てっぱんアプリ!

Wi-Fiも動画も!通信量の大幅節約を可能にした「Opera Max」

 スマホを、もっと楽しく快適に使うには、アプリを活用しよう。本コーナーでは、続々登場する旬なアプリの中から編集部が厳選した、スマホユーザー必携の“てっぱん”アプリをご紹介します!

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アプリ名: Opera Max
開発者: Opera Software ASA
価格: 無料
対応OS: Android 4.0 以上
カテゴリ: ツール
ダウンロード: Android

 高速データ通信の容量制限のルールが浸透し、読者の皆様も自分の月間データ通信量をある程度把握しながら計画的にスマートフォンを使いこなせるようになってきた頃ではないだろうか。ただ、契約回線が大手キャリアでも、格安SIMを使うMVNOでも、できるだけ節約したいことに変わりはないはず。そんな時は全方位から通信量の節約を図れるツール「Opera Max」の出番だ。

データ通信を徹底的に節約できる「Opera Max」

サーバーを経由する独自技術でデータ通信を圧縮

 「Opera Max」は、端末上のあらゆるデータ通信を節約できる常駐型アプリ。セキュアな通信が可能な独自のサーバーを経由し、ユーザーがアクセスしているWebサイトのテキストデータ、画像データ、その他アプリの通信データなどを可能な限り圧縮することで、データ通信量を削減する仕組みになっている。

 2014年に当コーナーで紹介した時と比べ、さらに通信量を節約できるようにする数々の機能が追加された。できるだけ低価格のデータ通信プランでスマートフォンを利用したいユーザーに、最適なアプリに進化している。

通信量節約のためデータが圧縮されるため、特に画像は劣化が目立つケースがある
劣化が気になる時は設定画面で画像圧縮のレベルを調整しておこう

テザリング時などに役立つWi-Fi通信の節約

Wi-Fiでのアプリごとのデータ通信量と節約できたデータサイズを一覧できる

 その新たに加わった機能の1つが、Wi-Fi通信の節約。それまでは通信料金に直接関係するモバイルデータ通信しか圧縮対象になっていなかったが、Wi-Fi通信時のデータ圧縮にも対応した。固定回線で接続しているWi-Fi環境だとさほど意味はなさそうだが、例えばWi-Fiテザリングで他のスマートフォンのデータ通信を間接的に利用する場合や、モバイルルーターを使う場合でも、通信量を効果的に減らせるようになる点でメリットは大きい。

YouTube、Netflixなどの動画配信サービスも節約

YouTubeなどのストリーミングも節約可能になった

 もう1つの大きなポイントは、YouTubeやその他動画配信サービスのストリーミングデータも節約できるようになったこと。この場合は、映像を再圧縮して画質を低下させる手法ではなく、低解像度でも十分な画質で表示できる状況の時に、不必要に高画質なデータをダウンロードする動作を抑制し、通信量をセーブする仕組み。

 また、再生中に動画データを先読みする量を抑える機能も備えている。節約したいのにモバイルデータ通信で動画をガンガン見るという人はそれほどいないとは思うけれど、SNSでシェアされた面白そうな動画のさわりだけでも見ておきたい、なんて時でもしっかり節約しながら楽しめて、安心感がある。

通信のオン・オフ切替、圧縮のオン・オフ切替も自在

 データ圧縮などによる節約機能のほか、個別のアプリの通信を完全にシャットアウトする管理設定も用意されている。1つのアプリにつきWi-Fiとモバイルネットワークの通信をそれぞれオン・オフできるので、外出時に絶対に通信させたくない時や、安全のためフリーWi-Fiスポットで通信させたくない時などに活用できるだろう。

 ところで、アプリによってはOpera Max独自のサーバーを経由していることが原因で、正しく動作しないものもある。その場合は、アプリごとにOpera Maxのデータ圧縮機能を利用しないようにする設定もOK。もちろんこのように設定したアプリは通信量を節約しないので注意しよう。

 Opera Maxの動作をあまり意識することなく、自然とデータ通信を抑制してくれるおかげで、実質的なデータ通信プランがあたかも1段階アップしたような状態になり、契約プランの見直しにも結びつくのではないだろうか。

モバイルネットワークで通信させたくないアプリを個別に指定可
Wi-Fiで通信させたくないアプリも指定できる
特定のアプリで動作に支障がある時は、そのアプリをデータ圧縮から除外しよう

日沼諭史