電子機器の改造にも便利な温度調整ハンダゴテ「白光 FX600」


白光のFX600

 雑誌にデジタルアンプの付録が付くなどして、思い思いに電子パーツを交換する改造が流行るなど、今、世の中ではハンダゴテを使う場面が増えている……と勝手に思っている筆者。精密な電子回路をいじるには少し良いハンダゴテをと思い、温度調整が可能なタイプのハンダゴテを購入した。

 ハンダゴテといえば、昔は電子工作なら30W、ICを多用する回路なら20Wなどと言われていたが、ハンダゴテも進化しており、今や電子回路を扱うためにはW数ではなく、例えば380度というように、アマチュアの電子工作でも温度を管理する方向になってきた。

 そこで、世の中の流れに乗り遅れまいと、温度調整タイプのハンダゴテの購入を検討していた。そんなときに価格も手頃で数段階の温度調整ができ、しかも温度が安定したときにLEDで知らせてくれる機能を搭載した機種が登場したと聞いて買ったのが、今回の「白光 FX600」だ。

 FX600にはLEDがついており、設定温度になったことを知らせてくれる。今までハンダゴテの使い始めといえば、コンセントを差し込んでから先端があたたまるまで数分待つという状況だった。人によっては手をかざして温度を探ったり、半田を先に付けて溶けるまで待ってみるなど、温度が安定するまでの判断は勘と経験だけだった。

 それがFX600ではLEDの点灯で簡単にわかるようになったのだから、とても便利で作業もはかどる。なぜ今までこんな便利な機能がなかったのか不思議なくらいだ。しかも本製品ではあっという間に設定温度に達し、LEDが点滅して知らせてくれる。

 また、温度調整は不用意に動いてしまわないよう、調整つまみを外してしまうこともできる。外したままだと温度調整ができないので、専用の道具も付属し、必要なときだけ温度調整をすることもできる。どちらの使い方にも対応しているのだ。

 実際、使い始めてみると、普段は中くらいの温度で使い、大きなパーツを取り付ける際は、温度を高くすると対応できる。今までの、W数の異なる2本以上のハンダゴテを使い分けていたことからすると、とても便利になった。温度はLEDで簡単に確認できるので、使い始めだけでなく、途中で設定温度を下げるときでも安心だ。

 これで自分も温度調整タイプのハンダゴテユーザーの仲間入りを果たした。今は何か電子工作をしてみたい気分が高まり、デジタルアンプのキット選びの毎日となっている。


温度調整はつまみを回して行う。左側のあるのは温度を示す青色LEDつまみは取り外しでき、別の道具で調整するようにもできる
電源を入れると青色LEDが点灯し、設定温度に達すると点滅へ変化するFX600のパッケージ。このほかコンセントが3極タイプもある

 

製品名製造元購入価格
FX600白光6090円

 

 

(江須田)

2012/3/5 06:00