てっぱんアプリ!

とことん自動化してスマホを“自分専用”にする「Tasker」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

◇   ◇   ◇

アプリ名: Tasker
開発者: Crafty Apps EUA
価格: 399円
対応OS: Android
カテゴリ: ツール

 スマートフォンをしばらく使って慣れてくると、使い方のパターンみたいなものが見えてくる。朝起きた後や通勤・通勤電車の中ではニュースや天気を見るとか、学校・職場に着いたらマナーモードにするとか、イヤホンを接続したら音楽を聞く、などなど。そういった決まりきった操作を自動化できれば、もっとスマートフォンが使いやすくなるのでは?「Tasker」ならそれが可能だ。

端末の動作を自動化できる「Tasker」

一定条件下で指定した動作を実行

 「Tasker」は、一定の条件を満たした際にあらかじめ決めたアクションを行える、端末動作の自動化支援ツールだ。冒頭で挙げたような、特定の曜日・時刻になったら特定のアプリを起動する、ということもできるし、特定の場所付近に着いたら端末設定を変える、なんてこともできる。また、イヤホン端子やUSB端子に機器を接続(充電)したら、特定の動作を実行することも可能だ。

 こういった端末動作の自動化アプリは他にもいくつかリリースされているが、Taskerはそのなかでも元祖と言える老舗アプリ。できることが膨大にあり、その分設定も難しいところがあるけれど、使いこなすことができればユーザーにとって非常に強力なツールとなる。

端末が、とある状態になったら
こういうアクションをしたい、という動作を自動化できる

具体的な設定の仕方は?

 簡単な例をもとに、どんな風に設定していくのか説明していこう。たとえば“バッテリーが少なくなったら自動で画面の明るさを落として節電する”という動作をさせたい場合、最初に“PROFILES”画面で“+”ボタンを押して“State”を選び、“Power”の項目から“Battery Level”を選択する。次に現れる設定画面で、バッテリー残量がどれくらいの状態の時に実行させたいか、という発動条件を数値で範囲指定しよう。

 その後“TASK”の追加を促されるので、適当な名前を付けて“+”ボタンから“Display”を選択。さらに“Display Brightness”を選んで、変更後の明るさレベルを指定すればOK。“PROFILES”の画面に戻って、今設定した項目がオンになっていれば、指定したバッテリー残量になった時にディスプレイの明るさも変化するはずだ。

“PROFILES”画面で“+”ボタンを押して“State”を選ぶ
“Power”をタップ
発動条件を数値で範囲指定する
次に“TASK”設定で“Display Brightness”を選択
条件を満たした際に実行する画面の明るさのレベルを指定
これでバッテリー残量が30%以下になると、画面が暗くなる

手動操作の手間を軽減する機能も用意

 もう1つ、Taskerでは“画面の特定箇所をタップ(長押し)すると指定した動作を行う”といった設定が可能な“SCENE”機能も用意されている。自動化の設定だけでなく、手動操作の効率化も図れるわけだ。

 SCENEでは、画面内に半透明のボタンなどを好きなように配置して、そのボタンをタップしたり長押しした際に、あらかじめ決めた動作を実行する。ボタンなどには、自動化設定の時と同じように“TASK”を割り当てられるので、タップしたらアプリを起動する、といった単純なランチャーとしての使い方から、他のアプリと連携した複雑な処理を行うような使い方まで、用途は幅広い。

 とにかく、あらゆる条件や動作内容を組み合わせて自動化と手動操作の効率化を行える自由度の高さがあるので、要領がつかめるまではイメージ通りに動作させることは難しいかもしれない。いろいろと試しながら、少しずつ応用方法を探っていくのも面白いのではないだろうか。

まずはSCENEの土台となるエリアを指定
その中に配置する要素を選ぶ
ここではボタンを画面左端にレイアウトした
この半透明のボタンには、別途TASKで作った端末の設定画面を表示する動作を割り当ててみる
土台の透明度を0にして見えなくし、SCENEを実行したところ
左端の半透明ボタンをタップすると無事設定画面が現れた

日沼諭史