKBB24」(以下、BSKBB24)から。キー数64の英語配列キーボードで、キーピッチは17mm、キーストロークは1.2mm(パンタグラフ式スイッチ)。USB充電式で、メーカー想定使用可能時間は約167日とのこと。サイズは幅233×奥行き125×厚み6mmで、質量は約159gだ。

 このキーボードに触れてみての第一印象は「薄っ!!」ということ。こんな薄さでヘーキなの? みたいな感じ。

BSKBB24の厚みは6mm。最薄部は3mm程度しかない

 非常に薄いキーボードだが、意外なほど剛性が高い。どうも裏面がアルミっぽい金属で、これにより極薄でもわりと高剛性なのだと思う。前述のとおり質量は約159gなので、この薄さと合わせて携帯性は非常に良好だと感じられる。

 携帯性に関してもうひとつ、キーボード表面四隅にあるゴム足。これがちょっとイイ感じである。たとえばiPad Airと一緒に携帯した場合、キー側をiPad Air表面と合わせるようにして重ねると、キーボード表面四隅のゴム足のみがiPad Air表面に触れ、キーと画面が直接触れないのだ。

 そして、ゴム足なので重ねた状態でズレたりもしない。端末とキーボードをバンドでまとめるとか、あるいは、スマートカバーとiPad Airの間にキーボードを挟んだりしても、なかなかイイ感じで持ち歩ける。

キーボード表面四隅にゴム足が付いている。もちろん裏面四隅にも滑り止めのゴム足が
iPad Airとサイズを比較すると、端末とキーボードの長辺がほぼ同じ長さ。なので、重ねて持ち歩くことができる。キーボードのどちらの面も四隅にゴム足付き。なのでゴム足のみが端末と接触するので、端末が傷つくこともなさそうだ
たとえばゴムバンドなどで束ねれば、バッグのなかで端末とキーボードがばらけたりすることなく、安定的に携帯できる。スマートカバーとiPad Airの画面でキーボードを挟み込んでもわりと安定的に携帯できる

 まあもともと非常に薄いキーボードなので、端末と重ねなくても携帯性は十分に良好。でも、携帯時にマトマリが良いのは好印象だ。ちなみに、ゴム足の間の距離(長辺側)は215mm。端末の長辺が215mm程度以上長ければ、このキーボードと端末を重ねて安定的に持ち歩けることになりますな。iPad Airや10インチ前後のタブレットとの組合せが良さげ。

 なお、iPad miniとも重ねてみたが、この場合はキーボード表面のゴム足の御利益が得られなかった。つまりゴム足が画面に触れない、もしくは片側のゴム足しか画面に触れないので、重ねた状態で滑りやすいし、画面とキーボードが触れて傷ついたりする可能性がある。

 あ。なんか携帯性のことばかり書いてますな。改めて、キーボードとしての使用感等を。結論から言えば、小型薄型のわりには良好な打鍵感だと感じられた。

各キーが独立/分離しているアイソレーションタイプのキーボード。キー配列はベーシックな英語配列となっている

 標準サイズのキーボードと比べると、横幅でキー3つ分くらい狭いので、そのことからくる打ちにくさはある。が、キーの上下は十分な幅があるので、少し慣れればタッチタイピングできるだろう。打鍵感は軽いものの、弱めのクリック感があって打ちやすい。キーのぐらつきのようなものもなく、安っぽさがなくてイイですな。

 ただ、机上にペタリと置いて使う場合、キーボードの高さが机上面とほぼ同じになるので、この点に違和感を感じる人はいるかも。その場合はキーボードの下に雑誌か何かを置いて使うといいかもしれない。

 それからiPhoneやiPadと組み合わせて使う場合、Fnキー同時押しで機能するホットキーも便利。最上段に並ぶ13のホットキーが使える。左から順に「ホーム画面に戻る」「画面ロック/アンロック」「スライドショー開始」「検索画面を開く」「ソフトウェアキーボードの表示/非表示」「曲戻し」「曲再生/一時停止」「曲送り」「消音/消音解除」「音量を下げる」「音量を上げる」「文字入力モード切り換え」「ペアリング実行」となる。

 コマンドキーがあるので、iOS端末などと組み合わせて使う場合、X/C/Vキーでカット/コピー/ペースト操作が行えるのも便利。Shiftキーとカーソルキーで文字列を範囲選択し、続いて上記キー操作でコピーやペーストが行えるので、かな~り入力効率が上がる。

 それからこのキーボード、電源をスライドスイッチでオンオフするタイプだ。スライドスイッチは本体左上側面にあるが、こういうスイッチは使いやすいですな。長押しで一瞬LEDが光ってオン、みたいなタイプだとなーんか電源オンオフするたびに若干のストレスを感じがちだが、スライドスイッチのように明確にオンオフがわかるスイッチならそういうこともなく快適に使える。

 てな感じで、やはりその薄さが印象的。携帯性はかな~りイイと思われるので、持ち運びやすさ重視なら要チェックですな。携帯性のわりには打鍵感もなかなかイイので、ぜひ実機に触れて確認してみてほしい。

小さな優位性を持つカバー兼キーボード

 次に、「iPad Air専用 Bluetooth3.0対応 キーボード ケース一体型 BSKBB25」(以下、BSKBB25)。iPad Air専用のBluetoothキーボードで、使用時はiPad Airのスタンドになり、携帯時はiPad Airと合体してカバーにもなるという製品だ。

 キーボードとしては、キー数79の英語配列で、キーピッチは15mm、キーストロークは2.2mm(パンタグラフ式スイッチ)。USB充電式で、メーカー想定使用可能時間は約70日とのこと。サイズは幅242×奥行き172×厚み10mmで、質量は約267gである。

BSKBB25は、スタンドにもカバーにもなるタイプのBluetoothキーボードだ。英語配列。厚みは10mmなので、薄いという印象ではない。

 iPad Airと合体してカバーになり、使用時はiPad AirのスタンドにもなるBluetoothキーボード……というのはほかにもある。が、このキーボードには「ちょっとイイね♪」と感じられる要素が少々ある。ひとつは「スタンドとして使っているときにiPad Airと磁力でくっつく」ということだ。強力にくっつくというイメージではないが、iPad Airをそっと持ち上げるとキーボードもそのままついてくる程度の吸着力がある。

iPad Airのホームボタンを右にしてキーボードにセットした場合、iPad Airとキーボードが磁力で吸着する。iPad Airを持ち上げるとキーボードもついてくるので、端末+キーボードの位置や向きをちょっと変えるときなどに便利だ

 こういうしくみは、たとえばロジクールの「Ultrathin Keyboard mini (TM710)」なんかにもある。が、こういうしくみを持たない製品もある。無くても大きな問題はないが、磁力でくっついていてくれるとチョイ便利。たとえば端末をちょっと横に移動するとか、どけるとかいうとき、両手でキーボードと端末が分離しないように保持する必要がなく、スムーズに動かせて気楽ですな。

 ちなみに、iPad miniをセットしても磁石で吸着し、iPad Airのときと同様に持ち上げることができた。ただし、iPad miniのホームボタン側端をキーボードのスタンド用スリット右端に合わせるようにしないと磁力が働かない。

 それから、使う製品(カバー)を選ぶが、iPad AirやiPad miniの背面にカバーを付けた状態でも、キーボードのスタンド用スリットにセットできる。これが可能なカバーは、スタパブログでも紹介している「iPad Air専用らくらくハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD13Hシリーズ」「iPad mini Retinaディスプレイモデル専用イージーハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD713HCR」だ。

バッファローの「iPad mini Retinaディスプレイモデル専用イージーハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD713HCR」。薄くてしなやかな背面用ハードカバーで、端末への脱着もしやすい。少々の滑り止め防止効果もある。「iPad Air専用らくらくハードケース 液晶保護フィルム付 BSIPD13Hシリーズ」も同様のカバーですな。俺的にはどちらもオススメ
上記の背面カバーを装着したiPad AirやiPad miniでも、キーボードのスタンド用スリットにセットできる。ただし、磁力で吸着しなくなってしまう

 ちなみに、iPad Airに上記背面カバーを装着した状態でも、このキーボードと合体させられる。背面カバーにiPad Airの背面を保護させ、キーボードにiPad Airの画面を保護させつつ携帯できる。

 また、上記背面カバーと純正スマートカバーを装着したiPad Airに、このキーボードを合体させることもできた。このキーボードをiPad Airの保護用として使うつもりはあまりないが、iPad Airとキーボードをまとまりよく携帯したいという場合に使える小技、みたいな。

ややわかりにくいが、左は前述の背面カバー付きiPad Airとキーボードを合体させたところ。右は前述の背面カバー付きiPad Airに純正スマートカバーを装着し、そのうえにキーボードを合体させたところ。どちらでも、しっかりと磁力で吸着する

 あら。なんか合体とかスタンドとかのことばかりになってますな。ではキーボードとしての使用感を。

 率直なところ、前述の超薄キーボードよりは、打鍵しにくいという印象になった。このキーボードのキー配列は、超薄キーボードよりも、上下左右とも狭め。その分タッチタイピングしにくいという印象になった。

 また、deleteキーの上にロックキーがあるのも、軽くイタい。文字入力中にdeleteキーってけっこー使うわけだが、そのときタイプミスしてiOS端末がスリープに入ってしまって「んあ~!!」みたいな感じに。最初はそのたびに「イラッ!!」としていたが、まあ少々意識すればすぐ慣れるので、大きな問題ではないのだが……。

 ちなみに、このキーボードにもiOS端末用ホットキーがある。最上段のキーに16のホットキーが割り振られており、これらキーを直接押下すれば、各機能が働く。キーの機能は左端から、「文字入力モードの切り換え」「ホーム画面に戻る」「検索画面を開く」「Siriを起動する」「スクリーンショット保存」「ソフトウェアキーボードの表示/非表示」「カット」「コピー」「ペースト」「曲戻し」「再生/一時停止」「曲送り」「消音/消音の解除」「音量を下げる」「音量を上げる」「画面のロック/アンロック」となる。

 コマンドキーもある。その利便は、前述の超薄キーボードと同様。iPad Airなどと組み合わせて使うとき、X/C/Vキーでカット/コピー/ペースト操作が行えて快適なわけですな。もちろん、Shiftキーとカーソルキーで文字列を範囲選択できることの便利さも同様だ。

 それからこのキーボードも、電源はスライドスイッチ式。明確かつクイックに電源のオンオフができて快適である。

 てな感じで、こちらのキーボードもやはり、打鍵感やサイズ感を確認するため、ぜひ実機に触れてみてほしい。ペアリングして試用できるなら、上記ホットキーの「Siriを起動する」や「スクリーンショット保存」あたり、お試しを。ボタン一押しでこれらの操作ができるのことは、意外なほど快適だったりする。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。