アルミ削り出しの高級鉛筆削り「KUM LUXURY」


コスメのような箱に入っている
アルミニウムから削りだした精悍な外観

 KUM(クム)社はドイツで1919年に創業した、鉛筆削りと定規の専業メーカーだ。筆者が今回購入した「KUM ラグジュアリー ダブル・シャープナー」は、ボディ全体がアルミニウムで作られた2穴モデルだ。アルミ削り出しのほか、クロームメッキ仕上げと24金メッキ仕上げのタイプもラインナップする。対応する鉛筆の直径も8mmと11mmの2種類があり、モデルによって1穴モデルと2穴モデルが存在する。

 KUM ラグジュアリー シャープナーの一番の特長が、その高硬度なブレード(刃)だ。きわめて硬質なマグネシウム製ハイカーボンスチールを使用しており、どのような鉛筆も快適に削ることができる。

 「ハンドヘルド・シャープナー」というジャンルに位置するKUM ラグジュアリー シャープナーは、重さ約70gで円筒形をしている。直径は最も大きい底部分で実測39mm。人間が手のひらで握って、最も安定感や安心感を感じる太さとサイズになっている。

 左手でKUM ラグジュアリー シャープナーをしっかりと握り、右手に削る対象となる標準的な真っ新の鉛筆を持って、 少し押し気味に8mmの穴で削ってみよう。鋭利な刃で、まっさらな鉛筆がいかにスムーズに削れていくか、その感覚が両手の掌に伝わってくるのがわかる。

 削りカスを取り出すには、シャープナーの上部3分の1弱のキャップ部分を回して蓋を開ける必要がある。約90年もの間、鉛筆削りだけを作ってきた、精度の高い仕上がりがわかる瞬間だ。キャップはまったくブレがなく、限りなくスムースに開く。そして、捨てるには惜しいと思えるほどきれいに連続した削りカスに出会う。

 KUM ラグジュアリー シャープナーは、鉛筆削りとしてはきわめて高価だ。しかし、仕事や趣味で鉛筆をよく使う人には、無心に鉛筆を削る贅沢な安息のひとときを与えてくれる、小さなベストパートナーとなるだろう。

さまざまな鉛筆削りが世界中で販売されているが、KUMは鉛筆削り界ではウルトラブランドの1つ8mmと11mm、直径の異なる2種類の鉛筆を完璧に削り出す
削りカスを取り出すためにネジ蓋を回転させて開くときも、思わず感動するほどの精密感だ新しくても、クラシックな定番感を持つモノとのマッチングが最高だ


商品名実売価格購入場所
KUM ラグジュアリー シャープナー8925円秋葉原 ヤマギワリビナ


(ゼロ・ハリ)

2009/11/10 06:00