スタパ齋藤の「スタパブログ」

 フラッシュを使って写真を撮るとき、ディフューザーを使うとより自然な写真が撮れたりします。ディフューザーは光を拡散させる撮影用品ですが、わりとカンタンに自作できます。単純に、フラッシュ発光部を包み込むようにして、トレーシングペーパーなどの「白色で光を通すモノ」をセットすればOKです。

 自作ディフューザーのうち、素材としていちばん手軽なのがトレーシングペーパーだと思います。入手性も良いですし、わりと安価。ただ、耐久性があまりないので、破れやすく壊れやすいのがアレかもしれません。

 てゅーか、トレーシングペーパーはディフューザーとして手軽でイイけど耐久性低くてナンカなぁ、と思っていたのはワタクシです。そんなワタクシが数年前から愛用しているのは栄紙業の「サーパス(Surpass)」です。メーカー製品紹介ページはコチラ

 サーパスは、トレーシングペーパーでフィルムを挟んだ用紙です。見た目は完全にトレーシングペーパーなんですけど、中央のフィルムにより破れにくく、折り目が切れやすくなるようなことも少なく、温度や湿度による変形も起きにくくいなどナイスな特徴を備えています。クラフトやデザインなどに使われるトレーシングペーパーですが、ディフューザー自作用にも便利です。

 というのは前述のとおり「見た目はトレーシングペーパーだけど破れにくく変形もしにくい」ので、ディフューザーを作りやすいんですな。たとえば耐久性面では、サーパスを面の左右からゆっくり引っ張っても、なかなか破れません。しかし、面の前後に素早く引くとカンタンに裂くことができます。トレーシングペーパーの利便があり、トレーシングペーパーにはなかった耐久性もあるというわけです。

 ただ、耐水性はあまりありません。表面はトレーシングペーパーなので、水には強くないんですな。でも、中央のフィルムにより、多少濡れても反ったり丸まったりの変形を起こしにくいようです。

 市販の防水スプレーで耐水性を高められるかな? と思ってサーパスに防水スプレーを吹きかけたことがありますが、サーパスがやや変形し、防水性も大して高まりませんでした。まあ耐水性を求めるなら、最初から乳白色のフィルムでトレーシングペーパーを自作したほうがいいですな。

 ともあれ、サーパス、ディフューザー自作派はゼヒ。ただ、普通のトレーシングペーパーよりは少々お高めで、25枚入りが1000~2000円くらいします(サイズにより価格が違います)。

サーパスにはさまざまなサイズが用意されています。坪量(用紙1平方メートルあたりの重さ)は3種類ですが、ディフューザーとして使うならどれも似た効果だと思います。
面の方向に左右から引っ張った様子。表面のトレーシングペーパーは裂けますが、中央のフィルムはすぐには裂けません。これがサーパスのナイスな特性の元になっています。
うかちゃんは猫なので表面サラサラの紙は好きじゃないニャ。ぼぼぼ、ぼくも猫でサラサラは好きじゃないけど猫缶と猫缶と猫缶と猫缶が大好きなの。ニャ。ニャ。みたいな。

スタパ齋藤

1964年8月28日デビュー。中学生時代にマイコン野郎と化し、高校時代にコンピュータ野郎と化し、大学時代にコンピュータゲーム野郎となって道を誤る。特技は太股の肉離れや乱文乱筆や電池の液漏れと20時間以上の連続睡眠の自称衝動買い技術者。収入のほとんどをカッコよいしサイバーだしナイスだしジョリーグッドなデバイスにつぎ込みつつライター稼業に勤しむ。