誰もが驚く小ささ! ニコンの「COOLPIX S01」


「COOLPIX S01」。単3電池5本分の大きさ。キャッシュカードよりも小さい

 ポケットサイズのコンパクトデジカメの調子が悪くなった筆者、何かいいものはないかと家電量販店を探したら、見るだけで「おおーっ!」と驚くコンパクトすぎるデジカメ、ニコンの「COOLPIX S01」を見つけ、勢いで購入した。トイデジカメばりに非常にコンパクトなので、知り合いに見せてもまず驚くほどの小ささに驚いてくれる。トイデジカメと比べて質感もしっかりしているから話のネタにもいいようだ。

 多くのデジカメがポケットに入る小ささとなっているが、「COOLPIX S01」はポケットに入れても余裕があり、さらに他のモノが簡単に入れられる。街歩きのときに欠かさずデジカメを携える筆者としてはありがたい。子供の手にもしっくりくる大きさなので、少々贅沢な使い方ではあるが子供向けカメラとしてもいいかもしれない。

 スペック上は、1/2.9型のCCDセンサーや、29-87mm相当の3倍ズームレンズなど、最近のハイスペックなデジカメと比べると見劣りするが、スマートフォンなどよりは上というところか。それでも、NIKKORレンズブランドと、画像処理システム「EXPEED C2」搭載でちゃんと撮れるという安心感はある。トイデジカメでは画質を犠牲にした製品を触ってきたが、「S01」に関しては、スナップ撮りするなら夜でもなんとか大丈夫だ。これで街歩きのときにサッと取り出せて、パッと撮れる。

 これだけ小さいのだから、デジカメの常識をかなり切り捨てている。カメラの底面を見ると蓋がない。つまり電池ケースもなければカードスロットもなく、バッテリーもメモリーも内蔵式となっている。バッテリーの充電は、今どきのスマートフォンのようにUSB接続で充電だ。バッテリーチャージャーを持ち歩かなくていいから、外出時にも荷物を減らせていい。

 また背面にボタン類はなく、タッチパネルで操作する。設定画面の呼び出しでHOMEマークの場所をタッチするほか、フラッシュの有無、画像サイズ、ファイルの閲覧と削除、フォーカスする場所の指定までタッチパネルでの操作でやりくりする。設定画面からは日本語と英語に表示言語が切り替えられる。

 気に入ったのは、意外と起動が早いこと。特別性能が高いわけではないので、スピーディーに移動する被写体を撮影するのには向いていないが、街歩きでさっと風景を撮るくらいなら気持ちよく使える。ただし、静止画と動画と続けて撮影する場合、メニュー画面から切り替える必要があるので、サッと出して動画を撮るという用途には向いていない。

 コンパクトさと安っぽくないデザイン、デジカメらしさを残した性能が評価されて、今年のグッドデザイン賞も受賞した。一眼レフやハイエンドなコンパクトデジカメを持っているけど、それとは別にポケットサイズのデジカメが欲しい、そんな人にお勧めの一品だ。


底面もシンプルメニュー画面はタッチ操作
撮影サンプル(リンク先は1600×1200ドット)

 

製品名製造元購入価格
COOLPIX S01ニコン1万5800円

 

 

(山谷 剛史)

2012/10/25 06:00