スタパ齋藤の「スタパトロニクスMobile」

オムロンのiPhone対応ヘルスケア製品×3種

オムロンのiPhone対応ヘルスケア製品×3種

 体重と血圧を毎日測定しています。そのために使っていたのが、オムロンの「体重体組成計 HBF-252F カラダスキャン」と「自動血圧計 HEM-6310F」です。どちらもAndroidスマートフォンとNFCで通信でき、計測結果を「ウェルネスリンク」という健康サポートサービスにアップロードして管理できます。

オムロンの「体重体組成計 HBF-252F カラダスキャン」や「自動血圧計 HEM-6310F」はAndroidスマートフォンとNFCで通信し、記録した体重や血圧を「ウェルネスリンク」サービスにアップロードできます。結果、Andoroidスマートフォンのアプリ上やウェブサイトで、計測したデータをグラフ化などして利用することができます。右のスクリーンショットは、サービスにログインして記録データをグラフ化している様子。

 要は健康管理のための体データの記録なわけですが、ダイエットのために記録する人もいれば、ライフログとして記録する人もいます。ワタクシの場合は血圧が高めなので、その管理のためです。同時に体重もアレなのでこれをナニするためにも。

 さておき、これまでちょっと不便があって、上記の体重計や血圧計のデータをAndroidスマートフォンに転送するのがスムーズではありませんでした。スマートフォンの機種によるのかもしれませんが、NFCによる通信がうまく行かないことがアリガチだったんですな。転送エラーがおきがちで、何度か再接続するとデータが転送される、的な。でもまあ、どうにか転送できていたので、そのまま使っていました。

 そんなところへ、オムロンからiPhone対応の体重計や血圧計、それから活動量計が発売されました。iPhoneとBluetooth接続で通信でき、計測データを上記ウェルネスリンクサービスにアップロードして閲覧できます。具体的な機種は、「体重体組成計 HBF-254C カラダスキャン」「手首式血圧計 HEM-6321T」「活動量計 HJA-403C カロリスキャン」の3種です。

左から、「体重体組成計 HBF-254C カラダスキャン」「手首式血圧計 HEM-6321T」「活動量計 HJA-403C カロリスキャン」。それぞれiPhoneとBluetoothで通信し、測定値をウェルネスリンクサービスにアップロードできます。なお、iPhone以外の機器とはBluetooth接続できないようです。各機種ともAndroid端末とはNFCで接続でき、また、体重計と活動量計は別売のUSBトレイを使ってパソコンとも通信できます。

 で、結局これら3機種とも購入。約1カ月ほど使ってきましたので、その使用感などをレポートしてみたいと思います。

iPhoneとの連係は無問題、しかもスムーズ♪

 最初、とりあえずは「体重体組成計 HBF-254C カラダスキャン」のみを買ってみました。購入の動機は、iPhoneとBluetoothでつながるということで、「きっとNFCよりスムーズに通信できるハズ!」と思ったからです。結果、快適につながり非常に満足しています。

 いや、NFCでAndoroid端末と通信していたとき(旧機種使用時)は、けっこーストレスがあったんです。スムーズに通信できるときは10~15秒くらいでデータ転送完了。イイ感じでした。が、そうでないときは数度「通信エラー」が起き、リトライするとイケたり、ダメだったり、みたいな。スマートフォン上では「からだグラフ」という専用アプリを使うんですが、これをいったん完全終了するとうまく行くときがあるものの、ダメなときも多々。最終的にスマートフォンを再起動するとスムーズに通信できたりしました。ただ、これはワタクシが使用中のスマートフォン機種との相性問題かもしれませんが、よくわかりません。

 NFC独自の「手軽と言い切れない使用感」もありました。機器と機器をタッチするだけで素早くデータ通信ができて便利なNFCですが、前述のオムロン製機器とのデータ通信には、スムーズに通信できているときで10秒くらい、そうでない場合は30秒近くかかることもあります。ともあれ、その間ずっと機器どうしをタッチさせ続ける必要があります。タッチするとアプリのダウンロード画面に移行するとかウェブサイトに飛ぶとか、そういう「一瞬で通信が終わるNFCの使い方」ではないので、けっこー不便でした。

 一方、「体重体組成計 HBF-254C カラダスキャン」とiPhoneをBluetooth接続してのデータ通信ですが、ヒッジョーに快適になりました。「体重計の通信ボタンを押す」という手間が増えましたが、今のところデータ転送の失敗が一度もありません。通信速度も「十分高速」と感じられるレベル。また、Bluetoothなので、NFCほど機器を近づける必要がありませんのでラクです。改めて考えると「こうであって当然」という感じでフツー的な使用感ではありますが、これまで感じられていたストレスが全部なくなり、とても爽快でサイコーです。

 てなわけで、「体重体組成計 HBF-254C カラダスキャン」でその利便を痛感し、直後に「手首式血圧計 HEM-6321T」と「活動量計 HJA-403C カロリスキャン」も購入しました。これら3機種ともiPhoneとBluetooth接続してデータ転送していますが、どれも同様に快適です。

 余談ですが、これまでオムロンの「パソコンなどにデータを転送できるウェルネス系機器」をけっこー使ってきたワタクシです。具体的な機種は忘れてしまいましたが、その機種から転送したデータを見ると、2003年頃からオムロン製のウェルネス系機器を使ってきた感じ。その頃はオムロン製しか選択肢がなかったように記憶しております。ともあれ、その経験の中で「いっちばん快適!」と感じられたのが、上記3種の新機種。ホントにサイコーです♪

ちょいと便利なウェルネスリンクサービス

 前述の新型ウェルネス系機器を使っているのは、日々の健康状態を把握するためです。また同時に、計測した体重や血圧や歩数などのデータを(最終的に)パソコンに保存するためでもあります。

 体重計や血圧計など各機器上で計測済みのデータを表示させることができますが、iPhoneなどへデータを転送すると、アプリ上でより快適にデータを閲覧できます。スマートフォンへのデータ転送・閲覧には「からだグラフ」という専用アプリを使いますが、使用には「WM(わたしムーヴ)」への会員登録(無料)が必要です。

「からだグラフ」アプリの表示例。体重計、血圧計、活動量計のデータをグラフ化して表示する機能などを使えます。各機器の設定を行うことも可能。計測データや設定は基本的にクラウド上にアップロードされます。

 iPhoneに各計測データを転送すると、それらデータが自動的に前述のクラウドサービスへとアップロードされます。上のスクリーンショットに表示されているグラフは、クラウド上のデータをグラフ化したものです。このクラウド上のデータは、「わたしムーヴ」という専用ウェブサイトからも閲覧できます。

ウェブサイト「わたしムーヴ」での表示例。計測データをグラフ化して見ることができるほか、各機器の設定変更を行うこともできます。

 こんな感じで、各ウェルネス機器で計測したデータを、スマートフォンやパソコンから閲覧することができるわけですな。ちなみに、クラウド上の計測データをグラフ表示させられる期間には制限があり、「過去6カ月間」となっています。なお、この制限は月額300円(税別)の「プレミアムコース」に加入すれば解除されます。

 クラウドにアップロードしたデータは、パソコンにダウンロードすることもできます。CSVファイルとして保存できますので、Microsoft Excelをはじめとした表計算ソフトなどで容易に処理できます。ですので、上記プレミアムコースに加入しなくても、計測データを保存してライフログ的に役立てることができるでしょう。

 てな感じで、使ってみるとなかなか愉快&便利なサービスです。「ウェルネスリンク」とか「わたしムーヴ」とか「からだグラフ」とか、独自の別々の名称が登場しまくりで、全体的にやや混沌としてわかりにくいサービスやアプリですが、使ってみると「なるほどネ」と理解できると思います。

3機種とも手軽に使えてイイ感じ♪

 最後に、それぞれの機器の使用感を見ていきましょう。まず「体重体組成計 HBF-254C カラダスキャン」ですが、裸足で乗るだけで体重や体脂肪率を計測できます。計測できるデータは、体重、体脂肪率、骨格筋率、内臓脂肪レベル、体年齢、基礎代謝、BMIといったところ。登録可能ユーザーは4人まで。計測時間が約4秒と速かったり、足で操作できたりもして、軽快に扱えるのも特徴的です。実勢価格は1万円前後です。

 それから「手首式血圧計 HEM-6321T」。バックライト付きのコンパクトな手首式血圧計です。本体はかなり薄く、専用ケース付き。常時携帯も現実的です。動作音も非常に静かなので、オフィスで使ったりもできますな。オムロンの手首式血圧計を何機種も使ってきましたが、機種を重ねるごとに静音性が増し、同時に電池の保ちも良くなっているようです。実勢価格は1万5000円前後。

 そして「活動量計 HJA-403C カロリスキャン」。歩いた歩数を計測し、そこから消費カロリーを算出してくれるポケットサイズの歩数計です。早歩きの歩数や階段を上がった歩数なんかも計測されます。減らしたい体重を設定すると、そのために必要な活動量(目標値)を表示してくれたり、その目標値を達成すると楽しげなマークが表示されたりもします。この歩数計を使いつつウォーキングなどすると、モチベーションが上がって楽しいです。実勢価格は4000円前後。

 ワタクシの場合、体重計や血圧計は毎日定時に使っています。長い間の習慣となっていますが、上記2機種だと面倒もストレスもなく使えてイイ感じです。また、歩数計は最近再度使い始めた感じですが、パンツのポケットに入れっぱなしにしていればOK。重くもなく肌に直接接触する機器のようなストレスもなく、至って自然に使えるのが好感触です。

 ただ、体重計や血圧計は、ちょっとお高めな値段設定かも。コストパフォーマンス的にどう感じるかと言えば「使うほどに高いという印象が薄れる」という印象。前述のようにiPhoneと「すご~くスムーズに連係してデータ転送ができる」し、前の機種よりも計測が速かったりもして、納得して使えています。ので、「やっぱりコレにして良かった」と感じています。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。