地図マニアにはたまらない、地図入りカメラ「EX-H20G」


EX-H20G。本体の大きさに対してバッテリーチャージャーの大きさが気になる……

 またデジカメを買ってしまった。どうも面白いギミックのあるデジカメにめっぽう弱いらしい。今回購入したのは、ハイスピードカメラなど新鮮な機能を搭載したデジタルカメラをリリースするカシオの、「EXILIM EX-H20G」。「旅の楽しさが広がるカメラ」と謳うこの製品の最大の特徴は、細かい地図とGPSが内蔵されている点。

 GPSが内蔵されているものの、取り出して起動し、さっと撮影したり地図を見たりできる。この「ハイブリッドGPS」というGPS関連の機能の起動が早いのだ。また、街歩きをしている場合、デジカメは電源をオフにしているのだが、歩いた経路をドットで「こう歩きましたぜ!今はここにいますぜ」とばかりに地図上に表示してくれる。

 その地図は、日本の大都市の中心(東京ならだいたい山手線内)や、ニューヨーク、ロンドン、香港、ソウル、バンコクなどの中心であれば、かなり細かい道路まで収録されている。それ以外でも、日本でも大きめの道路はしっかり収録され、世界各地も地図に納められている。デジカメの撮影とは関係なく、地図ビューアーとして、十字キーと写真のズームイン・アウトキーで、地図の操作もできてしまう。GPS内蔵なので、写真にはどこで撮ったかがEXIF情報として記録され、カメラ上の地図で見て良し、Google Earthなどと連携するのも良し、画像に地名スタンプを加えても良しと、PNDのようなGPSと地図+デジカメながら、1プラス1が3以上になっている面白い製品なのだ。

 カメラ機能に関しては、画質面に関しても携帯電話のカメラ機能の上を行かなければならないご時世、問題なく綺麗に撮れる。またズームは光学10倍だが、高速連写合成で15倍相当のズームを実現。そのデジタルズームは、カシオでは「プレミアムズーム」と呼んでいる力の入ったもので、撮影した写真はなめらかなちゃんとした画像となっている。本体は意外と薄くかさばらないのだが、バッテリーは大きく、持ちもいい。

 敢えて難を挙げるならば、本体正面がプラスチックなため、ちょっと安っぽい感じがすることと、バッテリーチャージャーが大きいことだろうか。バッテリーチャージャーが大きいのは、バッテリー自体が大きいので仕方がないことではあるが。また、同社のWebサイトでは「カメラに収録された地図データを更新する予定はない」としている。

 近場でも海外でも、旅行に行くならこの旅カメラはお勧めだ。地図好きにもお勧めできる一品といえよう。

地図を表示。さまざまな撮影ポイントが赤丸で表示されている動いた路程を地図上で表示

 

製品名製造元購入価格
EX-H20Gカシオ計算機1万8800円

 

 




(山谷 剛史)

2011/9/8 06:00