スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

カメラストラップを「Peak Design」製で揃えてみた

カメラストラップを「Peak Design」製で揃えてみた

 ここ半年ほどカメラ用のストラップをアレコレと物色してきました。なっかなか「コレだ!!」というのがナイもんですな~。しかし最近、「Peak Design」製のストラップを使ってみたら非常にイイ感じ。結局、ストラップ類はこのメーカーのものに統一しつつあります。

Peak Designのストラップ各種。アンカーと呼ばれるパーツをカメラ側にセットし、そこにストラップを装着するというシクミなので、場合によってストラップを使い分けたり、ひとつのストラップを複数のカメラで共有することができます。ちなみに、アンカー1個の耐荷重は200lbs(約90kg)以上だそうです。

 上の写真にあるカメラ側のアンカーと、ストラップ金具とは、ワンタッチで脱着できます。ワタクシの場合はカメラに装着するレンズによってストラップの種類(太さ)を変えたりしていますが、ストラップを手軽に脱着&交換できるのは何かと便利です。

 アンカーの耐荷重の高さも文句ナシ。1個のアンカーで耐荷重90kg以上とあります。かなり重い機材でもOKですな。手提げバッグにアンカーを取り付けておけば、バッグ用の脱着式ストラップとしても使えそうです。

 現在使っているPeak Design製ストラップですが、具体的には「SLIDE」、「CUFF」、「LEASH」、「ANCHOR LINKS」あたり。日本の正規代理店は「銀一」で、これら製品は銀一オンラインショップやカメラ量販店で購入できます。

Peak Designの「SLIDE」。太めのストラップで、重めのカメラ/レンズ向けです。装着したまま長さを変えるシクミも便利。銀一オンラインショップ価格は8748円。
Peak Designの「CUFF」。手首に固定するなどして使うリストストラップで、不意のカメラ落下を防止することができます。銀一オンラインショップ価格は2916円。
Peak Designの「LEASH」。軽めの機材を吊してネックストラップとして使えるほか、カメラの落下防止にも利用可能です。銀一オンラインショップ価格は5076円。
Peak Designの「ANCHOR LINKS」。市販のカメラ用ストラップをPeak Designのアンカー対応にするためのアダプタです。銀一オンラインショップ価格は2916円。

 以下、それぞれの使用感についてレポートしてみたいと思います。が、その前に使用感的な結論を言ってしまうと、どれもよくできた製品です。ワタクシ的には、とくに「SLIDE」と「LEASH」について非常にイイ感じで使えております♪

 ポイントとしては、必要に応じて即座にストラップを交換できるのが凄く便利で、不要なときはストラップを外してカメラをシンプルに持ち歩けるというのもナイス。作りや素材も好印象で、コストパフォーマンス的にも納得できており、長く使い続けていけそうです。

ミラーレスにピッタリな「LEASH」

 Peak Design製のストラップとして最初に購入したのは「LEASH」です。ストラップの長さは、最長で約152cm、最短だと約84cmで、幅は約2cmです。ストラップ上にアンカーを取り付けてカメラ落下防止ストラップとして使ったときは最短48cmになります。

 で、コレ、ストラップとして良さそうと思って買った感じではありませんでした。前述のアンカーで容易にストラップを脱着できるわけですが、ソレって実際どういう感じ? という好奇心で買いました。

Peak Designのカメラストラップとして初めて買った「LEASH」。ミラーレスカメラなど「さほど重くないカメラ全般」に向くストラップで、アンカーが4個付属します。アンカーの装着位置や個数により、いろいろなパターンでカメラを吊り下げることができます。

 アンカーは、紐の先に丸い樹脂円盤(直径16×厚み5mm程度)が付いたパーツで、紐の素材はクラレの「Vectran」。前述のとおり1個の耐荷重は90kg以上です。これをカメラ側のストラップ用金具に通してセットし、そこに(アンカー対応の)ストラップをカチッと装着するわけですな。

 ワタクシの場合、いつもはストラップを使わず、カメラを常時首から提げるときだけネックストラップを装着しようと思い、使ってみました。結果、まず「LEASH」の素材感が意外なほど良かったです。クルマのシートベルトを薄くしなやかにしたようなストラップで、約20mmの幅は首や肩にも食い込みにくい感じ。あまり重くないカメラなら快適に首提げや肩がけできます。長さ調節を手軽に行えるところも気に入りました。

 また、アンカーによるストラップの脱着もナイス。不要なときはストラップを外してしまえますので、スッキリと使えます。ストラップ自体も薄め軽めなので、クルリとまとめて軽く結んでしまえば邪魔になりません。

 やはりこのアンカーを中心としたシクミが超便利♪ 各カメラにあらかじめストラップを装着する手間がないし、脱着自由だし、交換楽勝だし、コレってスゴく実用的♪ と感じてストラップ類をPeak Design製に統一するまでになりました。

 アンカーは、穴やリング状の「取っ掛かり」があればどこにでも装着できます。ので、アンカーの装着位置や個数により、ストラップをいろいろなパターンで使うことができます。「LEASH」の場合は、ストラップとしてだけでなく、いわゆる「リーシュ」としてカメラをつなぎ止めておくような使い方も可能です。

「LEASH」の活用パターン。「LEASH」自体にもアンカー取り付け用の「取っ掛かり」がありますので、リストストラップのようなループを作っての利用もできます。アンカーの取り付け位置次第でさまざまな活用法を見いだせるストラップですな。アンカーの紐は太さ約2mmで、紐を二つ折りにした状態(ループを伸ばした状態)の長さは約45mmです。

 なお、このアンカー、紐の部分はわりと太めです。一般的なミラーレスカメラには、ストラップを固定するための三角形の金具が付いていますが、ソコにならもちろん通せます。が、三角形の金具が取り付けられているカメラ本体側の穴に、このアンカーを通そうとすると、なかなか通りにくい感じ(どうにか通せます)。

 そんな太さのある紐ですので、コンパクトデジカメのストラップホールには通しにくいか、通すのは不可能かもしれません。スマートフォンのストラップホールには、まず通らないと思います。

重めのカメラによく向く「SLIDE」

 次に「SLIDE」。ストラップの長さは、最長で約137cm、最短だと約99cmで、幅は約4.5cmです。ちょうどクルマのシートベルトのような感触のストラップで、中央の部分は少し厚みがあります。重いカメラでもしっかり支える堅牢さがあり、幅広なので肩や首への負担も分散されます。

Peak Designの「SLIDE」。太めのストラップで、やはりアンカーのシクミに対応しています。本格的な一眼レフにも向きますが、やや重めのレンズを装着したミラーレスカメラにも向きます。

 このストラップを買った理由は、オリンパスのミラーレスカメラボディ「OM-D E-M1」に望遠レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」を装着して撮り歩くため。組み合わせるとけっこー重くなるので、フツーのストラップだと疲れるな、と。

 上記機材に「SLIDE」をセットして使ってみたんですが、非常に快適に使えました。まず、ストラップ自体が幅広でしなやかなので、重さを肩や首に分散してくれて、疲れにくい感じ。

 また、長さ調節金具がとても扱いやすく、カメラを提げた状態でスムーズにストラップの長さを調節できます。「クイックアジャスター」と呼ばれているようですが、個人的に「コレはイイっ!!」と思ったシクミです。

 ワタクシの場合、カメラストラップは即座かつ自由に長さ調節できるべきだと考えているんですが、多くのカメラストラップは長さ調節に手間がかかります。ので、撮影時にはストラップを手に巻くなどして首から伸びるストラップにテンションをかけてブレを抑えたり、人混みでの携帯時にはストラップをレンズ根元に1周巻くなどしてカメラのブラつきを抑えたりしていました。

 でもこの「SLIDE」の場合、「短くしよう」「長くしよう」がスグにデキるんですな。「ここからはしばらく移動だからカメラが揺れないようにストラップを短くしよう」と思った5秒後くらいには、そういう長さにできる感覚。望遠レンズを持っての撮り歩きなどは、歩くたびにレンズが振れたりするわけですが、そんなシチュエーションにおいてこのストラップはホンットーに役立って快適です。

いろいろなスタイルでカメラを提げられます。長さ調節もクイックに行えますので、撮影時と移動時のカメラの位置変えも簡単です。写真のように指を金具に引っ掛け、カメラと金具とストラップのテンションを操る程度で、容易に長くも短くもできます。

 なお、このストラップ、首や肩に当たる部分の裏側に、滑り止め防止のシリコン的素材が塗布されています。ストラップをより滑りにくくしたい場合は、裏返してこの滑り止めが首や肩に当たるようにするらしいです。が、そうすると、前述の長さ調節金具もストラップ裏側に来ちゃうし、アンカー接続部も裏側的な位置になるしで、ビミョーに違和感があります。また、肝心の滑り止めも効果もイマイチでした。このストラップにおける唯一の残念感かもしれません。

「CUFF」と「ANCHOR LINKS」と海外通販

 それから、「CUFF」と「ANCHOR LINKS」。これらは前述の「SLIDE」と同時に購入しました。

 まず「CUFF」はカメラ落下防止用のリストストラップですな。ストラップ長さ最短約19cm。最長にすると約30cmですが、その状態だと手首を通せませんので、最長で約25cm前後といったところでしょうか。幅は約2cmです。

Peak Designの「CUFF」。カメラ落下防止用のリストストラップです。アクションカメラの落下防止や防水デジカメの水没防止などにもいいかもしれません。不使用時はリストバンドのように身につけられます。

 コレ、モノとしてはよくできているんですが、ワタクシの場合は全然使わずな感じになりました。当初、軽めのミラーレスに装着してストラップ的に使おうと思っていたんですが、そう使うには少々大げさ気味。携帯電話用ストラップのほうが自然な雰囲気なので、「CUFF」は出番を失っています。

 もうひとつの「ANCHOR LINKS」ですが、これは既存のカメラ用ストラップをアンカー対応にするためのアダプタです。購入当初は「これを買えば手持ちの全てのカメラストラップが全部アンカー対応に!!」てな気分だったんですが、前述の「LEASH」や「SLIDE」のデキが非常に良いのでそれらばかり使うようになり、この「ANCHOR LINKS」も半お蔵入り状態になっています。

Peak Designの「ANCHOR LINKS」。市販のカメラ用ストラップをアンカー経由でカメラに接続できるようにするアダプタです。

 てな感じのPeak Design製品。ハマる人には刺さりつつハマると思いますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください♪

 ところで、Peak Design製品の国内正規代理店は「銀一」で、Peak Design製品は銀一オンラインショップやカメラ量販店で購入できるんですけど、Peak Design製品全てを日本で買えるわけではありません。たとえば現在のところ、国内ではハンドストラップの「CLUTCH」は販売さられておらず、「CAPTURE」シリーズユーザーには超便利なツール「CAPTURE TOOL」も単体では売られていません。

 というコトで、本家サイトから直接買えるのかな? と思って試してみたら、フツーに購入できました。しかも注文翌日に出荷が行われたという速攻ぶり。香港からの発送となっていました。なお、支払いはクレジットカードで行いましたが、Paypalも使えるようです。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。