水洗いできるコンパクトな手回し式コーヒーミル


ハンドルを除いた本体は直径約7cm、高さ約18cm。500mlのペットボトルとほぼ同じサイズだ

 ハリオの手回し式コーヒーミル「セラミックスリム MSS-1B」を購入した。普段は電動式ミルで挽いたコーヒー粉を使うことが多いのだが、たまには気分を変えて少量のコーヒー豆を丁寧に挽いて淹れてみたくなることがあるし、アウトドアで挽きたてを楽しみたくなることもある。そんなときのためにコンパクトな手動式ミルが欲しかったのだ。

 「セラミックスリム」はコーヒー豆を挽き割る臼の部分にセラミック素材を採用している。セラミック臼には金属臭がなく、耐久性、耐摩耗性が高いのが特徴だ。しかし、筆者がそれ以上に注目したのは水洗いできるという点である。ミル内に残ったコーヒー粉や油分は時間が経てば酸化してしまう。こういった汚れをきれいさっぱり洗い流すことができるのが、この製品を選んだ大きな理由だ。

 円筒形のフォルムも特徴といっていいだろう。筆者が以前使っていたクラシックな木製の箱形ミルは、椅子に腰掛けた体勢で両膝の間に挟み込んでいた。「セラミックスリム」はボディを片手に持ち、もう一方の手でハンドルを回すというスマートなスタイルなのである。臼とカップの継ぎ目あたりがくびれているので握り込みやすく、テーブルの上に置いて支えるときも滑りにくい。

 ハンドルは、思っていたより滑らかな感触で回しやすかった。固いコーヒー豆を挽き割るため、それなりの力を込める必要はあるのだが、これなら腕力に自信がなくても持て余すことはなさそうである。挽き上がりは手動式ならではの粒揃い。手元からただよってくる香りを楽しみながら透明なカップにパラパラと落ちてくるコーヒー粉を見ていると、ときには無心にハンドルを回すのもいいのではないかと思えてくる。

 「セラミックスリム」は、臼以外の部分にも、水分に強いステンレス素材や樹脂製部品を採用している。ツマミを1つ緩めるだけで分解できるので、手入れはとても簡単だ。収納時はハンドルを取り外してフチに引っかけておけば、500mlペットボトルほどのスペースしかとらない。コーヒーの楽しみ方を広げられる魅力的なアイテムといえるのではないだろうか。


上部の底にあるツマミを回すことでコーヒー豆の挽き加減を調整できる水洗いできるセラミック製の臼。ツマミを緩めるだけで簡単に分解できる
ハンドルとフタを取り外してコーヒー豆を入れる。1度に挽けるのは2杯分まで透明な計量目盛り付きカップ。挽き上がったコーヒーはこの中に落ちてくる
ハンドル付け根の凹みが本体の上部に引っかけられる。収納に便利なデザインだ

 

製品名製造元購入価格
コーヒーミル・セラミックスリム MSS-1Bハリオ1968円

 

 

(サイトウシゲキ)

2011/11/17 06:00