スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

ちょっとイイ感じのデジモノ周辺小物アレコレ

ちょっとイイ感じのデジモノ周辺小物アレコレ

 今回は、ワタクシがわりとよく使っている「イイ感じのデジモノ周辺小物」をいくつか採り上げてみたいと思います。どれも「バード電子」というメーカーの製品。先日紹介した「キーボードルーフ各種」の多くも、このメーカーの製品でしたな。

左は「ウッドスタンド ST-Pad3」で、iPhoneやiPadを立てておけるスタンドです。右は「キーボードトレイ AirBoard」で、Apple Wireless Keyboard用のパームレスト兼ねるトレイです。どちらも木製。なかなか美しい仕上げです。
左は「アクリルのパームレスト CP-HHK」で、PFUのHappy Hacking Keyboard用の透明パームレストです。右は「キーボードスタンド DELTA」で、キーボードを立てておけるステンレス製の台です。どちらもわりと汎用的に使えます。

 バード電子は産業用電子部品メーカーですが、デジタルガジェット~パソコン向けに役立つ便利小物もたくさん作っているんでした。ともあれ以降、イイ感じのデジモノ周辺小物をいくつかご紹介したいと思います。

素材の風合いがイイ感じのウッドスタンド

 まずは「ウッドスタンド ST-Pad3」。木製(くるみ)のiPhone/iPad用スタンドで、木の風合いがなかなかステキです。サイズは幅85×奥行120×厚さ18mmで、質量は71g(実測値)。小型軽量なので携帯にも実用的です。

「ウッドスタンド ST-Pad3」はiPhone/iPad用の木製スタンドです。公式の対応端末は、iPhone4/4S/5/5S/6/6 PlusおよびiPad mini/iPad/iPad2/iPad(3rd)/iPad Airとなっています。オイル仕上げが施してありますが、触った感じは「ツルツルした無垢の木」というイメージです。裏面にはメーカー刻印入り。レーザー処理でしょうか、精密に刻み込まれていて高級感があります。
右はiPhone 6 Plusを置いたところ。iOS端末のホームボタンを押すための切り欠きがナニゲに実用的。ワイヤレスキーボード使用時のスタンドとしてもイイ感じです。3台までの端末を立てられます。ただし、iOS端末の厚みの差により、端末どうしが干渉することがあります。

 このスタンドは、斜めに切り込まれた溝に端末を挿して立てるタイプのものです。溝の幅は9mm前後。ですので、単純に溝より厚みが少ない端末なら立てることができます。薄めの背面カバー付きiOS端末を立てられる場合もありますし、Android端末もモノによっては立てられます。

 ただし、余りに薄い端末だと角度が緩やか過ぎて(上を向きすぎて)しまうかもしれません。基本的にはiOS端末向けですが、もしかしたら他の端末も立てられるかも!? くらいに考えておくのが無難でしょう。また、端末を立てる位置および端末台数によっては、スタンドが非常に不安定になったり、端末を立てられないこともあります。複数台の端末を立てる場合は、手前の溝から立てていくといいですな。

木の板に斜めの溝が切り込まれているスタンドです。溝の幅は9mm前後(実測値)。厚みが7~8mmの端末に適するように思います。右は、セミハードジャケットを被せたiPhone 6s Plusと富士通製AndroidタブレットARROWS Tab F-02Fを置いた様子です。この状態でiPhone 6s Plusを抜くと、スタンドはAndroidタブレットごと倒れてしまいます。
右はアップルのMagic Trackpadを立てたところ。クリックを感知する背面のゴム足とスタンドの溝は干渉せず、とくに問題なく立てられました。Magic Trackpad 2も立てられます。もちろん両方同時に立てたりもできます。
Apple Wireless keyboardも立てられました(左)。偶然にも、この状態でスタンドとキーが干渉しませんでした。新しいワイヤレスキーボードのMagic keyboardも立てられて、この場合もキーが干渉しませんでした。ちなみに、テンキー付きのApple Keyboardも立てられてキーも干渉しませんが、その質量からスタンドが非常に不安定になりました。

 あらイロイロ立つ!! というあたりもイイ感じでしょ? 立てる角度を変えたい場合、溝の後方に適当なものをスペーサーとして貼るなどすれば良さそうです。

 ただ、このスタンド、平滑な机面上ではわりとツルツル滑りやすい感じ。滑り止めゴム足などは付属していなかったので、当初は「スタンド裏面に適当な滑り止めを貼って使おうかな」と思っていました。が、ワタクシの場合は単に立てておければOKというケースが大半。スタンドに立てつつソフトウェアキーボードで文字入力するような使い方はしていないので、そのままでも支障は出ませんでした。

Apple純正キーボードの「低さ」を解消する木製トレイ

 次に「キーボードトレイ AirBoard」。パームレストが付いたキーボードトレイで、アップルのApple Wireless Keyboard用です。材質/仕上げはオーク無垢材+オーク柾目突板合板仕上で、オイル仕上が施されています。触った感じは、無垢の木材というイメージですが、前述の「ウッドスタンド ST-Pad3」よりさらに高級感があります。

 ぶっちゃけ、このトレイは「前述のウッドスタンドと組み合わせて使ったら非常にイイ感じかも」と思って欲しくなったんですが、購入を迷いました。税込直販価格が8600円で「え~単なる段差付き板がぁ~!?」と高く思えたからです。

 そんなところ、アウトレット品が税込5160円で売られていたので「まあそれなら」という感じで購入。そしてモノを手にしてみたら、ほぼ全面が柾目でビックリ。「あーコレは凝った作りだわ~」と感心しました。

サイズは幅284×奥行210×高さ17mmで、質量は500g。アップルのApple Wireless Keyboard用なので、もちろんピッタリのサイズです。前述の木製スタンドを組み合わせて使いたいな~、とか思って購入しました。
左は新型ワイヤレスキーボードのMagic Keyboardを置いた様子。上部に空きができ、パームレストも若干高めになってしまいますが、まずまず快適に使えます。パームレストとMagic Keyboard手前に1cm前後の隙間を空けるとより快適に使えるかもしれません。右はテンキー付きのApple Keyboardを置いたところ。アンバランスに見えますが、テンキーを強く叩くなどしなければ、けっこー安定的に使えます。ただしApple Keyboard背面滑り止め足の位置の関係で、キーボードが僅かに傾きます。
裏面には、付属のシリコン製と思われる滑り止め足を貼って使っています。木製スタンドと同様の精密な刻印が刻まれています。
全体的に手触りの良い木製トレイですが、よ~く見ると全面がほぼ「柾目 (まさめ)」です。柾目は平行に通った木目。柾目の突板(つきいた:薄くスライスした板)を木材表面に貼ることで「全面ほぼ柾目」のトレイを作っているようです。凝った作りですな。

 このトレイの購入理由は、前述のように「木製スタンドと併せて使うとイイ感じであろー」と思ったこともあるんですが、もうひとつ、アップル純正キーボードが使いやすくなるかも!? と思ったからです。

 アップル純正キーボードは、キーボードの中でも極薄の類で、机面に置いて使うと「極薄でクールだけどキーの高さが低すぎるかも!?」と感じられたりもします。一般的な厚みのキーボードから移行すると、キーボードの低さと机面に当たる手のひらの位置関係から「低すぎてタイプしにくい」と感じられたりもします。

 このトレイの場合、Apple Wireless Keyboardジャストサイズ。手のひらとキーボードの位置関係は変わりませんが、机面とパームレストの段差により手のひらの角度が変わり、キーボードと指の距離が少し開きます。ともあれ実際に使ってみたところ、「一般的な厚みのキーボードの打鍵感に近づいた」と感じられました。

 細かい話をすると、アップル純正のキーボードについて、ワタクシの場合は「な~んかスペースキーの押し心地が悪い」と感じていました。スペースキーは親指で打っていますが、たぶん手のひらを机面に付けたとき、親指とスペースキーの距離が近すぎて、親指が十分なストロークでスペースキーを叩けないことに違和感を感じていたんだと思います。また、「Z」キー(小指で押す)の押下フィーリングもイマイチ……これも小指の可動範囲の狭さからくるものだと思います。で、こういった違和感が、このトレイを使うことによってスッキリと解消されました♪

 ただ、何日か前に小さな問題が起きました。この木製トレイが「ちょっと反った」のです。両手のひらを置いてタイプすれば気にならない「反れ」ですが、両手を置かずに左下隅を押すとガタつきます。実は数日間、外付けHDD(RAIDアレイ)の金属箱の上にトレイを乗せて置いていて、HDDの熱で木材が反ったのだと思います。

 あららら~ヤッちゃった~、と思ったんですが、トレイを机面に置き、その上に重しとして本を数冊置いて放置しておいたら直りました。あー良かった、的な。前述の木製スタンドではそういう問題は起きていないのですが、ある程度面積があるこのトレイは保管状態によって反りの問題も出たりするかもしれません。なので、扱いには少々注意が必要ですな。

見栄えがよく快適に使える透明パームレスト

 続いて「アクリルのパームレスト CP-HHK」。PFUのHappy Hacking Keyboard用のアクリル製パームレストです。サイズは幅95×奥行66×厚さ15mmで、質量は350g。シリコン製の滑り止め足が付属します。メーカーサイトでは「見た目も使い勝手も向上します。大切なHappy Hacking Keyboardのドレスアップにおすすめします」と紹介されていますが、「Happy Hacking Keyboardって高さがちょっと高すぎる」と感じている人に向けた製品だと思います。

アクリル製のパームレストで、非常に高い透明度です。角は全て滑らかに面取りしてあり、手などが触れても痛くありません。付属のシリコン足を使うと、アクリルの重みも加わり、十二分な滑りにくさと安定感を発揮します。
Mac用Happy Hacking Keyboardである「HHKB Lite2 for Mac」と組み合わせた様子。左はキーボードの足を閉じた状態、右がキーボードの足を開いて高くした状態です。幅がピッタリで見た目もキレイですな。
東プレのテンキーレスキーボードRealforce 86Uと組み合わせた様子。左がキーボードの足を収納した状態、右が足を出した状態です。

 安定感があって滑りにくく、手触りも良く、汚れもサッと落とせて、見栄えもイイというパームレストですな。ワタクシの場合、東プレのRealforceやPFUのHappy Hacking Keyboardのほうが「標準的なキーボードの高さ」だと感じており、逆に今時フツーなキーボードは「薄すぎる~低すぎる」と感じられたりします。

 とか言いつつ、最近アップル純正キーボードばかり使い続けていたら、RealforceやHappy Hacking Keyboardに対して「なんかちょっと高いかもしんない」などと思うように。まあ短期間で慣れちゃうモンだとは思うんですけどネ。でも、高さがけっこー異なるキーボード間を移行すると、まあ数十分から小一時間は高さの差からくる違和感が消えない感じです。

 そこでこのパームレストを使ってみたところ、上記のような違和感がかなり薄れたという次第です。デスクトップ用キーボードとノートPC内蔵キーボードを併用する場合にも、こういった違和感があったりします。そんな違和感を解消したいという方にも、ちょっとオススメかも、です。

いろいろ立てられるキーボードスタンド

 最後に「キーボードスタンド DELTA」。キーボード不使用時に机上スペースを稼ぎたいと考えて購入した「キーボードを立てて保管しておくための台座」です。厚さ1.5mmのステンレス製で、底面と上部に滑り止め/傷防止のウレタンフォームが貼り付けられています。

 で、使ってみたところ、手持ちのキーボードが全部立てられてちょっと嬉しい感じ♪ また、残念な点を先に書いちゃいますと、iPadスタンドには使えない(横置きだと不安定で縦置きだと倒れる)ことと、磁石が付かないこと、値段的にビミョーに高いことくらいです。ほかはシンプルで実用的だと思います。

ステンレス製のわりと頑丈なキーボードスタンドです。刻印もキッチリと入れられています。
Happy Hacking KeyboardやRealforceも立てられます。安定性の面でも問題ありません。
アップルの新旧ワイヤレスキーボードも立てられました。スタンド手前部にキーが当たっているように見えますが、ギリギリで干渉しません。
一般的なWindow用フルキーボードや、アップル純正のフルキーボードも立てられました。アップルのほーはワイヤレスキーボードのときと同様、キーはギリギリでスタンドと干渉しません。
アップルのMagic Trackpadも置けました。新型のほうもOKです。Magic TrackpadとiPhone 6 Plusを同時に置くと、スタンドのサイズとちょうどいい感じです。
キーボードを立てて置き、その上に布などを被せれば、キーボードへの埃などの付着を防げますな。キーボード面がやや斜めに上を向くので、キーボードルーフをしたままキーボードを立てることもできました。

 もの凄~くシンプルな、金属板を折っただけ程度のスタンドですが、いろいろなキーボードを立てることができて実用的です。キーボード不使用時にキーボードが占めていた面積がグッと減るので、机上をかなり広く使えるようになります。キーボード置き場に困っている方にオススメです。

 以上、「ウッドスタンド ST-Pad3」「キーボードトレイ AirBoard」「アクリルのパームレスト CP-HHK」「キーボードスタンド DELTA」。それぞれ、シンプルながらもなかなかの汎用性を持つグッズですので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。