本日の一品

市販のカセットボンベを利用できる携帯型ガスヒーター「GASPIA」

本体。重さは1.45kgということで、ノートPCおよそ1台分

 GASPIA(ガスピア、PGH-1100)は、屋外専用の携帯型のガスヒーターだ。カセットコンロなどに使われる市販のカセットボンベを利用できるので、燃料の入手性が高く、同時にコストパフォーマンスにも優れた逸品だ。

 もともとはキャンプや釣りなどでの使用を前提に作られた製品だが、災害時の屋外利用に向いた製品として、東日本大震災以降にネット上で口コミをちらほらと見かけるようになった。震災当時に購入した筆者の知人が絶賛していたので、それならばと筆者も震災の翌年になって購入し、今に至っている。

 使い方をざっと紹介しておくと、ボンベをセットして側面のスイッチを回すだけ。形状こそ違えどカセットコンロと基本的な仕組みはまったく同じである。ボンベは後部が露出した格好になるので、ガスが切れた際の交換も容易だ。ちなみに連続使用時間は約3時間半となっている。

 本体は通常の置き方に加えて、やや上方に向けることもでき、燃焼面を完全に真上に向けることもできる。そのため、暖を取るだけでなく、ヤカンなどを乗せて湯を沸かす程度のことはできるようだ。ヤカンを乗せるのはメーカーが推奨する使い方ではないので自己責任ということになるが(真上に向けられるギミック自体と矛盾しているのだが)、非常時の備えとしては心強い。

 調べた限りでは類似品がいくつかあるようだが、本製品は側面からボンベを挿入することからセットが容易なこと、また同じ理由でボディがコンパクトなのがメリットと言える。なにより、ふだん使用しているカセットコンロのボンベをいざという時に転用できるメリットは大きい。4000円弱と本体もかなりリーズナブルなので、災害時の備えの一つとして導入を検討してみてはいかがだろう。

側面からカセットボンベを挿入する
カセットボンベをセットした状態
やや上向きにセットすることもできる。もともと背が低いので、暖を取る際には重宝する
完全に真上に向けて燃焼面をフラットにすることもできる
背面。本体幅は20cmちょっとしかない
キャリーケースも付属しているのでコンパクトに収納でき、また持ち運びも容易だ
製品名製造元購入価格
GASPIA(PGH-1100)利成産業3980円

山口 真弘