スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

思わず多用しちゃうサンディスクのiXpand

思わず多用しちゃうiXpand

 今回のブツはサンディスクの「iXpand」。基本的にはUSBフラッシュメモリ(USB 2.0対応)ですが、Lightningコネクタも備えていて、iPhoneなどLightningコネクタを備えたiOSデバイスでも使えます。PCとiOSデバイスの間でファイルをやりとりできるUSBメモリ、みたいな感じで使えます。

サンディスクの「iXpand」。USB 2.0対応USBメモリとして機能し、LightningコネクタでiOSデバイスにつなげても使えます。容量は16GB/32GB/64GB/128GBがあり、実勢価格は1万円弱〜2万2000円弱(容量による)です。アップル社からMFi認証を受けた製品です。

 PCにもiOSデバイスにも挿せるUSBメモリ、と言うとわりとアリガチな製品ではあります。ワタクシの場合も当初は「アリガチかも!?」とか思いつつ使い始めたんですけど、使ってみたら独自の利便がありました。カタチやギミックも好印象。そしてアプリの使い勝手と仕様もかなりイイ感じ。というわけで、既に2カ月くらい使い続けています。わりと頻繁に活用中。

 どういうときに便利なのかと言うと、ワタクシの場合は仕事の打ち合わせなどですな。話は若干端折りますが、現在進行中の仕事に関わるファイルあたりをザザザッとこのiXpandにコピーしておきます。で、打ち合わせなどに出掛けるときは、そのiXpandを持っていきます。

 仕事で出掛けるときは、最低でもiPhone 6 Plusを携帯。iPad Air 2もよく持っていきます。必要とあらばMacBookも持参。で、これらどの端末でも、iXpand内のファイルを開けますので、仕事に必要なファイルを出先で必ず開くことができるというわけです。

 そういう必須ファイルはクラウドストレージ経由で使えば? と思われるかもしれませんが、打ち合わせのために集まる場所って、けっこー通信回線状況悪かったりするので、クラウドストレージが実力を発揮できなかったりしがち。「あ、そのファイル今開いてお見せしますので!!」とか言った……ときから数分経っても「あ〜、いまダウンロード中で、え〜、もうすぐ開けると思いますので」とか待って待たせて「悪い汗」、みたいな。

 iXpandのようなデバイスだと、まあファイルをあらかじめ入れておく必要はあるものの、回線状況の良し悪しに関わらずいつでもファイルを開くことができて便利ってわけですな。差し替えるだけでiPhoneでもiPadでもPCでも使えますし、ナニカと手っ取り早くて実用的。結果、けっこー多用するようになりました。ともあれ以降、iXpandの機能や使用感をレポートしてみたいと思います。

インストール時も通常運用時もスムーズ

 iXpandとiOSデバイスを組み合わせて使う場合、iOSデバイス側で専用アプリの「SanDisk iXpand Sync」を使い、iXpand上のファイルにアクセスします。ので、まずはこのアプリのインストールが必要なんですが、iOSデバイスにiXpandを挿す程度でOK。アプリを検索する必要はありません。

 また、そこから続いての操作も比較的にスムーズ。ファイルとフォルダの関係を理解しているユーザーなら、ほとんど迷うことなく直感的に使えると思います。実際にどんな感じなのか、スクリーンショットとともに見ていきましょう。

まずは、イキナリiXpandをiOS端末に挿しちゃいます。するとアプリが未インストールであることが示され、アプリを自動で検索。アプリ探しの手間いらずでインストールを完了できます。
iXpand Sync
アプリを起動すると、簡単なチュートリアルが表示され、すぐ使える状態に。複雑さはとくになく、理解しやすいアプリです。
表示はグリッド表示(タイル状のサムネイル表示)にもリスト表示(1ファイル1行での一覧表示)にもできます。グリッド表示のほうが一覧性に優れてますな。もちろん、サムネイルなどをタップすればファイルを開けます。
後述しますが、非常に幅広いファイル形式に対応しているのも本アプリの特徴です。また、iOSデバイスにiXpandを接続すると現れる表示で、「許可」をタップすればアプリが起動します。アプリアイコンを探してタップ、という操作は必要無しなので、通常運用時もスムーズに使えます。

 インストール時もその後の使用時も、iXpandの使用感は「とりあえず挿すだけ」というスムーズさが印象的です。アプリのアイコンを指でタップする必要がないという程度ですが、しかし「挿せば使い始められる」という手っ取り早さはイイ感じです。

ヒッジョーに多くのファイルを開けるっ♪

 前述したとおり、ワタクシ、iXpandを「けっこー多用する結果」となっています。その理由のひとつが、専用アプリ「SanDisk iXpand Sync」が多くのファイルフォーマットに対応しているから。iXpandというUSBメモリの中にイロイロなファイルが混在していても、その多くをiOSデバイス上で開くことができるというわけですな。

 対応ファイルについてはココに書いてありますが、具体的には、静止画が、BMP、TIF、TIFF、JPG、PNG、GIF、XBM、ICO、TGAで、最大10MBのファイルまで開けます。動画は、WMV、AVI、MKV、MP4、MOV、FLV、MPG、RMVB、M4V、TS。DRMが有効なファイルは開けませんが、「えっ、.ts対応なの!?」と喜んじゃう人もいるかもしれません。音楽は、MP3、AIF、WAV、AIFF、M4A、WMA、AAC、OGG、FLACで、音楽もDRMが有効なファイルは開けません。文書は、DOC、DOCX、PDF、XLS、XLSX、PPT、PPTXで、最大10MBまで対応しています。

 これだけ多くのファイルフォーマットに対応していると、ほかのアプリと連係動作させなくても使えることが多いですな。「このアプリだけでだいたいOK」というスッキリ感も好印象です。ともあれ、どんな感じでファイルを開けるか見てみましょう。使用端末はiPhone 6 Plusです。

静止画を開いてみました。待たされることもなくクイックに開けます。拡大も可能。横位置での表示にも対応しています。リスト表示にしていますが、もちろんグリッド表示にもできます。
動画を再生してみました。ファイルは全てiXpand内に保存しているものですが、動画でも待たされることなくスムーズに再生されます。.tsファイルも再生してみましたが、問題なく快適に視聴できました。
音楽ファイルを再生してみました。ほかのアプリを使用中にBGMとして再生することもできました。
Microsoft Excelファイル(.xls)を開いてみました。もちろん拡大表示にも対応。横位置表示もできます。

 ワタクシの場合、まあ実際はフツー的なドキュメントや画像を開く程度なので、対応ファイルフォーマットが超豊富という点は実利にはそれほどつながっていません。が、こういうアプリにアリガチな「このアプリでファイルを開けないので、共有機能でファイルを開けるアプリに受け渡す」という手間が少ないことがナイスな感じですな。

 とは言っても、「SanDisk iXpand Sync」アプリで開けないファイルもあります。たとえば、HDビデオカメラが生成しがちな.mtsファイル。あるいは、テキストファイルは開けるものの、文字コードがShift-JISの日本語は文字化けします。ので、ワタクシの場合は「GoodReader」アプリで共有し、文字コードを変えて開いています。「SanDisk iXpand Sync」アプリは対応ファイルフォーマットという点でかなり強力ではありますが、「何でもOK」というわけでもない感じです。

 ほか、iXpandでは独自のファイル暗号化機能「SanDisk SecureAccess」(←PDFです)も使えます。暗号化のためのパスワード設定はPCからでもiOSデバイスからでも行えて、ファイルを個別にロック(暗号化)できます。ロックされたファイルは「SanDiskSecureAccess Vault」フォルダに移動保管されます。iXpand内に金庫を作れて、そこに大切なファイルを保管できるという感覚ですな。

 この機能を使えば、ファイルを個別にロック/ロック解除できますので、もちろん機密な感じのファイルの保護に役立てられますが、一時的にiXpandを人に渡して「中に入ってる写真コピーしていいですよ」的にファイルを手渡すときにも役立てられると思います。iOSデバイス同士なら「AirDrop」を使えばファイルを渡せますが、大きな動画ファイルなどのやり取りはiXpandを使った方がよりスムーズだと思います。

サイズ感も作りも好印象

 順序が逆っぽくなりましたが、iXpandはサイズ感や作りもイイ感じです。USBメモリとして考えるとやや大きめで、長さ64.17×幅36.78×厚さ11.80mmあります。キャップを付けた状態の質量は約27g(16GB品/実測値)です。PCやiOSデバイスとの挿抜感まで含め、わりと扱いやすいサイズ感だと思います。

 Lightningコネクタ部も実用的。本体とコネクタ先端までは2cm程度のフレキシブルケーブルでつながっていますが、華奢ではなくソコソコ柔軟なのが便利です。ここが細身のケーブルだと切れそうな感じでしょうし、かと言って本体直付けのプラグだとiOS端末と接続しているときにプラグ部に力がかかって破損の不安が残るでしょう。そのどちらの不安もない作りになっています。

胸ポケットに入れても違和感のない大きさと質量です。Lightningコネクタのケーブル部は4mmほどの厚さでフレキシブル。不使用時は本体にピッタリと収納されるところまで含めて、なかなかコナレた作りになっています。

 使っていて不満が残るのは、本体にストラップホールがないこと。紛失防止にストラップを装着したい感じ。それと、容量表示が本体裏面に超小さくしか書かれていないこと。じつはその便利さから16GBのものに加え、64GBのものも追加購入したんですが、「あれ? どっちが64GBだっけ!?」となりがち。もう少し大きく容量を刻印しつつ、容量などにより本体カラーも変えてくれたら、と思います。

 あと、iXpandはUSB充電して使う仕様になっています。充電しないと使えないんですけど、当初は「充電しないと使えないUSBメモリって……」とか思いましたが、使ってみたら無問題でした。週に一度程度、PCのUSBポートに挿してファイルを書き込んでいますが、その程度でいつもだいたい満充電状態になっています。なお、iOSデバイスからの充電はできません。

 ほか、iXpandにはiOSデバイス初心者向けのバックアップ機能もあります。たとえばiOSデバイス上の写真やビデオや連絡先データを、自動的にiXpandへと同期(バックアップ)してくれたりします。ある程度iOSデバイスを使いこなしているユーザーにとっては不要な機能ではありますが、そのあたりの機能については動画コンテンツ「スタバビジョン」(←音の出るページです)にまとめましたのでご覧ください。

 といった感じのiXpand。ワタクシ的にはやはり、「SanDisk iXpand Sync」アプリのデキの良さから多用しちゃう感じです。サンディスクというブランドから来る安心感もありますな。もちろん、「フラッシュメモリ=無線通信環境ナシでファイルをやりとりできるデバイス」ならではの利便も大きいので、興味のある方はぜひ一度チェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。