トラックボーラー待望の新製品が登場!


これまでの赤いボールから青になり、また本体色もグレーになったことで落ち着いた色合いになった

 これまでにも何回か(その1その2)紹介させて頂いたと思うが、私は根っからのトラックボール派だ。PCのポインティングデバイスはマウスよりもトラックボールを選択することが圧倒的に多い。しかし周囲をご覧になってお分かりかと思うが、トラックボールは極めて少数派だ。それ故なかなか新製品が発表されない。そんな寒風吹きすさぶ中、トラックボール界の雄・ロジクールより満を持して新製品が発売されたので早速紹介したい。

 などと仰々しく書いてみたものの、「Wireless Trackball M570」は以前発売されていたモデルのマイナーチェンジ版だ。前モデル・前々モデルの「TrackMan Wheel」と形状に大きな変化は見られない。違いは2.4GHz帯の無線方式になった事と、左クリックボタン脇に2個ボタンが追加された点だ。手の中にすっぽり収まって自然に指が配置されるデザインは、当初から完成されており、変える必要が無かったことが窺える。今回紹介する「M570」も親指で動かすタイプのトラックボールを採用。ボールが小振りのため、一度に移動できる範囲は狭くなりがちなので、移動距離の調節は必須だ。前々モデルは15インチCRTで使用していたため気にならなかったが、ワイドモニター・複数モニターが当たり前の昨今では移動距離を大きめに設定する必要があるだろう。

 小型のボールを採用する分、本体のコンパクトさに寄与しており、モバイル用途にも十分耐えうる。ロジクールの小型製品ではお馴染の、内蔵電池の横にPC側のレシーバーを収めるスペースがあるので至れり尽くせりだ。ボタン2個の増加に加え、ホイールも押下できるので5ボタンマウスとして使用できる。もちろん各ボタンにはユーティリティソフトで好きな機能を割り当てられる。

 しばらく使ってみたが、左クリックボタン脇に増設されたボタンは、高めに出っ張っており、やや押しにくいように感じられた。一度動作を止めて、手探りでボタンを確認する必要があり、作業効率が下がってしまう印象だ。一方で、誤操作を防ぐ効果も大きいので、痛し痒しといったところだろうか。いずれにせよ、トラックボール派が待ち望んだ新製品、買って損はない仕上がりだ。マウス派の方が乗り換えても満足いく仕上がりなので、是非とも検討していただければと思う。トラックボールブームによって、復権と更なる市場の発展を願って止まない次第である。

電池横には、ロジクール製品ではすっかりお馴染みになったレシーバー収納スペースがある手のひらにすっぽり収まる小ささ

 

製品名製造元購入価格
Wireless Trackball M570ロジクール4980円

 

 



(ナカムラ)

2010/11/11 06:00