au純正のmicroUSB充電器「共通ACアダプタ03」


auから発売中の「共通ACアダプタ03」。ホシデン製

 7月23日からモバイルSuicaのAndroid版サービスがスタートした。これを契機に、フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替えを本格的に検討し始めた人も多いことだろう。モバイルSuicaの開始を待ちきれず、3月にauのIS05を購入していた筆者としても「ついにこの日がきたか……」という感慨でいっぱいだ。

 スマートフォンに買い替えてみて、意外なほど変化したのが充電手段だ。これまでのau製フィーチャーフォン時代は、独自の18芯端子へ接続する「共通ACアダプタ01」ないし「共通ACアダプタ02」で充電ができていた。しかし、AndroidスマートフォンではmicroUSB端子での充電が当たり前。IS05では、共通ACアダプタ01/02の端子形状をmicroUSBに変換するアダプタの同梱で対応されていた。手持ちの機材を有効活用するにはいいが、シンプルさという意味では若干の難があった。

 しかしINFOBAR A01をはじめとした2011年夏モデルに合わせて、ACアダプターからmicroUSB端子へ直接充電できる「共通ACアダプタ03(0301PQA)」が発売された。6月中旬から店頭に並んでいるようで、価格は945円。色はシロ(ホワイト)。その他カラーバリエーションモデルも発売予定だが、店頭で確認した限りでは、ほかの色は「オンライン専売になる」という話だった。

 なお、au製Androidスマートフォンのすべてが「共通ACアダプタ03」に対応している訳ではない。auオンラインショップの記述によれば、厳密な対応機種は、原稿執筆時点でG'zOne IS11CA、INFOBAR A01、IS12SH、IS11SH、DATA06となっている。IS03やIS05はリストに入っておらず、また、Xperia acroには専用ACアダプタが別途用意されている。将来的に発売されるモデルも含めて、対応機種は購入前に店頭でも確認したい。

 共通ACアダプタ03そのものに目を向けてみると、これまでの共通ACアダプタの使用感を忠実に継承している点が大変興味深い。本体サイズは約49×19×54mm(幅×奥行き×高さ)で、共通ACアダプタ01と比べてわずかに長い程度というのが率直な印象。幅に至ってはほぼ完全に一緒だ。重さは約39gとなっている。

 プラグ部分は回転式で、未使用時には本体内側に収納することが可能。旅行時など、スマートフォン本体と一緒に持ち歩くケースも多いだけに、この仕様は必須だろう。最大180度まで開くが、実際に回転させてみると45度単位でカチッと固定される。

 一方、ケーブルは電源部直付けではなく、抜き差しできる一般的なUSBケーブルを採用。約1mのUSB(A) - microUSB(B)ケーブルが同梱されており、PCとのデータ通信用ケーブルに流用することもできる。ただ、共通ACアダプタ01/02の電源ケーブルと比較するとさすがに太めでコシも強いため、束ねる場合などに多少かさばるという点は覚えておきたい。

プラグ部分は回転式。ケーブルも抜き差し可能USBケーブルはなんとauロゴ入り。地味にコストかけてます。長さは約1m

 

 また、共通ACアダプタ01/02との大きな違いは定格出力だ。電圧はDC5V出力で同じだが、電流が600mAから1.0A(1000mA)へと強化されている。これにより、充電時間が短縮される効果もある。手持ちのIS05で実測した限り、共通ACアダプタ01/02と変換アダプタの組み合わせでは3時間半ほどかかっていた充電が、2時間程度で済んでいるように思う。もともとの電池残量などによっても充電時間は変わると思うが、効果は確実にあるようだ。ちなみに入力は100~240V対応のため、海外でもプラグを変換するだけで使うことができる。

 microUSBによる充電は、Androidに限らずさまざまなバッテリー内蔵機器で採用されている方式のため、すでになんらかの充電手段を確保済みという人も少なくないだろう。しかし、共通ACアダプタ03はメーカー純正という安心感に加え、auショップをはじめとした身近な店で購入できるというメリットがある。手堅い造りで品質も十分だし、今後はauスマートフォンとの同時購入が当たり前の製品になっていくことだろう。

「共通ACアダプタ01」(右)との比較。プラグの回転方向などは一緒だが、サイズは「共通ACアダプタ03」(左)のほうが若干大きい実にシンプルな白箱パッケージ

 

製品名販売元購入価格
共通ACアダプタ03KDDI945円

 




(森田 秀一)

2011/7/29 06:00