iPad Wi-Fi版のお供、超小型アクセスポイント


PLANEX(PCi)の超小型モバイル ルータ/アクセスポイント「MZK-RR150N」。非常に小さいが「山椒は小粒でぴりりと辛い」的なデバイスだ

 Wi-Fi版iPadは3Gに接続できないので、モバイル端末として持ち歩く場合、出先でのアクセスポイント(以下AP)の確保が割とシビアな問題になる。最近はさまざまな公共施設に公衆無線LANなどいろいろなAPが整備されつつあり、下調べと準備をしておけば何とかなる場合もあるが、これはあくまでも公共の場所での話だ。ビジネスホテル等の宿泊施設でも、ロビーにはWi-Fiがあるが客室内では有線LANのみという所も少なくない。さらに仕事先や個人宅などでは、貸りられる有線LANの口はあってもWi-Fiへの接続は難しい場合が多い。

 そんな、有線LANのみの場合に非常に便利なのが今回紹介する「PLANEX MZK-RP150N」だ。ネットワーク管理者の許可を得られることが前提になるが、出先の“貸りられる有線LAN”に「MZK-RP150N」を接続することで、一時的に自分専用のAPを確保できるのだ。

 「MZK-RP150N」にはWPAなどの暗号化機能や、MACアドレスフィルタリング、SSIDステルスなど、一通りのセキュリティ機能が備わっているので、ちゃんと設定しておけば、ある程度はセキュアな、自分専用APとして使用可能だ。セキュリティ設定を行なわずに使用すると、接続したネットワークを危険な状態にしてしまうので、十分に注意したい。

 最大の特徴はその大きさで、ジッポライターより少し大きい程度しかない。重さも28g(実測値)と非常に軽量だ。これだけ小さいと、iPadと共に鞄に入れておいても全く気にならない。また、「MZK-RP150N」は、無線LANアクセスポイント機能だけではなく、ルーター、メディアコンバーター機能も内蔵している。

 ルーターとしても一通りの機能は実装されており、Webベースの管理画面から各種設定を行える。電源は内蔵しておらず、micro USB端子から5Vを供給する仕様となっており、このmicro USBは電源供給専用でデータ通信などはできない。製品には電源供給用のUSBケーブル(USB TypeA→micro USB)が付属するが、必要に応じてACアダプターもしくは外部バッテリーを別途用意する必要がある。もちろん、ノートパソコンなどのUSB端子を電源供給元とすることもできる。

 筆者はiPadで各種クラウドサービスを多用するため、「MZK-RP150N」は非常に重宝している。いや、今となっては無いとどうにもならないというくらい重要な存在となってしまっている。また、持ち歩くようになってから、仕事先でもiPadでネットに接続することがあたり前となってしまい、「MZK-RP150N」をうっかり置き忘れるという失敗を何度もしている。撤収時に“回収”を忘れないようにしたい。

ジッポではないが手持ちのオイルライターと大きさを比較。サイズは42×15×55.2mmで、幅はRJ45コネクター3つ分ほどしかない前面にLAN側、WAN側のRJ45端子が2つ。それぞれ黄色と青色に色分けされている
背面には、電源用のmicro USB端子1つがあるのみ。電源スイッチは無く、リセットは電源を抜くことで行える右側面には、WPS/Resetスイッチが有り、簡単無線設定機能も搭載。このボタンは10秒以上の長押しで工場出荷時状態へのリセットとなる
天面には、ロゴマークと動作状況を表示するLEDが4つある。LEDは上からPower、Wireless、Internet、LANでWirelessのみ鐙色、残りは緑色となっているノートパソコンと1本のLANを共有する場合はこの様な感じで、LAN→MZK-RP150N→ノートパソコンの順で接続。電源はノートパソコンのUSBポートから供給している

 

製品名製造元購入価格
MZK-RP150Nプラネックス2828円

 

 

(田中 宏和)

2011/8/31 06:00