スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

MAD CATZのBluetoothキーボードを試す

MAD CATZのBluetoothキーボードを試す

 今回のネタは「MAD CATZ (マッドキャッツ)」の「S.T.R.I.K.E. M Wireless Keyboard」(以下、S.T.R.I.K.E. M)。発売日は2014年8月15日で、価格は1万778円。発売されたばかりのキーボードだが、その外見と機能にちょいと興味を持ったので試用してみた。

MAD CATZの「S.T.R.I.K.E. M Wireless Keyboard」。英語配列(66キー)のBluetoothキーボードで、Bluetooth 3.0以上/HIDプロファイル搭載の機器と無線接続して使える。今時的スマートフォンやタブレット、あるいはWindowsマシンやMacで使えるわけですな。海外では3色展開だが、日本国内ではブラックのみが発売された。

 写真を見ると「なにソレなにナニどういうキーボードなの〜!?」的なインパクトがある。また、ゲーミングデバイスでおなじみのMAD CATZブランドのキーボードということもあり、スゴい機能が盛り込まれているようにも思える。

 のだが、そーゆー方向の、つまりはハードゲーマーご用達的なキーボードとはちょいと違う。大雑把に言えば「多機能なマルチメディアキーボード」というイメージで、特殊な用途のためのキーボードではなく、至って汎用的なBluetoothキーボードだ。

 てなわけで以降、「S.T.R.I.K.E. M」の機能や使用感について書いてみたい。が、とりあえず使用感についての俺的結論から書いてしまえば、やや狭めのキーピッチと一部キーの独自な配列に慣れさえすれば、けっこー便利&快適に使えると思う。尖った外見に加え、なかなか高い実用性も備えているって感じですな。

どんなキーボード?

 まずは「S.T.R.I.K.E. M」の仕様などを少々。前述のとおりBluetoothキーボードで、Bluetooth 3.0以上/HIDプロファイル搭載の機器に無線接続して使える。また、接続設定は4つ保存でき、ボタン操作で接続する端末を切り換えられる。

 キーは英語配列の66キーで、キーピッチは15mm、キーストロークは2mm、押下圧は60±10gとなっている。サイズは幅295×奥行き110×厚み12mmで、質量は199g。電源は内蔵バッテリーで、USB充電して使う。4時間で満充電となり、最大45時間使用できる。

 ちなみに、操作しないと5分間でキーボードがスリープ状態に移行する節電機能がある。また、スリープから復帰するには何らかのキーを押下すればいい。

 それから、対応OSは、Windows 8.x/7/Vista/XP、Mac OS X 10.8以降、Android 3.0以降、iOS 7以降となっている。英語配列なので、とくにiOSデバイスで利用したときに「キー刻印と入力文字が異なる」とったような問題が出なくてイイかも、ですな。

「S.T.R.I.K.E. M」は英語66キーのBluetoothキーボード。主要OSに対応し、WindowsキーやCMDキー(Mac用)、AndroidやiOSで機能するホームキーも備える。左側にはボリュームやメディア再生に対応するキーがあり、右上にはOFN(オプティカル・フィンガー・ナビゲーション)センサーを内蔵し、iOS以外の機器でマウスポインタを操作できたり、画面の上下左右スクロールを行える。

 なお、「S.T.R.I.K.E. M」には専用トラベルケースとUSBケーブル、デバイススタンドが付属する。トラベルケースにはキーボード本体を収納でき、裏面のポケットにはUSBケーブルやスタンドを収納できる。

パッケージにはキーボード本体、専用トラベルケース、充電用USBケーブル、デバイススタンドが含まれる。トラベルケースはウェットスーツに使われるような柔らかで弾力性のある素材で作られていて、少々の衝撃からならキーボードを保護できそうだ。
ケース裏面にはポケットがあり、付属品などの小物を収納できる。付属品にはブランドネームやロゴ的マークが入っている。

 トラベルケースに本体と付属品を入れて持ち運べるわけですな。各付属品をまとめての質量は約311g(実測値)で、キーボード自体もコンパクトなので、携帯性はなかなか良い。

打鍵感はどんな感じ? 各キーの使い勝手は?

 まずは肝心の打鍵感。キーストロークが2mmあり、押下圧は60±10gとなっていて、つまりポータブルな薄型キーボードとしてはわりと深く打鍵でき、ペナペナしていないシッカリした押下感もある。入力の瞬間が明らかに指先に伝わるクリック感もあるので、キー自体はテンポ良く入力できるタイプだと感じられる。

 それからキーボード全体の剛性もわりと高い感じ。キーボード裏面4箇所に面積広めの滑り止めゴムが装着されていることもあり、机上でキーボードが滑るとか、打鍵時にキーボードがたわむというようなこともなく、快適にタイプできる。

 のだが、俺的にはタッチタイプを行うには少々キーピッチが狭い感じ。前述のとおりキーピッチが15mmなので、けっこー意識的に慣れようとしないと、頻繁にタイプミスが起きてしまう。

キーストロークは2mmで、しっかりした押下感がある。キー自体は使いやすいと感じられる。ただ、キーとキーの間隔は15mmで、キーのサイズは横12mm×縦10mm。普通のキーボードとくらべると小さめ狭めなので、ある程度慣れないとタッチタイピングできない、かも。

 また、一部キー配列が特殊だったりも。たとえばスラッシュやバックスラッシュ、エンターなどのキーが「あら?」的な位置にあり、使い始めは少々戸惑う。また矢印キーの↑と↓が左右に少しズレていたりする点にも違和感がある。

スラッシュやバックスラッシュ、エンターなどのキーは「普通とは違うちょっと独自の位置」にある。矢印キーの↑と↓が左右に少しズレていたりもする。

 でもまあ、慣れればまずまず快適に使えるようになる。また、慣れてみると、キー自体はもともとシッカリした押下感があるものなので、小気味よく文字入力できるようになる。

 とは言っても、慣れられるかどうかはユーザー次第。「このサイズじゃ慣れるの無理!!」という人もいるだろうし、「慣れもなにも、最初からフツーにタイプできました」という人もいると思う。ので、できれば一度実物に触れてサイズやキーの押下感を確認してみてほしい。

なかなか便利な付加機能

 前述のとおり、「S.T.R.I.K.E. M」は「多機能なマルチメディアキーボード」てな感じの製品。具体的には、4台のデバイスとボタン操作でつなぎ替えられること、曲再生やボリューム調節などのメディアコントロールボタンを備えること、それからOFN(オプティカル・フィンガー・ナビゲーション)センサーによりマウスポインタの移動や画面スクロールを行えるのが特徴的。そして、これら機能がけっこー便利。

 それから、iOSやAndroidで使えるホームボタンも備えてますな。さらにキーボードのバックライトも備えていている。これらもまた、なかなか便利だったりする。

キーボード左側には、曲再生やボリューム調節に使えるメディアコントロールボタン類がある。その内側には、マウスクリックボタン、バックライト調節ボタン、接続機器切り換えボタン、Bluetoothボタン(ペアリング解除時に使用)がある。4台のデバイスの接続設定を保存し、接続機器切り換えボタンで切り換えられる。選択中の接続設定は、番号表示により示される。
キーボード右上にはOFN(オプティカル・フィンガー・ナビゲーション)センサーおよびマウスクリックボタンがある。センサーの上をなぞるようにしてマウスポインタを操作できる(iOSデバイス以外)。センサーを押下しながら(もしくは左クリックボタンを押しながらセンサー上をなぞるようにすると、スクロール操作になる。
「Alt」キーの下にある引っ掻き傷マーク(!?)が入った菱形のボタンがホームボタン。端末がスリープ状態でこのボタンを押せば、スリープから復帰する。もちろん、そこからキーボードでパスワードなどを入力してログオンすることもできる。
キーボードのバックライトは4段階で明るさ調節が可能。左がいちばん暗い状態で、右がいちばん明るい状態。オフにすることもできる。キートップの文字も光が透過して明示される。

 まず、キーボードのボタン操作で4台のデバイスとつなぎ替えられる点。一度ペアリングしたデバイスなら、キーボードのボタン操作(番号の選択)だけで再接続できる。デバイス側を操作する必要がないので、複数のデバイスと組み合わせつつ快適に使用できる。iOSデバイスとAndroidデバイスで試したが、再接続にかかる時間も数秒以内といった感じ。実用上問題ナシという再接続速度だ。

 それからメディアコントロールボタンだが、たとえば端末をスピーカーとつなげて音楽再生用に使っていたりするとかなり便利。要は端末に触れずとも、音量調節や曲の再生/停止/送り戻しができる。ボリュームは筒状のダイヤルが回転するタイプで、なかなか扱いやすい。

 OFNセンサーはiOSデバイスでは使えないが、PCやAndoroidなどの端末にBluetoothマウスを接続したときと同様の機能を利用できる。センサーの上で指を動かすと、その動きに応じてマウスポインタが移動する。クリック動作はOFNセンサーの両脇もしくはキーボード左側にあるマウスクリックボタンを使って行える。小さなセンサーではあるが、意外に繊細なポインタ操作ができ、たとえば地図上の一点を正確にポイントしたりするのにも使える。

 当然ではあるが、iOSやAndroidを使うときに頻繁に役立つのがホームボタンだ。もちろん端末がスリープ状態でも、ホームボタンを押せば端末がスリープから復帰する。続けてキーボードからパスワードを入力してログオンすることもできる。

 キーボードのバックライトは要らないかも〜、と当初は思っていたが、あればあったで便利ですな。「端末の画面表示は見やすいがキーボードが照らされていないので、目的のキーを探すときキートップが見にくくて一瞬ストレスを感じる」てな状況は少なくない。

 が、「S.T.R.I.K.E. M」の場合、主要キーのキー刻印を光が透過するタイプのバックライトなので、上記のようなストレスは感じない。あと、バックライト付きのモバイルキーボード、それだけで話のタネになって愉快だったりする。

 なお、このバックライトにも節電機能がある。具体的には、約20秒間キーボードを操作しないとバックライトが消灯するのだ。前述のスリープでの節電機能と合わせて、約20秒間無操作でバックライト消灯→約5分間無操作でスリープに移行、てな節電動作になるわけですな。

 それと、これは「S.T.R.I.K.E. M Wireless Keyboard」に限った話ではないが、iOS端末やAndroid端末にキーボードを接続して使うと、ソフトウェアキーボードが表示されない。ので、いつもより画面を広々使えて便利だ。「画面が狭くて全体を一望できないから、長めのテキストを書くのは無理があるな」と感じていても、キーボードをつなぐと「テキストを一度にこのくらい表示できれば、わりと長い文章も書けるかも♪」みたいな気分になる。

 てな感じの「S.T.R.I.K.E. M Wireless Keyboard」。わりと地味な製品が多いBluetoothキーボードのなかにあって、異端とも言えるデザインが光る。と同時に、機能的には至ってマジメ。ゲーマーの人にとっては肩すかし感があるかもしれないが、使用感も機能も実用性十分な感じ。小型で汎用的で多機能なBluetoothキーボードを探しているなら、ぜひチェックしておきたい製品ですな。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。