実用性抜群、4本足で直立する「リスのしゃもじ」


パッケージ。本体色がピンクのカラーバリエーションも用意されている

 ご飯をお茶碗によそう「しゃもじ」といえば、昔は木製しか選択肢がなかったものだが、いまではすっかりプラスチック製が一般的になってしまった。ご飯がこびりつかないエンボス加工の製品も、登場してすぐは画期的だともてはやされたものだが、いまでは当たり前の機能として認知されてしまい、差別化要因としては弱くなってしまっている。

 以前からさまざまなアプローチが見られつつ、これといった決め手がないまま現在に至っているのが、しゃもじを「立てておく」機能だ。ご飯をよそい終わった後のしゃもじのヘラの部分がテーブルなどに触れないよう、しゃもじが直立するような設計にしたり、あるいは別途しゃもじケースを用意したりと、さまざまなアイデアをもとにした製品が作られているのだが、どれもこれも決定打に欠けると感じていた。

 そんな中、ユニークなアプローチでひときわ目を引くのが、今回紹介する「リスのしゃもじ」だ。製品名を読んで字のごとく、動物のリスを象った形状のしゃもじなのだが、本製品が優れているのは、決してリスありきではなく、機能性を追求した結果としてリスの形になったという点にある。

 詳しくは写真をご覧いただきたいが、このしゃもじはリスのしっぽに相当する部分がヘラになっており、使用した後は、柄の部分にある4本の脚で立てておける構造になっている。この脚がなかなか安定感があり、容易には倒れない。レンジや流しなどフラットな面はもちろんのこと、炊飯器の上など、曲面になった場所に置いてもそこそこ安定して置けてしまう。

 この手の製品は、実用性かデザインか、どちらかに振れていることが多く、使ってみるとどちらかが破綻している、ということも少なくないが、本製品は実用性とデザインを両立した、画期的な製品と言っていい。ご飯を愛するすべての日本人におすすめできるアイテムと言えそうだ。


4本足で直立する。「リスというより、某アニメに登場するウナギとイヌの合体キャラクターではないか」というツッコミは無用だ手で持ったところ。脚に相当する部分の突起がやや気になるが、慣れてしまえばとくに違和感は感じなくなる
正面から見たところ。しっぽに相当するヘラの部分はエンボス加工で、ご飯がこびりつきにくい特徴がある茶碗と並べてみた。置いた時にヘラが浮いた状態になることを優先したせいか、ヘラ部の面積はやや狭め

 

製品名製造元購入価格
リスのしゃもじズーニー キッチンツール683円

 

 

(山口 真弘)

2012/1/30 06:00